高額サイトの危険性




  最近、海外メールサイトの紹介サイトも、急速に増えつつあります。そして、その大部分
を飾っているのが、いわゆる「高額サイト」というものである。一見魅力的な、この高額サイト
という奴は、なかなか手強くて、初心者が太刀打ちできるような代物ではない。
  「先行投資なくして、高額サイトの攻略は難しい」、この自明の理を知っている人は意外
と少ない。先行投資とは、有料会員、有料広告などのことである。自力のみで対応すれば、
最低支払額への到達までに1年以上もかかってしまうことが多いし、サイトがそれまで生き
残るという保証はない。また、生き残っていたとしても、支払い能力を失っている可能性も高
い。従って、自力で高額サイトを攻略したという人の話を、私は聞いたことはない。万に一つ
そのような事があるかもしれない。ただし、それはミラクルであって、決して誰でもが達成出
来ることではない、ということを断言しておこう。








高額サイトに対する5つの誤解
1.広告主体は企業であるという誤解
 私自身、企業がメールサイトに広告を出したという事実を知らない。企業とアフィリエイト・プログラム契約をしている個人の広告を、どうやら企業の広告と思いこんでいるようだ。なぜそれが分るかというと、URLの中にref=、id=というものがあるためである。comで終わっている、一見企業サイトらしきURLも、マウスポインターを合わせると、フルURLが表示され、個人のものであることが判明するだろう。しかし考えてください、平均的なメールサイトの会員数は3000人前後。メールサイトという余りに小さな媒体に、しかも会員の過半が英語すら理解しないという媒体に、企業が広告を出すほど間抜けかどうか。一体どのような企業が、このようなメディアに広告を出すというのだろうか。実際、最近では非英語圏からの入会を拒否するメールサイトも増えつつある。十分な広告効果が得られないためである。
 広告主体の99%以上は、個人、つまりあなた方と同じ個人です。個人が広告に利用できる金額はある程度決まってきます。100ドル、200ドルという大金を出すことなど、考えられません。広告主体が個人であること、そして個人である以上、広告費は無制限ではあり得ない。このことを、多くの日本人は理解していない。そこに、あらゆる誤解の根元がある。
2.メールサイトは慈善事業ではない
 メールサイトは典型的なネット・ビジネスです。従って、最大の目標は利潤の追求です。サイトオーナーにとっては、その収入の90%は有料広告です。平均的なサイトでは、有料広告の50%を会員に還元することが多いようだ。ただし、会員への還元をゼロにしようとするサイトオーナーも数多くいます。ビジネスである以上、「収入を殖やして、支払いを少なくする」、これは当然の経済行為なのだ。しかし、このことを理解していない人が余りに多い。
 支払いを回避するための手口としては、次のようなものがあります。これらは確認のしようがなく、サイトオーナーの言うがまま、なすがままです。

  ・突然のサイト閉鎖(よくあるパターン。告知しないのが普通)
  ・サーバーダウンによる会員データの喪失(バックアップなし)
  ・ハッカーのサーバー攻撃によるデータ破損
  ・アカウントのデリート(理由を説明しないことが多い)
  ・規約の改正(獲得した報酬は広告にしか利用できない等)
  ・サイトの売却
3.メールサイトは売買の対象
 メールサイトの経営権は、売買の対象になっています。安いサイトなら、200ドルも出せば購入出来ます。あえて言えば、個人が自由に参加できる青空市のようなもの。要するに、スキルさえあれば誰でもサイトオーナーになれるということです。事実、日本人オーナーも何人もいます。絶対的なものではないということ。メールサイトを一個の会社のようなイメージで考えられている方が多いようである。これまた誤解。
 また、高額サイトの場合、会員への支払いは一つの大きな問題を提起します。それは、次の4の問題と大きく関係してきます。
4.支払い請求は自分一人にあらず
 例えば、1年間かけて報酬を貯めて、支払い請求をしたとします。日本人の会員の多くは、支払い請求をするのは自分一人であると考えているようである。ここにも、大きな誤解がある。会員数が数万人のサイトであれば、毎月数百人単位で支払い請求をしていると考えなければならない。自分が貯めることができたのであれば、他人も貯められるはずだ、といったように思考が働くべきである。仮に、最低支払額200ドルで、その月に300人の会員が支払い請求を実施したとしましょう。この月の支払いに応ずるためには、6万ドルのお金が必要になります。
 仮に千ドルというお金を考えても、メールサイトの2つ3つを購入して、広告宣伝をバンバンしても、十分にお釣りが来ます。6万ドルとは、千ドルの60倍の金額ですよ。さて、この時2で示したような手口を実施すれば、この6万ドルは全て自分のものになります。新たな事業展開もできます。さて、あなたがサイトオーナーなら、どうしますか。仮に6万ドルの支払いをしても、また来月同様の支払いをしなければなりません。それが延々続きます。
 いいですか、これらは絵空事です。わずか「数百ドルの投資によって、毎月数万ドル単位の利益を確保し、おまけに数万ドル単位の支払いを続ける」などということが、現実にあり得るのかどうか。メールサイトの多くは、経営的に苦しく、毎日のようにサイト閉鎖が起こっているという事実に照らして、そのようなことが現実的に行われていると、本当に信じているのでしようか。この恐るべき現状認識の甘さは一体どこから来るでしょうか。
5.高報酬は経営破綻の道しるべ
 1クリック=5セント、1メール=10セントなどという高額報酬は、確かに魅力的です。しかし、ここには大きな落とし穴があります。この高額報酬こそは、経営破綻を引き起こす最大の自爆剤なのだ。何度も指摘しますが、個人が高額な広告費を払い続けることは出来ません。
 例えば、10ドルの有料広告を考えてみましよう。半分はサイトの収入になりますので、会員に還元されるのは5ドル。さて、10セントの報酬付きメールであれば、わずか50通、5セントならば100通でお仕舞いです。会員が1万人以上のマンモス・サイトならば、自分のところまでメールは来ない可能性が高い。しかし、自分の入会しているサイトは、10セントのメールが1日に何十通ときている。これはおかしい、と思うのが普通です。ところが、日本人会員の多くは、そのようには考えず、「1日に何ドルも稼げる夢のリードメール」などと、逆に宣伝するのですから、お話にもなりません。経済のイロハすら知らないとは!
 DreamStarMailを参考にして、このカラクリを解き明かして行きましよう。








