日光白根山は、群馬県と栃木県の県境にあって、日光火山群の主峰である。標高は2578mで、関東以北ではもっとも高い。周りに、座禅山、五色山、前白根山、白根隠山などの外輪山を従え、その内側に、五色沼、弥陀ケ池などの湖沼やカルデラ凹地がある。山麓の丸沼や菅沼はこの山の噴火によってできたせき止め湖である。
山頂部は広く、一帯に爆発火口跡がいたるところに残っている。浸食が激しく、火口の周辺は溶岩壁の断崖となっており、荒々しさがこの山の魅力になっている。山頂からの展望は、すばらしく、日光連山や尾瀬の山々、武尊山などが一望できる。
従来は、菅沼からと湯元から登るコースの二つが一般的であったが、丸沼高原ゴンドラリフトが建設され、通年運行するようになってから、ここから登る登山者が圧倒的に多くなった。ゴンドラリフトは、標高1400mの山麓駅から、標高2000mの山頂駅まで一気にハイカーを運んでくれるので、ほかのコースよりも短時間(約3時間)で奥白根山の山頂に立てる。また、2001年から、正面の急な岩場を避け、西側を迂回する新コースが整備され、多くの登山者がそのコースを利用するようになった。
お勧めは、山頂から東側のザレ場を避難小屋まで急降下し、外輪山の前白根山まで登り返すコースである。眼下に五色沼を横たえ、荒々しい白根山が聳え立つ光景は一幅の絵を見るようである。健脚者は、さらに五色山を経て、弥陀ケ池まで歩を進めると良い。前白根山から弥陀ケ池まで登り下りはあるが、奥白根山や五色沼が見渡せて、すばらしい稜線歩きが楽しめる。五色山の山頂周辺は平坦で、ダケカンバの林が点在し、一面ササに覆われ、優しい景観を作っている。
なお、外輪山を南に進んで、白根隠山を目指すルートには、正規のルートではないが、しっかりとした踏み跡のあるのが見てとれた。静かな山行を目指すハイカーにはうってつけの場所のように思えた。(2005年8月29日)