多宝山(弥彦山スカイラインを歩く)

  越後でもっとも親しまれている弥彦山は、山頂附近までロープウェイやスカイラインが通じ、観光地化しているが、その隣にあって、コニカルな姿を立ち上げている多宝山には、通常のハイカーの姿を見かけることが多い。
  弥彦山スカイラインは、冬季間(12月1日〜3月31日)まで閉鎖される。この期間をねらって、スカイライン道路を歩いて、多宝山に登ってみた。
  スカイライン道路は、山道と違って、広く整備されているから、神経を使わないでのんびりと歩くことができる。車の来る心配がないから、道路をいっぱい使って、会話も思いのままである。
  勾配があるから、適当な負荷がかかって、トレーニングにもなる。
  車で9合目まで上がれる魅力は、確かに大きいが、道路端に自由に車を止めることができないから、途中見落としてしまうものも多い。スイラインの道路の縁やちょっと離れた雑木林の中には、案外、手つかずの自然が残っている。路傍の山野草に眺めたり、野生動物や鳥の群れに遭遇する機会もある。
  何よりも、車の往来を心配をしないで、周辺のすばらしい景色を堪能できるのがスカイラインを歩く魅力である。
角田山の写真
  間瀬のスカイラインの入口には、数台の車を駐車できるスペースがある。舗装道路をゆるやかに登ると、約20分で、石瀬峠に着く。ここは、岩室の天神山から来る登山道との接点になっている。登山者の多くは、ここから左手の登山道に入って、多宝山を目指す。
  そのまま舗装道路を進むと、道路左手に水場があり、20分で、このコースの白眉である「だいろ坂」の下に着く。
  「だいろ坂」は、標高差約150mを12のカーブで登っている。一番下が第12カーブで、一番上が第1カーブである。第6カーブ附近から、展望が開ける。ここは、ゆっくり歩いて、西に日本海と佐渡ケ島、北に角田山のすばらしい景色を楽しみたいところだ。
  第2カーブ附近の道路上に横断歩道の表示があり、左手に斜面を登る登山道の入り口がある。この道を選べば、約30分の急登で、多宝山の山頂に直接達するが、すべりやすい粘土質の登山道は案外気を使う。下りにとるとよいだろう。
  そのまま、日本海の眺めを楽しみながら、舗装道路を進めば、多宝山を大きく迂回して、弥彦山と多宝山の縦走道に出る。途中、佐渡見台などのビューポイントもあって、回り道も苦にならないだろう。
  左の登山道に入り、小潅木の中を約10分着実に登ると、多宝山の山頂に出る。山頂には、レーダードームがあり、周辺は芝生になっているから、くつろいで、昼食をとるのに良い。東の方向の林が切られていて、新雪をまとった飯豊連峰や朝日連峰の姿がまぶしいかった。
  下りは直進して、岩室温泉コースに入る。途中、岩室温泉への道を右に分け、清水場を過ぎ、さらに下ると、第2カーブの分岐にひょっこりと出る。あとは、スカイラインをのんびりと下って間瀬ジャンクションに出る。
  登り2時間、下り1時間30分あれば、十分である。なお、登山道にこだわるなら、上の分岐で、岩室温泉コースを下ると良いだろう。石瀬峠で、スカイラインに接続する。(2004年12月9日)

■上の写真: だいろ坂から見た角田山    (Ryoji Honda)

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