2005年新発田市荒川地区の住民が最北端の通称荒川山(630m)に登る登山路を2年がかりで造り上げた。新しい登山路は、剣竜峡登山口から、山の神奥の院を経て標高539mの焼山に登り、荒川山(630m)で五頭連峰の主稜に接続する。標高590mの穴マクリ展望ピークで主稜を離れ、支稜の花ノ木平を経て、林道新発田南部線の花ノ木平登山口に下山する馬蹄形の周回コースである。コースは小さな起伏の連なりからなり、数箇所に展望の良い場所があり、蒲原平野や飯豊連峰の雄大な景色が楽しめる。
広域林道新発田南部線は、2007年の春、剣竜峡と花ノ木平の間で、大規模な地すべりが起きたため、車の通行はできなくなったが、2008年の春には、復旧して通行可能となった。また、同時に花ノ木平登山口から、剣竜峡まで、林道をショートカットする歩行道も作られた。
2009年5月2日、荒川山の新緑を見るため、「山のともだち」のメンバー9人で、剣竜峡を目指した。剣龍峡の先、広域林道新発田南部線の入口の広場で車を止める。
ここは、二つの林道の分岐点となっている。沢沿い道は、未舗装で、カツラノマ治水ダムに通じている。左の舗装された道が新発田南部線である。整備された道は、山腹をゆるやかに迂回しながら。高度を上げていく。途中花の木平登山口に上るショートカットの登山道と交叉する。適当な勾配があるので、負荷がかかって、ちょっとしたトレーニングになる。
まもなく、視界が開けて、金鉢山から荒川山につらなる山々が見えてくる。樹種によって、山肌を染める新緑の色合いが違い、その間に、点々と、遅咲きの桜が咲いていてすばらしい光景である。地すべりの跡は完全に復旧して、絶好の展望地点になっている。林道が大きく迂回するところには、たいてい道が広く作られていて、自由に車を止めることができる。
林道を歩き始めて、約45分、花ノ木平登山口に着く。ここには、山側の道路際に登山者が車を置ける広場(8台くらい)が作られていた。谷側には、小さな公園状の広場が作られており、数脚のベンチが置かれ、林道建設の記念碑らしきものが、ブルーシートに覆われている。パイプで冷たい水が引かれている。ゲートの先には、何のためか不明だが、小規模の造成が行なわれている。
2009年4月12日には、ゲートに鎖が張られ、車の通り抜けは禁止されていたが、今回行ってみると、鎖は取り外されて、車の通行ができるようになっていた。舗装された林道は、その先ずっと山腹を縫って延びている。車の来る心配がほとんどないから、神経を使わないで、のんびり歩くことができる。山側の斜面は、ブナ、ナラ、カエデ、カシ、杉などを含んだ高木が広がっており、この時期新緑が眼にしみるようである。道路際には、オオタチツボスミレが一面に咲いている。谷側斜面の林が切れると、蒲原平野や日本海が望める。
花の木平から約45分のウォーキングで、峠(標高約480m)に出る。峠の少し手前に、車が数台止められるスペースがあり、いずれ、林道が開通したら、駐車場として、使用されるのだろう。
峠の手前で右に回りこむと、突然目の前が開けて、赤谷側(北)の大パノラマが広がる。まず左手に、二王子岳の巨大な姿があり、焼峰山、蒜場山と続く。その山稜の奥に白く輝いた飯豊連峰(北俣岳や大日岳)の山頂部が見える。右下には、内の倉ダムが光っている。この大展望を見るだけでも、林道を歩いて登ってきた価値があるというものである。
充分に景色を堪能したら、あとは、周囲の景色や新緑を楽しみながら、花ノ木平登山口までゆっくり下って、ランチタイムとする。
道が良いので、下りは足が進む。林道入口から峠まで、登りに1時間半、下りに1時間みれば充分であろう。山登りは無理だが、里山をウォークして、自然を満喫したいという人には、ピッタシのコースである。しかし、全線が開通すれば、車の往来が激しくなるので、行くなら今である。(2009年5月2日)