オペレッタ
『メリーウィドウ』
フランツ・レハール作曲   邦題『陽気な未亡人』

【メリーウィドウについて】 【登場人物】 【ストーリー紹介】

【メリーウィドウについて】

 作曲者のフランツ・レハール(1870〜1948)はハンガリーの出身で、「白銀時代」と言われるウィーンのオペレッタの一時代を築いた作曲家です。『メリーウィドウ』は、そのレハールの代表作でありウィンナ・オペレッタの名作と言われています。
<オペレッタとは?>
 「小さなオペラ」(軽歌劇)の意味。テーマはそのほとんどがラブ・ロマンスで、歌と台詞そして踊りから成る大衆娯楽本位の「音楽喜歌劇」です。現代のミュージカルの原点とも言われます。


 喜歌劇『メリーウィドウ』は、フランスのアンリ・メイヤックの戯曲『大使館付随員』を下敷きに、ヴィクトール・レオンとレオ・シュタインの二人が書いた台本にレハールが作曲し、1905年のウィーンで初演が行われました。その後、連続500回以上も上演されるヒット作となり、諸外国でも人気を得ました。
 なお、『メリーウィドウ』は英語名で、原題(ドイツ語)は『Die Lustige Witwe』です。

【登場人物】

※ポンテヴェドロ公国※

 駐仏公使・・・ミルコ・ツェータ男爵

 その妻・・・ヴァランシェンヌ

 金持ちの未亡人・・・ハンナ・グラヴァリ

 公使館書記官・退役近衛騎兵中尉
        ・・・ダニロ・ダニロヴィチ伯爵

 領事・・・ボグダノヴィチ

 公使館参事官・・・クロモー

 退役陸軍大佐・・・プリチッチュ

 公使の下働き(書記)・・・ニエグシュ
※フランス人※

 カミーユ・ド・ロション

 カスカーダ

 サン・ブリオシュ


※マキシムの踊り子※

 ロロ,ドド,ジュジュ,クロクロ,
 フルフル,マルゴ


※民族舞踊団※

:登場人物は、今回演奏される合唱版に基づいています。

【ストーリー紹介】

〜第一幕〜 (合唱曲1〜3番)

・ここは1900年頃のパリ。ポンテヴェドロ公国という架空の国のパリ公使館では、国王の誕生祝賀パーティーが行われようとしています。しかし、華やかなパーティーとは裏腹に駐仏公使ツェータ男爵には大きな悩みがあるのです。

 ポンテヴェドロの大金持ちの未亡人で、莫大な財産を受け継いだハンナ・グラヴァリ夫人がパリに来ているのですが、この夫人がもし外国人と再婚するようなことがあると財産が国外に流出し、小国ポンテヴェドロは破産することに成りかねないのです。すでにハンナの周りにはその美貌と財産に惹かれパリの伊達男が集まってきています。

 ツェータ男爵は、このハンナを書記官のダニロと何とか結婚させ財産の流出を防ごうと考えていますが、この二人は昔恋仲だったものの、ダニロの伯父が結婚に反対したため、ハンナは大金持ちと結婚してしまい、傷心のダニロはパリで酒浸りになってしまったという因縁があったのです。そのため二人とも未だに惹かれ合いながらも意地を張り合い、素直にはなれません。

 もう一つ、これはツェータ男爵がまだ気づいていない問題があります。それは、男爵の若く美しい妻ヴァランシェンヌをパリの伊達男カミーユ・ド・ロションが熱心に口説いていることです。今はヴァランシェンヌも適当にあしらっているようですが、この後どうなるやら。


 祝賀パーティーの中では、ハンナの財産を目当てにカスカーダとサン・ブリオシュの二人が強引にハンナに言い寄ります。また、ダンスが始まれば、何とかハンナと一緒に踊ろうとする男が群がりますが、ハンナはこれらの男を相手にせず、ダンスの相手にダニロを指名するのでした。しかしダニロはこれに応えず、ハンナと踊る権利を1万フランで誰かに譲りましょうと言い出す始末。もっともこれは、ハンナに群がる男どもを退けようとするダニロの計略だったのです。首尾よく男どもは立ち去り、ハンナとダニロは二人きりで向かい合うのでした。

〜第二幕〜 (合唱曲4〜9番)

・翌日、今度はハンナ・グラヴァリ夫人の屋敷でパーティーが行われています。ポンテヴェドロの衣装を着た人々が民族舞踊を踊り、主人のハンナは「ヴィリアの歌」を歌ってお客をもてなします。パーティーにはダニロも来ていますが、ハンナとは相変わらず意地の張り合いでうまくいきません。

 別の場所では、ハンナを巡ってカスカーダとサン・ブリオシュの二人は言い争いを始めます。しかし、二人とも別の人妻とも不倫をしている事をダニロに指摘されると二人はおとなしくなってしまいます。そこへ二人の不倫相手の旦那たち、クロモーやプリチッチュも集まり、浮気について議論を始めます。さらにツェータ男爵も加わって、結局は「女の扱い方は難しい!」と意気投合するのでした。

 一方、相変わらずカミーユはヴァランシェンヌにつきまとっていて、ヴァランシェンヌもだんだんカミーユの情熱に負けそうになります。「私は貞淑な人妻です」と扇子に書いてカミーユに渡したものの、「思い出に残る一時を」というカミーユの言葉に負け二人であずま屋へと入っていってしまいます。

〜第三幕〜 (合唱曲10〜11番)

・様々な出来事が起こる中、ダニロがまだ自分のことを愛していると確信したハンナは、ダニロの気を引くために、ダニロの行きつけのキャバレー「マキシム」を自宅に再現し踊り子たちも呼びます。歌と踊りに誘われてダニロも登場、さらにはツェータ男爵の妻ヴァランシェンヌまで踊りに加わり、またも盛大な宴会が繰り広げられます。

 そんな宴の途中、本国からツェータ男爵に電報が届きます。電報には「もし、ハンナ・グラヴァリの財産が我が国のものとならない場合、国家は破産の危機に瀕する」とあり、あわてたツェータはダニロにハンナと結婚するように迫ります。そこへハンナが近寄り、自分が再婚すると、亡き夫の遺言により莫大な財産は自分のものではなくなる、とダニロに告げます。財産のことが引っかかっていたダニロは、無一文になるというハンナの言葉にようやく素直になり、ハンナに結婚を申し込むのでした。さらに、実は遺言には続きがあり、財産は新しい夫のものとなる事になっていて、これでポンテヴェドロ公国も救われたのです。

 そこへ、ニエグシュがカミーユの愛の言葉が書かれた扇子を拾って持ってきます。扇子を見て自分の妻ヴァランシェンヌのものと気づいたツェータ男爵は、ヴァランシェンヌの浮気を責めます。しかし、ヴァランシェンヌに促され、扇子に「私は貞淑な人妻です」とも書いてあるのを見てツェータは安心し、すべては丸く収まるのでした。

:このストーリーは、今回の合唱版に合わせてアレンジしたものです。
  オリジナルのストーリーとは一部異なることをご了承ください。
  また、便宜上三幕に分けてありますが、合唱のステージでは幕は入りません。

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