
11月14日の法務省交渉では、全国人権連は「A社の『同意書』問題は、明らかに必要な情報取得の範囲を逸脱している。 実態の解明と、再発防止を強く求める」と強調。 法務省側はこの問題について、人権擁護機関において調査したことを明らかにしました。 その結果、問題となっている「同意書」は、A社が保険金の支払いに必ずしも必要のない、被保険者個人のプライバシー情報を取得・利用するにあたって、被保険者に幅広く同意を求める内容となっているので、「不適切」と判断したとのべました。 また省側は、A社もこの問題については「不適切であることを自認している」と回答しました。
交渉のなかで、A社は「同意書」によって同意された内容は、あくまで保険金の支払いをするために必要な医療情報と戸籍関連情報に限られていること、それ以外の情報取得を強要するものではないと言明したことも明らかになりました。 また法務省人権擁護機関として、再発防止にむけた取り組みをおこなうよう、A社に啓発をおこなったことも回答しました。
法務省の把握によれば、金融庁はガイドラインについて、各金融機関が本当に必要な範囲で同意書を取り付けることを前提に考えているとのこと。 その場合は保険金の支払いに必要な情報であり、被保険者の関係では、どんなケガをしたのかなどの医療情報、相続関係を明確にするための戸籍関連情報の2点に限られていること、にもかかわらず、幅広い同意の取り方をした今回の問題は不適切であり、各金融機関が、自分たちの業務に合わせて金融庁のガイドラインを適切に解釈して運用すべきものだ、と指摘しました。

11月15日の金融庁申し入れでは、全国人権連は「A社の『同意書』は、憲法および個人情報保護法とかかわって、人権侵害につながる行為だと判断するが、金融庁として損保などの会社の実態把握と、今回の問題についての見解を求める」と要求しました。
申し入れのなかでは、全国人権連から、「プライバシーにかかわる個人情報は、きわめて慎重に扱うべきであり、保険業務以外の個人情報の取得は、あまりにも行き過ぎではないか」「このような『同意書』や、保険に関係ない書類の提出、および調査は、保険請求をしにくくさせており、実際には保険請求のハードルを高くして、不払いを増やすことになるのではないか」などの意見・質問も出されました。
これに対し金融庁の河端調査室課長補佐は、「現段階では、金融庁は事実関係を正確につかんでおらず、この場で即答することはできない」と回答。 あらためて調査することを約束しました。
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