REPORT

佐藤寛之「Can You Hear Me Now?」発売記念ライブ

1998年11月14日・大阪ヒートビート

まだ暗いステージにふらりと現れたヒロくんは、客席にラフな笑顔を向け、客席からはその度に歓声が上がる。ヒロくんはウォーミングアップするかのように身体を軽く動かしている。そしてスタンドマイクの前に立ち、「RECKLESS」の伴奏が流れ出す。
とてもいい雰囲気でヒロくんの大阪のライブはスタートした。初回の名古屋のライブは、久々のステージで緊張して舞い上がっちゃって、歌詞もどっかにすっ飛んじゃった。と語ったヒロくん。福岡もそれなりに盛り上がったんだけど、大阪ではみんな自由に、それぞれのスタイルでリズムに合わせて乗って盛り上げたい・・・と語ったヒロくんの言葉通り、客席もリラックスして楽しんだし、ヒロくんも終始笑顔で、余裕があって、トボけた表情をしたり、客席にしっかりと視線を向けたり、モニターに腰掛けてバラードを歌ったり、左右の台にのぼって遠くを覗きこむようなポーズをしたりと、いろんな姿を見せてくれた。
前のアルバムからもたくさん歌った。「君のKAKERA」は歌詞がとてもよくて、やっぱり心にしみてくるいいナンバーだなあと思ったし、「With Me」はダンサーも出てきてみんなで手を振って楽しい雰囲気に満ち溢れ、「Bye×3」は手に持った水のボトルをうまく使っていて女に飽き飽きした男という振りをしていて、歌の世界をなんかイイ感じに作り出していて、うまくなったなヒロくん・・と思った。「With Me」では盛り上がったままヒロくんは着替えに引っ込み、バンドがそのまま演奏を続けるのだけれど、いなくなったアーティストに負けないようにという雰囲気になりがちなところだけど、バンドがバトルはじめちゃうわけでもなくて、客席が盛り下がることもなくて、とてもよかった。
今回のアルバムの中で大好きな曲と紹介した「6/8」そして「シナモン」というバラード二連発は椅子に腰掛け、ギターを弾きながら(の予定だったが、実はピックがなかったらしく、持ってただけ)アコースティックな伴奏でしっとりと歌った。アルバムバージョンより少しテンポを落としていたように感じたのだが、歌詞をじっくり聞くことが出来た。
楽しみにしていたダンスナンバーは「Rocketman」だった。4人の女性ダンサーと今ドキの踊りを決め、でもちょっとフリが怪しいところもあったので、グループ時代、あんなにうまかったのにと意外な感じ。なんか、今日本番前に振り付けしたばかり・・・という程度に見えたところもあって(いやそれにしちゃ、うまいんだけど)、もっといけるでしょお、頑張れ!と思いつつも、右足を上げて一瞬止める振りのところなんか、ちょっとゾクっとくる感じがした。生で聞いてますますこの曲が好きになった。後奏で、4人のダンサーがメインで踊りまくっている中、ヒロくんは右手の台に上って低音でラップやったんだけど、何言ってるのか全然聞き取れなかったのだがこれが渋くてかっこいい!最後に「ダウン」といいながら右手の親指を上から下へ向けるしぐさをしたのが記憶に残っている。
「ロケットコースター」もビュンビュン飛ばしてくれて、かっちょいい。好きですねえ、この曲も。それに「Miss You Babe」この曲は、ライブが終わっても耳をついて離れず、リフレイン攻撃してくる曲になっちゃいました。CDの印象と違ってきた曲のひとつだ。
「Rain」はこのアルバムのメインナンバー(と勝手に決めている)らしく重厚なサウンドに合わせてじっくりと歌いあげてくれた。そしてライブのシメは「降水確率30%」。これで終わり?というのが正直な気分。なんか途中だれることもなくずっとテンション高く続いてきたせいか時間が短く感じられた。みんなやはり同じ気分だったらしく、アンコールの声はいつにもまして大きかったように感じられた。
そしてアンコールでもまだうわさのナンバーは披露されない。当然、客席は黙っていないのでダブルアンコールへ突入。「帰れないなあ」とアンコールの声をうれしそうに聞いていたらしいヒロくんがバンドと登場。「新幹線に間に合わない」<えーっ!!(ブーイングの嵐)>「でも俺、今日は泊りで帰らないんだ。でも新幹線に間に合わないなあ」と、遠くから来ている客に気を使っているかのような、でも実際は、犬におあずけしているような雰囲気で、コメントするヒロくんに客席はワーワーと盛り上がる。(そんな、ファンをいたぶるようなコメントするヒロくんに、うれしくなってしまう私は、マゾなんだろうか。自分勝手な発言されると嬉しいんです、私。)ヒロくんは、なんだか照れまくりながら、盛り上げる観客を必死になだめ、深呼吸をしてじぞうさんの伴奏を待っているけれど、そんなヒロくんの緊張を知ってか知らずか、じぞうさんもタイミングをはずし、なかなか始まらない。そんな中始まったのが「ガラスの十代」とそして「パラダイス銀河」。時々、客席にマイクを向けて歌うのを任せてしまったり、余裕の歌い方だけど、これが今のヒロくんの歌声なんだなあと、昔の声とは地声が違ってしまったことを再確認したりしながら聞いていた。光GENJI時代の歌を歌うという前評判で想像していたのとはちょっと違って、驚きはなかったけど、楽しかったからいいのだ。

