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映画の楽しみ方(「共犯者」編)

おまけ・「極道の妻たち・赤い殺意」編

 

光GENJIファンなら、誰でもやってることだと思うが、何か映像を見る時、小説を読む時、登場人物たちをメンバーに置き換えるのが私の「何か」の楽しみ方だ。
当然「共犯者」もそうして見ると二度三度楽しめるのだ。

この映画の場合、メンバー全員を仮託するのには少々無理があった。
ので、登場するメンバーは大沢樹生、そして諸星和己、内海光司だ。
樹生は、当然ながらヤンガー・ギリヤークのままでよい。
諸星は、見た人ならピンとくるだろう。
聡美(小泉今日子)に思いを寄せる晶夫だ。なんとなく面立ちが諸星をイメージさせずにはいられない。最初にギリヤーク兄弟と対決する廃屋の駐車場で、散弾銃を片手に、木陰に隠れる晶夫の顔のラインが、ハッっとするほど諸星を彷彿とさせる。

晶夫が諸星なら、その相棒の健二は、私としては光司だ。
健二に扮する宮崎光倫は、きうち映画の常連だが、今回はあまり特徴のない役どころで、光司に置き換えるのは異論があるかもしれない。しかし、聡美に思いを寄せる晶夫にちゃちゃを入れるあたりが、私には光司の姿とダブって見えて仕方なかった。シルエットが、細身だというところもそうなるゆえんかもしれない。だって、一昔前に流行ったようなだらだら系のデザインスーツのパンツのあまり具合が、光司っぽいんだもん。(余っているパンツといえば、「独逸旅情」のハンブルグの朝市でマシュマロをほおばりながら、埠頭でたたずみ「うーん、マシュマロだぁ」と嘆息を付く光司を思い出さずにはいられない。風になびくパンツ、そのほっそい足が見えるようだ。)

諸星扮する(妄想だけど)晶夫が、隠れ家で聡美に「昔のアイドルみたい」とかいって、隠しているはずの恋心をむき出しにして聡美に話し掛けるシーンは、もう微笑みが浮かばずには見ていられない。かわいいったらありゃしないのである。
そして、樹生に撃たれた傷で致命傷を負いながら、建物の外で待つ聡美の元へ必死に歩いていき、聡美の腕にいだかれながら、「金が入ったら、聡美さんをくどこうと思ってたんだ。どこか、遠いところでいっしょに暮らそう。絶対幸せにする。」と、切れ切れの声で告白する晶夫。(キョンキョンの腕の中で、心の全てをさらけだす・・・なんてシーンをもし、ほんとうに諸ちゃんが演じたら、某A.Sくんが地団太踏むこと間違いないだろうが・・・/笑)
このシーンは、ファン心をくすぐらずにはおかない名場面だ。(と、かってに思ってるんだけど)。

話は戻るが、親分である梶が殺されたとカルロスに呼び出されて、形見の拳銃を見せられ、カルロスから、(梶の弔い合戦の意味も込めて)山城組から金を奪い返すぞ!と声をかけられて、山城組の強大さを考えて逡巡する光司(健二)に対して、一瞬の迷いもなく人情に駆られて「俺はやる!」と形見の拳銃を手に取る諸星(晶夫)。この辺の性格に基づく行動も、二人にだぶって見える。

そうでなくても、私は物語を考える時、樹生を中心に考えると、光司とペアにするか、光司を含めるメンバーたちと、それに対峙する樹生という2パターンに限定されてしまうのだ。
この共犯者はまさに後者のパターン。悪者サイドの樹生、対、善なる存在の光司 、そして諸星。
見ごたえたっぷりの映画になるじゃないか(勝手だよね/笑)。
惜しむらくは、3人とも映画の前半、前哨戦で死滅してしまうことだ。

 

「極道の妻たち・赤い殺意」編

一部の光司ファンに要らぬ妄想を抱かせてしまった、私の「極妻」の見方を、あらためてご紹介しよう。

上でも書いたが、私の妄想パターンの光編ともいうべき映画が、この「極妻」だった。
野村宏伸演じる若が光司。そして獄中にいる彼の親友(役名は忘れたが、劇団☆新感線の古田新太が演じている役)が樹生だ。
この設定で「極妻・赤い殺意」を見ていると、諸ちゃんを見に行ったはずなのに、彼が登場しないシーンも楽しめてしまうのだ。そして、妙に感動してしまうのだ。

二人の心の絆は、幼い時から共に育った同級生ということだけでなく、雪山で遭難し(「笑う犬の生活」が思い出されて苦笑するシーンでもあるが)、くじけそうになる光司を必死に励まし、負ぶうように雪山からの脱出をはかり、ふたりとも命を長らえるという、危機的状況を共有したいわば戦友だというところに原点がある。
日頃、親の稼業を厭い、妻も普通のOLを選び、親の力を借りずに地道に運送会社を経営するきまじめな光司。父親が(当時は分からなかったが、組内の内紛で)殺されたことを知り、跡目を継ぐことを期待されてどうしようもない窮地に立たされた光司は、自分を見守る永島敏行から、獄中の樹生に会いに行くよう勧められる。会いに行くと、組を救うために長期の刑に服しながら、それを不服に思わず、未だに組と組長への思慕を抱きつづけつつ、親友である光司の心の内を理解するがゆえに、樹生は「(父親が殺されたことを重荷に思っても)極道にだけはなるなよ」と説得する。
こういわれて光司は、我が親友の組への忠誠に報いるためにも私利私欲を捨て、彼が出所してきた時に暖かく迎えるためには、自分が組長となって受け入れる体制を整えておかねば・・・と、極道になる道を選ぶ。
そしてそのまま失踪して、1週間後、新妻の前に姿を現した光司の色白の背中には、無色の観音菩薩像の刺青が施されているのだ。

そして、組長になった光司は悲しいことに、あっけなく組の相談役のような叔父貴の陰謀の手にかかり、激しい銃弾にさらされて命を奪われてしまう。

新妻が、夫の復讐を心に誓いながら獄中にいる樹生に、ことの顛末を報告すると、樹生は、恩ある組長ばかりでなく、ついこの前面会にきてくれた親友・光司が本来の人生を捨てて、なぜ極道になったのかということをとっさに理解し、そんな優しい心を持った光司が無残にも殺されてしまったことを嘆き、そして獄中にいて彼の(復讐のために)何もできない我が身を思って、叫びをあげるのだった。

いいでしょぉ? このシーン。(こういうのをまさに自画自賛という。/笑)

1999.4.16

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