ピアノの周辺―2008    

ピアノの周辺

【その後のレッスン】
2008年

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1.11.2008...【マイペース】

新しい年の、始めのレッスン。年末にうまくできなかったところを、この休みで取り返そうと、 一時、目を三角にしてピアノに向ってみたけれど、指の動きは、「アンタ、現実を 知らないね。何を考えてんのさ。無理無理やめとき」と言うかのように、全く意のままには ならないものでした。(あたり前です。見たとおりに楽譜が弾ければ、練習する必要は ありません。)終には指のストライキなのでしょうか、ピタッと動きが止まったりして。 気持ちの持ちようを変えるのだと言いながら、全く抜け切れていない鈍な主への反撃です。でも休みは ありがたいもので、しばらくボーっとしていたら、なんだか指が動かなかったり、やることが 多すぎて、気持ちが切りきり舞いしているのは、滑稽なことだなーなんて身体の奥の方から 可笑しさが込み上げてきました(だから休みは必要です)。私がピアノを弾く楽しさは、自分のペースで練習を積み上げて どうにかこうにか自分なりの形を作っていくことでしかないはずです。十分に練習をしたとしても たぶん結果は、それほどのものではないでしょう。でも、全くのゼロではないはずです。 ペースを崩さず、弛まずに、それが今年の目標です。今日もあれこれ注意を受けましたが、長ーい年月をかけて 応えていくようにすればいいのです。たぶん。

1.25.2008...【乗り掛かっちゃった船】

レッスンの行きしなに、電車の中で読みかけの文庫本の続きを読んでみる。まるで立ち上がってくるかのような 勢いのある言葉の数々に、ガツンと叩かれて、昨晩からの発熱でぼんやりしていた頭も、すっかり目が覚めるようでした 。すごいです。全く。読んでいるのは、ちくま学芸文庫の『武満徹対談選』、これには 「仕事の夢 夢の仕事」という副題が付いています。その中の琵琶奏者の辻靖剛さんと武満さんの対談を 今読んでいるところです。辻さんと言う方は、対談当時72歳で、武満さんとは40歳ほどの 年齢差があります。子供、孫というほどの差ともいえますが、これに1000を 足して1072歳と1033歳と考えると、求めるものが同じでも不思議ではないと武満さんは言っています。 また辻さんの言われる、練習ということがすごいのです。度外れた練習をしなければ自分のものにならない、 苦しまにゃ。なのだそうです。武満さんも、その人の生きていく上で、音楽というものが不可分のもので なければうまくならない。何時から何時まで音楽の時間というような片手間ではなく、ということを言われて います。これでは、目が覚めない訳がありません。その道を究める人というのは、本当に偉いものですね。

さて、休み明けのレッスン。何か有りそうだなーと、ちょっと心してレッスンを受けていたら、やっぱり。 そろそろ今年の発表会用の曲を決めなければならないのですが、ベートーヴェンの曲で、ということだけは、 決めていました。具体的な曲目が登場して、もう私はびっくりしています。<32の変奏曲ハ短調>をやってみようと 先生は言われます。私の口から思わず出てしまった言葉は、「私、寝込んでしまいます。」というものでした。 続けて私は、楽譜を前にして、もう殆ど泣き声で、「32分音符がこんなにありますよ。目が点になります。 それにここもあそこもごにょごにょ。」一応それらの繰り言を聞き終えて、厳かに師曰く、 「やってみなければわからないでしょう。じゃ、ハノン代わりに指の練習ということで、 これから32週を続けます。」・・・・・・今年の私はどうなるのでしょう。来週には、今やっている<六つの 変奏曲>の仕上げなのですって。ああ、はやくも他人ごとのような気分です。

2.1.2008...【拍子のこと】

11月から取り掛かった作品70の<六つの変奏曲>のレッスンは、今日で最後となりました。 一応音符が頭に入ったくらいで、その後の弾き込みをするには少々時間切れというところです。 例によって、録音をしたりして自分の音を確認したりしてみましたが、まだまだ形が定まらないと いった状況です。主題も入れてこれら7つの曲を、もう少し弾いていたかったとおもいますが、 それは、今後折にふれて自分で楽しんでいくことにします。ひとつひとつ曲の雰囲気が、ずいぶん 違って、それでもどこか似ていて、音楽が膨らんでいくというところが、弾いていて楽しく 、また面白く感じています。

今日からは、また新しいレッスンの始まりです。作品80<32の変奏曲ハ短調>に取り掛かります。 これは、一番最後の変奏曲が長いだけで、8小節の変奏がずっと続きます。と言っても指の動きは 大変に難しそうです。先週は、ずいぶん抵抗をしてたのですが、確かに始めてみなければ、事は 進みませんし、やってみて駄目ならダメでもいいやと思うようになりました。第一に、この曲面白そう なのです。ひたひたと、何かがやってくる、なんとなくそんな感じがするのです。とても私には敵わなくて 音楽がひたひたと去っていってしまっても、その時はその時です。この曲は4分の3拍子ですが、メトロノームを 使って練習したときに、4分を分割して8分でやっていたのですが、そういう練習の仕方は、やはり まずいみたいですね。まぁ、メトロノームを使いこなせていないことと、数合わせに終始して、拍子感覚を つかんでいなかったのでした。リズムが違いますものね。いろんなことが、解かっちゃいないのです。

