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NHKのゆがんだ同和報道に全国人権連が抗議文

NHKのホームページの写真。 10月16日、NHKが「クローズアップ現代」で、「岐路に立つ同和行政」と題して、大阪の同和行政について報道しました。 これは10月6日に関西ローカルで放映された「クローズアップ関西」の焼き直しであり、キャスターが女性に変わっただけのもの。

 「被差別部落の暮らしを改善するために行われてきた『同和行政』が、今、大きな曲がり角に立っている。 大阪市は、10月上旬にも同和関連事業の抜本的な見直し案を発表する。 土地の不正使用の是正や優遇事業の廃止、さらに同和施設からの職員を引き揚げという大胆な内容だ。 見直しのきっかけは、今年5月に発覚した部落解同支部長による横領事件。 大阪市は、差別撤廃を主張する支部長に反論の言葉を失い、不正な事業を続けてきていた。 大阪市のこうした事なかれ主義が、利権と不正を生み出していたことが明るみになり、ついに改革に乗り出したのだ。 しかし、大阪市の見直し案に対し、同和地区では波紋が広がっている。 『施設は必要だ』と不安の声が広がる一方、部落解同は、組織浄化を図ることで一方的な見直しを避けたい構えだ。 大阪市の「同和行政」見直しの背景と、波紋が広がる同和地区の動きを追う」

 これが、NHKの放送意図です。 しかし、これはあまりにも一面的です。

  1.  「解同」の「同和犯罪」を、東淀川区の飛鳥支部支部長・小西邦彦の横領事件に限定して放送していたが、社会を揺るがしたBSE補助金詐取事件の「ハンナン」の浅田満をはじめ、「解同」の現役幹部・元幹部の犯罪は枚挙のいとまがなく、最近では大阪府連安中支部相談役の丸尾勇が公共事業に関わって逮捕された事件などがある。 また、旧芦原病院の巨額の不正融資・使途不明金事件についても「解同」の関わりが疑われていることは周知の通りである。
     こうした事件の発生が、「解同」による暴力的確認・糾弾を背景にした運動に起因していることは明白であり、こうした構造的問題にメスを入れず、「解同」組織から切り離し「元ヤクザ」を強調することで、小西邦彦が「解同」の中で、特別な存在であったかのように放送するのは、国民的な批判を受け、危機に瀕している「解同」を擁護することになることは明白であり、到底容認できない。
         

  2.  放送の中で、大阪市の行政職員を匿名(顔も隠し)で出演させ、「解同」大阪府連の力を背景に小西が脅迫的な交渉で、自らの要求を実現してきたことを証言し、小西個人の犯罪を際立たせようとしていた。 しかし、大阪市はこれまで、行政の公平性・中立性を投げ捨て、「解同」に積極的に協力し、同和行政を「解同」に独占させる悪名高き窓口一本化を推進し、「解同」に反対する住民を排除し、小西を含め、「解同」幹部の「同和利権」「同和犯罪」の育成に手を貸してきたのが大阪市当局であることは明白である。 こうした事実に目を向けず、大阪市を被害者であったかのように放送することは明白な誤りである。
        

  3.  放送は、「部落解放運動」の岐路という表現でありながら、「解同」の部落解放運動での役割のみを評価し、全国人権連(前全解連)をはじめとする地元運動団体の意見や主張を全く紹介することなく、「解同」の幹部活動家を次々と登場させ、「解同」の運動を賛美させ、さらには、「解同」本部委員長の組坂繁之まで登場させ、「差別の結果、部落にはヤクザが多い」だから、「解同」の中に小西のような「ヤクザ」が入り込んだというような、国民の理解を到底得られない言い訳を放送した。
         

  4.  「同和犯罪」が続発し、大阪市民の激しい批判を受けてしか「見直し」を決断出来なかった関淳一大阪市長を登場させ、あたかも英断をふるっているかのように放送したが、同和行政については、同和特別法が失効して5年目を迎え、神戸市をはじめ全国の自治体においては同和対策は終結し、旧同和地区住民は一般対策のもとで自立的に生活する段階を迎えており、大阪市の「見直し」は「解同」との癒着、怠慢の結果であり厳しい批判が必要である。

 以上のように、今回の放送は、芦原病院事件、「解同」支部長小西邦彦事件を皮切りに巻き起こった国民の「解同」批判を、部落差別とたたかう「解同」を文字通り「クローズアップ」することにより、「解同」を擁護することを目的に製作された番組でした。 これまでもNHKは数多く、この種の特集を放映してきましたが、「『解同』寄り」という不充分さはあったとしても、今回のように「解同」の言い分だけを放送するという愚行は犯しませんでした。 まさに、今回の番組は公共放送史上の最大の汚点と言うべきものです。

 NHKは内部不祥事が相次ぎ、国民の受信料不払いにより公共放送存続の命運をかけて信頼の回復に努めていると言いますが、このように公共放送としての見識を投げ捨ててた番組を制作し、放送することが信頼回復につながると考えているとしたら、自らの手で国民の財産というべき公共放送を破滅へ導くものでしかありません。

 これらのことから、全国人権連は10月19日、NHKに対し、抗議文を送付しました。 抗議文は、これらの点を指摘。 NHKに公共放送としての役割を果たすよう要請しています。

 全国人権連の抗議文全文はこちらを、兵庫県連神戸市協の抗議文はこちらを、神奈川県連の抗議文はこちらを、岡山権連の抗議文はこちらを、広島県連の抗議文はこちらを、大阪府連の抗議文はこちらを、それぞれご覧ください(別窓が開きます)。

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