隠れ経営破綻サイトの実態
 DreamStarMailは、6月18日時点の会員数が42,412という巨大メールサイトです。最低支払額は150ドル。1日に15通前後の報酬付きメールが配信されるという。さて、このサイトのトップページには、Special Adsという4種類の特別広告が呈示されています。その中の一つである「Special 10 cents to all ONLY $68.98」という広告にスポットを当ててみます。
 この広告内容は、「全会員への10セントの報酬付きメール広告が68.98ドルで出せます」ということを表しています。

    1広告当たりの全会員への報酬総額=0.10ドル×42,412=4,241.2ドル

 つまり、このSpecial Ads1件について、会員へは4,241.2ドルの報酬を放出する一方、サイト自身の収入はわずか68.98ドルに過ぎないということ。広告1件につき、4,172.22ドルのマイナス、つまり赤字になるということです。仮に、1日に10件の広告があったとしましょう。1日の赤字幅は41,722.2ドル、1カ月では1,251,666ドルの赤字幅になります。日本円に換算すると、約137,683,260円(1ドル=110円で計算)の赤字が出る計算になります。毎月1億3000万円以上の赤字を出して、果たしてサイト経営がやっていけるのでしょうか。
 もちろん、唯一やって行く方法はあります。つまり、支払いを一切しなければ良い。踏み倒しこそは、唯一の救済方法です。要するに、「
このサイトは既に経営破綻に陥っており、支払いはほとんど期待出来ない状況にある」ということです。このような腐ったサイトを「夢のリードメール」と紹介している管理者のなんと多いことか。

 過去において、どれほどの支払いが行われたかは知りませんが、現在、そして今後に関しては、このサイトは既に支払い能力を失っており、支払いの可能性は限りなくゼロに近い、と断言することが出来ます。論より証拠、一度支払い請求をしてみてください。私の言っていることが真実であるということが分かるはずです。もっとも、支払い請求をするまでには相当長い期間がかかることでしよう。
 ただ、私にはどうしても分らないことがある。このサイトのPayout総額が1日に1400ドルくらい増加したことがあった。一体どれだけの広告があれば、このような芸当が出来るのか。そこで、私の推論である。獲得した報酬を広告費に充てることは、よくあることである。で、このサイトでは広告への充当費を、Payoutに繰り入れているのではないか、という疑問。それならば、Payout総額が増え続けている理由が説明できる。たとえば、earnings2all.comでは、現在進行形でTotal Payoutsが殖え続けている。ところが、このサイトは広告専用サイトで、支払いは一切行われていない。つまり、「Total Payouts=広告充当費」に他ならず、私の推論したように、DreamStarMailも同様の操作をしている可能性があろう。
 一番良いのは、実際に支払いを受けたという方が、私の掲示板にでも書き込んで貰うことである。請求から実際の支払いまでの期日も含めて書き込んで欲しい。もし、そのような人がいるならば。なお、良心的なオーナーの場合、請求者をリストアップし、毎月1、2人の支払いを続けている場合もある。リストには何全千人も記載されているかもしれない。そのような状況のサイトに、今から始めましょう、と入会を誘うのは、いかがなものであろう。

 いずれにしても、フリーメンバーの方で、支払いを受けたという方はご連絡をください。もし私が間違っているなら、訂正するにやぶさかではありません。しかし、どこをどう考えてみても、支払いを可能にするような資金をひねり出せるとは思えない。








