WBC バンタム級 タイトルマッチ
世界バンタム級王者 世界同級4位
ルペ・ピントール VS 村田英次郎
(アメリカ)   (金子)  
15R 判定    ドロー
1980年6月11日
東京 日本武道館

壮絶!! 打撃戦 酔わせた!! 挑戦者魂

スリリングな打撃戦は、フルラウンド見る者の目を一瞬もそらさせなかった。 いかにもたくましい風ぼうのピントールに対し、村田も果敢に攻めた。 左へ大きく、速く回りながらピントールの射程をはずし、左、左、右と 連続したパンチを軽快にボディから顔面に繰り出す。
じりっじりっと前へ出、これまた左ストレートをボディへ、そして 思い切りウェートを乗せた右ストレート、アッパーを放つピントールに、 村田のとったヒット・アンド・アウェイは前半効果的だった。特に2回、 手数では完全にピントールを制した。3回には左ストレートをもらうと、 すかさず右ストレートでお返しをするなどチャンピオンを圧する健闘をみせた。
しかし、長丁場の経験に乏しい村田は、優勢なだけに飛ばしすぎた。
後半に入り、目に見えてスピードが衰えたのが悔やまれる。5、6回、ピントールが ガ然反撃に出た。村田の手数は相変わらず多い。
だが、ピントールは構わず 前へ出て左フック、右アッパー、ロープへ追い込んでのラッシュ。 村田も反撃に出るが、腰が入らず手打ちが目立つようになり、8,9回と ピンチが続いた。
そうはいっても村田の根性はたいしたもの。9回には両者とも左目を切り、 血を流しながらの壮絶な打ち合いで、この一戦まで41勝中34のKOを誇る ピントールをたじろがすありさま。
村田は終盤、疲れがファイトに反映し再三棒立ちになり、ピントールの猛打に さらされ、14回には左目の傷口が開きドクターに診断される状態だったが、 必死に左右を振るい判定に持ち込んだ敢闘精神は見事だった。 (デイリースポーツ 6月12日)

   

   

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    世界戦後 ロス武者修行へ モハメ・アリ氏と  (ボクシング マガジン 80年8月)

ルペ・ピントール 村田英次郎
金谷
(日)

ビラミル
(メキシコ)
デンキン
(米)
デンキン(米)
ビラミル
(メキシコ)
金谷
(日)

9 10 9 R1 10 10 10
9 10 10 R2 10 9 10
10 10 9 R3 10 10 10
9 9 9 R4 10 10 10
10 10 10 R5 9 9 10
10 10 9 R6 10 9 10
9 10 10 R7 10 10 10
10 10 10 R8 9 9 9
10 10 10 R9 9 9 10
10 10 10 R10 10 10 10
10 10 10 R11 9 9 9
9 9 9 R12 10 10 10
10 10 10 R13 9 9 9
10 10 10 R14 9 9 9
9 9 9 R15 10 10 10
144 147 144 144 142 146

村田英次郎
精一杯戦ったのですが... 判定については別に何もない。ピントールの パンチは重いだけにじわじわきいてきた。9回頃から血で目が見えなくなった。 今度はもっと力をつけて確実に勝てるようになって 戦いたい。

金子会長
本当によくやった。採点は見方が違うので、しようがありません。 この試合は神様が与えてくれた最高の試合。 これを教訓にまたやりたい。

エディ・タウンゼント
村田はパワーで負けた。よくファイトしたが、パンチ力の差が ポイントの差となったのだろう。やはり世界を狙うにはパワーが重要だ。

ルペ・ピントール
村田は今までやったなかで一番てごわかった。 右が強かった。勝ったと思ったが、接近した試合だと思っていた。 挑戦してきたらもう一度チャンスをやるさ。

具志堅用高
惜しいな。14回のロストさえなければ絶対勝ちだったのに。
ガードの固さ、的確なパンチはメキシコのボクサー特有のものですよ。 村田君の作戦は間違っていなかったと思う。 パンチがアウトから出ていたね。あれがけヒットしているのだから、 ストレートがインサイドから入っていればダウンだって取れたはず。 ああいうタイプは正面からのパンチに弱いんですよ。
でも、村田君はいい根性している。並みの根性じゃない。

村田直一さん
英次郎もよくやりましたが、やはりピントールはチャンピオンですね。 負けたわけじゃないし、まだチャンスはあると思います。 でも今日は“よくやった”とだけいいます。