全国地域人権運動総連合
           

   

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シリーズ、ここが重点。発展的転換と各地の人権連運動

転換した強みを組織的に活かした地域住民運動

  

岡山県地域人権運動連絡協議会
副議長  竹本桂子

部落問題を解決させてきた全解連運動

 四十数年まえ「道路がせまくなりそこから部落がはじまる」と映画「人間みな兄弟」に描かれた部落の悲惨な状況は、名勝「後楽園」のすぐ近くの私たちの地域も同じでした。 当時は、貧困と不衛生な環境、不安定な仕事、子どもたちの不就学など、およそ人間的とはいえない生活を余儀なくされていました。 そんな地域にも、40年前、市内の部落解放運動、とりわけ市営住宅建設運動に刺激され、少数の自覚的な女性を中心にして運動が始まりました。

 最初は、地域の入り口にあった悪臭と非衛生的な「豚舎」の移転、市営住宅建設、水道の各家庭への設置など切実な要求がほとんどでした。 まだ特別法もない時代でしたので、要求実現には時間と困難が伴いました。

 その後、国の「同特法」の施行で、環境・仕事・教育すべての分野で、周辺地域との格差がなくなり、運動をしてきてよかったと誰もが確信の持てる状況に到達しました。

        

できることから始めて発展的転換を

 支部では、2年かけて役員会、支部集会で「発展的転換の基本方針」を学習し「なぜ部落解放運動を終結し、新たに地域住民運動組織が必要なのか」と多くの時間を費やして論議を進めてきました。 始めは「部落差別が解消したならこのさい運動もやめたい」「もう高齢なので卒業したい」との声もありましたが「いま平和や人権、暮らしが困難な情勢のもとで、運動をやめるわけにはいかない」「四十余年の部落解放運動の経験を生かして、住み良い町づくり、生活や人権を守る組織がぜひ必要」との声を頼りに、まず役員会の意思統一をはかり、全会員に訴えて昨年6月「人権岡山みさおやまの会」を創立しました。

 しかし、名前は変わっても中身が一気に新しく変わるものでもありません。 「みさおやまの会」として、とにかく今年は出来ることから始めようと役員が団結し、民主的組織運営を徹底する。会員は毎月会費を納め、集金は順番で全会員が参加する。 機関紙「地域と人権」全国・県連版を購読する。 会議や活動に必ず参加する。 年6回の役員会と全体集会を隔月に定期的に開催することを決定。 役員会は6回 、全体の集会も4回開催しました。

    

人権学習会と生活相談活動

 中学校区を対象に人権学習会を年3回開催することをきめました。第1回目は昨年(2004年)11月、「子どもの人権、教育を語るつどい」を計画。 「みさおやまの会」は地域でほとんど知られていないので案内のチラシ500枚を2回配布。 子ども権利・教育・文化全国センター代表委員の三宅良子先生を講師に27名が参加しました。

 第2回は4月に「中国残留日本人孤児問題」について 日中友好協会理事の 小林軍治さんと中国残留日本人孤児国賠訴訟原告の大森卓士さんからお話しを聞きました。 この学習会の案内ビラは地域の赤旗日曜版、新婦人新聞読者への折り込みなど含めて1000枚配布。 山陽新聞の催し案内にも紹介され市外からの問い合わせもあり、約30名が参加し、大変好評でした。 また、会員を対象に介護保険制度の改悪や申請について学習会をしました。

 今まで出来なかった生活相談を月1回定期的に開設しました。 会場はだれても参加しやすいように町内の公会堂を借りました。 プライバシー保護のため少数の役員で対応。 相談者の話をじっくり聞き、本人と一緒に考え、解決をすることにしています。 昨年12月から始め、この日は一人も相談がなくがっかりしました。 ともかく「みさおやまの会」の生活相談を知らせることだと、6月まで毎月お知らせを配布、これまでに約4000枚以上になりました。 1月〜6月までの相談件数は11件と少数ですが、老後の不安、市営住宅の入・退居、通学路の安全対策、高校奨学資金など、組織として対応出来ること、私たちの手に負えないこともあり、毎月ハラハラしながら相談を受けています。 深刻な問題として、80歳を超えた女性が事業していたつれあいが癌でなくなり、借金が残され、銀行が債権を信販会社にゆずり、請求されて困っている(弁護士を紹介)。 何年間も医療保険証がなく、病院にも行けない悩みの相談を受け、社会保険証を取得し喜ばれました。

 相談を受ける私たちの方が身につまされて眠れぬ夜もありました。 初めての人が、おずおずと会場をたずねて来られる姿に、問題の深刻さと私たちへの信頼や期待の重さに緊張します。 これから私達自身が社会保障制度や一般対策を学び、広く宣伝し、信頼を高めて、頼りされる存在になるよう要求されています。

      

文化に触れ、話し合い、楽しみあう運動へ

 「みさおやまの会」では文化活動や共同行動を重視しています。 昨年は映画「海女のリャンさん」へ5名、「草の乱」を10名で鑑賞し、映画を見たあと、コーヒーを飲みながら感想を話し合い、自分たちの生き方や、運動のあり方を考えることにつなげています。 今年には日本国憲法草案に男女平等を盛り込んだベアテ・シロタ・ゴートンさんの講演会に5名、5月3日の憲法記念日集会に5名、メーデーに5名自主的に参加しました。 女性のひとり者を中心にコーヒーブレイクも始まりました。

 男性も参加できるつどいも考えようと話し合われています。 この1年、7名の新しい仲間が加わり、組織に新鮮な風が吹いています。 中学校区を視野に、ほぼ毎月何らかの活動を計画し実行してきました。 しんどいこともありますが、やり終えるとみんなで協力した喜びや連帯感、自主的に参加して学ぶ楽しさも少しずつ感じ、会員の絆も深くなりました。

 6月25日に開催された第2回定期総会では、昨年度の活動の教訓を生かし、会議の定例化を守り、レジュメや資料を用意して短い時間で元気の出る会議にする。 会員が自主的に参加出来るサークルやつどいをふやし、活動に参加していない会員をなくす。 さまざまな人権学習会を開催する。 生活相談も月1回第3水曜日に決定。 活動を知らせるビラなどもより広く配布する。

 9月から予定の公営住宅公募で未知の住民も入居します。 壁をつくらず大胆に呼びかけ、会員拡大の対象とする方針が決定されました。 いまその具体化として、憲法署名、要求アンケート、会員現況報告なとのグッズをまとめて大型封筒に入れ全会員を訪問しています。 これからも自分たちの頭で考え、優れた他の経験は素直に真似し、自分たちの力に見合った無理のない計画を立て、まじめに元気に楽しい活動を進めていきます。

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