ヒロくんの衣装は、らしい選択。なぜ「らしい」のかといえば、イマドキな選択だから(笑)。はやり物のカーキに迷彩にアニマル。ね、らしいでしょ。
最初が、カーキのフード付きのパーカー(左前に切り替えのあるちょっと変わった形。ビニールっぽい素材のジップアップ。左腕には小さなバッジをたくさんつけて、襟元には赤い星のバッジを付けてた)に、アニマルプリントのパンツ。
着替え後はアニマル柄のロングオーバーシャツにチノパン。髪は短めで自然な感じの色でした。

MCは他のライブに比べてとても短かったと思う。ダンスナンバーとか「Rain」の後にももう1回MCを入れたらよかったんじゃないかなあとも後で思ったけど、語りの雰囲気がとてもよくって、満足。
ライブの後に何をしていたかという話。名古屋では夜遊びをしたというのだが、どんなにつっこんでも決して語らなかった遊びの中身、深く追求するのは辞めましょう、ヒロくんのイメージのためにも(笑)。福岡ではお買い物。昼間から外に出ることは最近はあまりなくて、暗くなってから外に出るのも犬の散歩ぐらい・・・といっていたヒロくん、これも深く追求しないようにしよう。福岡ではウォークマンを購入したとのこと。このとき、客席から「えぇーっ!」というブーイングが起きたので、ヒロくんは、ちょっと怒ってたけど、たぶんそれは「今更、なんでウォークマンなの?今ならMDとかじゃないの?」という思いだったんだと思うよ。いろんなウォークマンが発売されていて驚いたらしい。ヒロくんが好きな迷彩とかもあるしね。ブルブル震えるタイプのを買ったそうです。大阪ではライブの前の日に大阪入りしてゴルフをしたと言っていた。ライブの合間に、普段あまり出来ないことをしてリラックスしたのが今回のライブの成功につながったのだろうか。
アルバム作りに今年は全力を傾けたヒロくんだけど、今回のアルバムではライブ感を意識して、曲間の作り方にも気をつかって、TSUKASAさんやじぞうさんと三人でいろいろ話し合っていたそうだ。でもヒロくんはあまりそういう技術に詳しくなくて2人の話を「うんうん」「そうそう」と聞くばかりで、じぞうさんには迷惑をかけました・・・という舞台裏も語ってくれた。

久々のライブ。だいぶ長い間待たされたけど、待ってた甲斐のあるライブで大満足。楽しかったし、何よりヒロくんが満足していたように感じたから。「大勢の人が来てくれて、ありがとう」とヒロくんは何度も言ったけど、こんな素敵なライブをやってくれて、私の方こそありがとう!だよ。前にはライブの帰り道、友達とあーだこーだと論評して文句言ったりしたこともあるけど、今回はただただ満足。やっぱりCDより生で聞く方が何倍もいい。ライブで聞くとますます好きになるヒロくんの歌。心が伝わってくる。もっともっとたくさんたくさん、ライブを聞きたい.ライブを聞きに行きたい。直接歌っているヒロくんの姿が見たい、ヒロくんの満足そうな笑顔が見たい。そう思うばかりだった。

1998.11.23

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