角田山は、標高の低い山(482m)ではあるが、弥彦山、国上山と並んで、蒲原平野にそびえ、三山を作っている。海岸道路(402号線)を下れば、新潟市からわずか30分でいくつかの登山口に着く。そのアクセスの良さから、四季を問わず、多くの登山者を集めている。
角田山の魅力は、3月下旬より、各コースごとに咲き乱れる多種多様の山野草である。特に、春一番に顔を出すユキワリソウの開花時期ともなると、登山者が急増する。最近では、ユキワリソウやカタクリの花を求めて、大型バスのツアー客も見かけるようになった。角田山の名声も今や全国規模となった。
宮前コースは、昔から一部ハイカーによって歩かれてきた道である。最近になって、整備され、登山口に立派な看板が立てられた。新潟市からもっとも近いコースであるから、これから多くのハイカーを集めるにちがいない。距離は長いが、それだけの魅力がこのコースにはある。筆者も最近は、すっかりこのコースが気に入って、上り下りに利用するようになった。
前半は松林や雑木林の中のなだらかで歩きやすい道であるが、ほぼ中間点にある347mの三角点ピークから、だんだん登りがきつくなり、最後は、やせた岩尾根の急登となる。

角田浜の登山口には、季節の花や野菜を販売する商店がある。その左右に駐車場があって、ハイカーはそこに駐車する。駐車の際には、店に一言断った方がよいと思う。
密生した竹藪を抜けると、明るい登山道になり、約15分で分岐となる。右の道に入ると、数分で、越前浜由来の碑のある小さな神社に着く。越前浜発祥の地とあり、手前の湿地帯には、数株の水芭蕉が自生している。
しばらくは緩登が続く。やがて、右側の雑木林の中に、ユキワリソウの花が見られるようになる。カタクリの花は、ユキワリソウの後を追うように咲く。約40分で、杉の林に入るが、右手(西側)の杉林の中は、このコースきってのユキワリソウの群生地がある。うれしいことに、この周辺のユキワリソウは、盗掘されておらず、白から、紫、青、ピンクにいたるまで、多種多様のものがある。
途中、雑木林を通して、左手に越後平野と佐潟が望まれる箇所がある。約1時間で347mの三角点ピークに着く。雑木林に囲まれた静かな広場で、一休みするのに、適している。ここから、西(日本海)に向かって、顕著な尾根が派生している。
一旦下って、尾根を登り返す。徐々に急な登りとなる。登山道の両側には、至るところにユキワリソウ、キクザキイチゲ、カタクリなどの山野草が咲いている。
一旦登り切ったピークの右に顕著な踏み跡がある。このトレースは、此ノ入リ沢に下りる最短コースで、下山に利用している人も多いようだ。下山の際には、間違えぬようにしたい。この先、角田山きっての急な岩道の登りとなる。ゴツゴツした岩場には、長いロープがつけられている。
傾斜がゆるむと、左手から、階段状の登山道が入ってくる。湯ノ腰温泉から上がってきた公認の登山道である。合流後、右に折れて、ゆるやかな尾根をたどると、数分で広々とした山頂の一角に到着する。頂上は、いつでもハイカーで一杯である。思い思いに休み、昼食を取っている。登山口から、頂上まで約2時間の行程である。
下りに、灯台コース、サクラ尾根コースなどいろいろな選択肢をとれるのもこのコースの魅力だろう。下山口の角田岬から角田浜の宮前登山口まで、舗装道路を約15分戻れば良い。(2005年3月31日)