経営破綻へのメカニズム
  高額サイトは、それ自体構造的欠陥を抱えています。極めて大雑把ですが、経営破綻のメカニズムは次のようなプロセスとなります。

1.初期投資の回収と利益の確保
 サイトオーナーは、経営権の取得、広告宣伝費、人件費(サイトが巨大化すれば、複数の人が必要になります)、サイト維持費(サーバー料金など)、RandomPayout(人気獲得のため)などの初期投資が必要となります。そして、それ以上に重要なことは、究極的な目的でもある、利益の確保。つまり、公式は次のようになる。

        有料広告費−(利益+初期投資額)=会員への還元(余力)

 利益の部分はいくら拡大しても構いません。オーナーの考え方次第。なお、有料会員費も広告収入に次ぐ、サイト収入源ですが、こちらは100%サイトの収入になり、会員への還元の必要性がありません。

2.広告収入の失速
 高額系サイトでは、当然のごとく報酬も高額になって行く。仮に、最低支払額が100ドルなのに、1クリック=0.25セントでは、誰もやらないであろう。さて、会員が100、200名であれば問題はないが、1万名、2万名になってくれば、話は異なってくる。例えば、会員1万名の時、1メール=10セントのメール広告を会員全員に出そうとすれば、1000ドルの費用が必要。1で説明したように、「利益+初期投資額」分が必要なので、1000ドルよりも高い額が実際には必要になります。
 広告主の99%は個人である。1000ドルもの広告費を出す馬鹿はいないであろう。なんとなれば、E-bayではダウン1人を約1ドルで買える。10ドル出せば、10人のダウンを獲得できる。ダウンを獲得できるかどうか分らない有料広告に1000ドル出す者はいない。
 サイト・オープン当初は、オーナーが自腹を切る形で、大量の広告を流す事も多くあり、また会員側も打診広告を出すことがあるため、活発に報酬付きメール配信が行われる。が、1カ月(実際は更に短い場合が多い)を境として、途端に広告メールが激減する、という経験が誰にもあるだろう。これは、当然の現象である。会員数の増加に伴って、広告収入も増加しなければ、結局は破綻してしまう。多くの場合、会員数が増加する一方で、逆に広告収入は減少して行く傾向にある。広告収入を維持するだけでも大変なのに、会員数の増加に見合う収入増が図かられなければ、破綻してしまうという構造的な問題が、高額サイトには当初から内在しているのである。

3.経営破綻の始まり
 通常の高額サイトでは、1カ月も持たない。当然、サイトオーナーとしては、初期投資の回収だけでも図ろうとする。しかし、広告はなかなか集まらない。そこで実施するのが、「広告バーゲン」という手法である。例えば、上記の例でいうと、1000ドル以上の広告費用が必要なのに、これをわずか10ドルにしてしまうのである。多くの場合、Special Adsという形で、トップページの最も目立つところに表示されている。
 これは、事実上の経営破綻を意味する。なぜなら、このサイトには、支払いを行うための原資が存在しないためである。広告のバーゲンをした時点で、「サイトオーナーは支払いの意志を失った」、と私は判断しています。

4.隠れ経営破綻サイトの発生
 かくて、隠れ経営破綻サイトが発生するわけである。そして、ほとんどの高額系サイトは隠れ経営破綻に陥っていると思われる。極論すれば、期間の長短はあれ、高額サイトは経営破綻する運命にある、と断言できよう。クリック当たりの単価を極端に引き下げれば、例えば0.25セントくらいにすれば、経営も健全化するだろう。しかし、会員からみると、最低支払額1ドルのサイトでも1クリック=0.25セントは貰えるわけである。最低支払額100ドル以上のサイトで、1クリック=0.25セントしか獲得出来ないとすれば、一体なんの魅力があるのだろうか。まったく、取り組む価値がないのである。
 高額サイト、その必然としての高額報酬が、サイト経営を圧迫し、経営が破綻するというわけである。全てのサイトが当てはまるわけではない。しかし、高額サイトの多くは、このようなプロセスを経て、サイト閉鎖、あるいは事実上の経営破綻に陥っているはずである。

  海外でのフォーラム、掲示板、アップへの質問、様々な方法で、そのサイトが支払い能力を有するのかどうか、確認した方が良いだろう。なぜなら、それに費やす膨大なエネルギーと時間は二度と帰ってはこないはずだから。支払いが実施されなくても、「無料だから良い」という人がいる。とんでもない話だ。膨大な時間とエネルギーの損失は、「無料」などでは絶対にあり得ない。検証をすれば、「支払いが可能かどうか分かる」にもかかわらず、そのような努力を怠り、根拠のない言辞を弄して、無垢の人々を無駄な行為に誘い込む。そういう行為を貴方もしているかもしれない。こころすべきであろう。