REPORT

佐藤寛之「Can You Hear Me Now?」発売記念ライブ

1998年11月18日・新宿リキッドルーム

大阪を見た私としては、今回の新宿は、ツアーラストとは言え、ちょっと心配だった。前回、あんな満足するライブだっただけに、今回はどうかな、東京だし、クールな観客でノリが悪かったらどうしよう・・・という不安があったけど、会場に入ったとたん、不安は消し飛んで、一気に興奮状態になってしまった。それほど、客席は熱気があった。1時間も前に会場はオープンしているから、だれててもおかしくないのに(その上、会場前に並んだ人たちは7階まで階段で上がっているのに)、盛り上がっているまんまなんだ、これが。このテンションたるや、まさに、ヒロくんを「待ってる」って言う感じ。うれしくなってしまった。リキッドルームはかなり広い会場だった。会場の後ろにバーカウンターがあって、飲み物を飲みながらリラックスしてライブを楽しめるようになっている。大阪にはなかった関係者席というのもしきられていて、続々と偉い人とか、きれいなお姉さん達が入ってくる。そして10分以上遅れて、ステージは始まった。
全体については大阪と変わりないので、改めて書かない。
ダンサーのファンらしき若い女性が関係者席を埋めていて、ダンスナンバーで嬌声が上がりちょっと驚いたけど、おかげでものすごくノリがいい。今回はアンコールでもダンサーが登場して、とてもよかった。ダンサーファンの子が、ヒロくんの歌をどう聴いているか、どうしても気になってちらっと見たら、とても心地よさそうにリズムに身を任せて聴いているようだったので安心した。ヒロくんのファンになってくれ、頼む。
東京ではMCがより滑らかになってて、絶好調だった。淡々としたしゃべりがいいペースで続いた。一番のトピックスは、やはり「獅子座流星群」でしょう。前日はまさに、流星群の一番降るという日だったので、ファンの子に「見に行った?」と聞くヒロくん。ヒロくんは、友達に(電話で)見に行こうと誘われたんだけど、(誰に?というファンの声を黙殺するヒロくん。)「明日ライブだし。まずいでしょ。家の近くで見るわ」と答えたら、電話の相手は「ライブやめちゃえば」と更に誘ったという。ヒロくんは、結局その電話の相手の名前を言うことはなかったけれど、「前に俺が言ったことなんだよな」とぽつりとつぶやき、相手が誰かを暗示してくれたおかげで、分かりましたよ(笑)。気を使ってくれてありがとうねえ。前にスノボに誘ったけど「ライブが在るから」と断られたときのことを言っているんですよねえ、ヒロくん。こういう内輪ネタが聞けるから、ライブは逃せませんのことよ。
今回、ライブで回った各地のことをヒロくんが評した言葉の中に「東京はわかんない」というのがあったけど、今回はとてもいい方に目が出たんじゃないかな。ものすごく盛り上がってて、楽しそうな集団が、客席のあちこちに見受けられて、あの中に行きたい!という気分にしょっちゅうなった。バラードはともかくダンスナンバーなんかは、盛り上がっている中でみたい、いっしょに盛り上がりたいじゃない(そうじゃないと目立って困るという話もある・・・)。前にもヒロくんは言ってたことがあるけど、反応しないファン−−耳に手を当てて固まって聞いているファンというものにヒロくんは悩まされているらしい(笑)。そういえば、MCも客席の反応に気を使う余りすべるという傾向があるし。でも、気にしないで勝手に進めて、自分自身が楽しんでしまった方がイイ感じになるという見本のような、今回のツアーだったんじゃないでしょうか。
ダブルアンコールで登場した時の第一声は「帰ってもいい?」だった。それはまさしくファンからの「だめぇ〜」の声を期待しての一言。しばらくヒロくんはファンの歓声を心行くまで楽しみ、その心地よさを満喫したことでしょう(笑)。「じゃあ、どこでもスペシャルといってるんですけど、お遊びということで・・・」。ワァーと上がる歓声に「これが一番盛り上がるんだよなあ」と苦笑するヒロくん。そりゃあ、まだまだしょうがないってことで。みんな光GENJIのファンだし、想い出ありすぎるから。この2曲をその時代に共有しなかった私ですら、なんだか、あの時代を共有してしまったように感じるんだから。しかし、ヒロくんが歌うと、「ガラスの十代」も「パラダイス銀河」もどうしてこんなに滑らかな歌になるんだろう。余裕かまして、声が伸びて。伴奏はギターとベースとドラムだけのシンプルな3人構成になっているし、編曲もラフで、めちゃくちゃな伴奏になってたりするのに、ものすごくリラックスして楽そうに演奏しているバンドに好感が持てる。聞く方もよーく知っている歌だから開放される気分になるのだと思う。この歌声が、今のヒロくんなんだなあ。一人で歌う、七人の歌。不足感がなく穏やかな気分で聞けたことがとても不思議だ。

1998.11.23

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