2.8.2008...【番号なしの作品】

いろんなことが解かっちゃいないのです。と先週書きましたけれど、作品の番号についても 曖昧なところがありました。ベートーヴェンの作品で番号付きのものは、Op.101の ように書かれますが、番号なしの作品は、WoO.80などというふうに表記されます(WoOは、 作品番号なしの作品という意味だそうです)。ですから、 この間と今練習している曲のことを言いたいときには、番号なしの70とかWoO.80の作品と 書かなければならないのでした。32の変奏曲ハ短調は、曲のタイトルとしては、<自作主題による 32の変奏曲ハ短調WoO.80>となります。CDなどのこの曲の説明を読んでみると、ベートーヴェン 自身は、この曲をそれほど気に入っていたわけでもなく、作品番号も付けていないなどと書かれています。 画家のクレーは、ほんとうに細かく作品に番号をつけていたみたいで、その几帳面な性格にびっくりしますが 、ベートーヴェンは、そういった性格の人ではなかったのでしょうね。この曲、まだ1と2の変奏を 練習しただけですが、なんだかおもしろそうです。ずっと指の練習をしているようなのに、自然と 音の構造についても知らされているような、まぁ、まだまだうっすらとですけど。

先週NHK・FMで、ペーター・レーゼルの演奏が放送されていました。曲目は、ハイドン、ベートーヴェン、 シューベルトのそれぞれ最後のソナタです。去年、ホールで生演奏を聴いたとき、美しさに圧倒されて、 しばらくの間ぼーっとしてしまったことがあったので、楽しみにラジオ放送を聴いてみました。(正確には、 放送をテープに録音してから聴いているのですが。)ラジオを 通して聴くと、ホールで聴いたときのダイレクトな感じは薄まりますが、それでもやっぱり良い演奏だなと おもいます。でも、生っていうのは、本当に良い演奏の場合、酔いしれることができるものなのですね。

2.15.2008...【1にも2にも根気】

んまぁー、この青年、弾きながら気持ち良さそうに空いた方の腕を振り回しているわ。 テンポの速いところでも、指先は軽い羽のよう。ほんのちょっぴり鍵盤に触れているだけの ように見えるけれど、音の粒がなんて鮮明なの。手首や指先がきっと柔らかいのね。それに乗りに乗って弾いているわ。 ああ、額から汗が。なんて夢中になって、ピアノを弾いているのかしら。――ネェ、カメラガナクテモソウナノ?

久し振りにグールドのコレクションを引っ張り出して観ています。<32の変奏曲ハ短調>を弾いている 映像を見ていると、少し首筋のあたりに中年の影が差し始めたグールド(当時34歳)が、何を歌って いるのでしょう、口元をパクパクさせて、また上半身を同一方向に回転するかのように揺らして、 すっかり陶酔して(そんなふうに見えます)曲を弾いています。ピアノでこの曲を弾くのが 実に楽しそうです。それになんて素敵な曲でしょう。CDで他の人の演奏も聴いてみたりしていますけど、 指の練習曲に聴こえてしまうこともあります。速ければ良いってもんじゃない、と感じてみたり。 グールドはこの曲を、泣けてくるほどドラマチックにまとめているような気持ちになりますが。

この曲は、聴いているのに限るわ、と言っている場合じゃなくて、練習は練習です。まぁ、しばらく、当分、 半年、1年、とにかく根気で取り組むしかないみたいです。小川文明さんという方の『鍵盤上達100の 裏ワザ』(リットーミュージック発行)という本を買ってしまいました。実践をしている人が言うだけに 説得力はかなりのもの。それに読みやすくて、よし、それならやってみようという気持ちにさせる本です。

(先週の補足)
ベートーヴェンの作品番号のこと。作品番号なしを意味するWoOの後ろについている 番号は、ドイツの音楽学者G.キンスキーが作品目録を作成、彼の死後H.ハルムに よって完成され1955年に出版されたのだそうです。(そんなに昔ではないのですね。)

2.22.2008...【忘れてはいけないこと】

『鍵盤上達100の裏ワザ』には、基本的なことが多く書かれています。速く弾きたいのに どうしてもつまずくとき、テンポをかなりゆっくりに落して、完全に鍵盤の底にまで打鍵することを 繰り返して次第にスピードを上げていく。私の最近の練習では、もうメトロノームが鳴りっぱなしです。 持っているねじ式のメトロノームは、あんまり速度が遅いと働くことを放棄してしまうので 電子式に替えました。メモリも正確にひとつひとつ上がっていくので、無理がなく練習ができるように 感じます。電子音のピッピッという音色は 最初のうちこそ抵抗がありましたが、それにも慣れました。左手の指の力は、本当に弱くてすぐにグニャッとして しまいます。よってメモリを上げたくても一向に進まない日々です。でも焦らない焦らない。しかしこれは 弾けるようになるための前段階で、この先まだまだ長い工程が待っています。加えて毎週の課題の次のバリエーション (8小節)の音符を確認して、前の部分とつなぎ合わせて、少しは弾ける状態にもっていくこともあります。 私にとっては、32もある長い変奏は、なんだか冒険の旅にでてしまったようで、どこまで持ちこたえられるだろうかと 思ったりもしますが、でも最後には、一つの音楽に辿り着く、辿り着きたいということです。これを忘れさえしなければ、 頭の片隅で遙かに遠い目標を考えながらの練習です。

2.29.2008...【パニック】

新しい曲の練習からひと月が過ぎました。はやくも肩はバリバリでこの先長丁場なのだから 身体の調整をどうするものかと、レッスンへ行く道々には、やっぱり練習の後などに、ストレッチなど したほうがいいのだろうなと、道の端をしなやかな動きで歩く猫の姿をぼんやり追いながら、やっぱり柔らかくなくっちゃね、 などと考えていました。レッスンが終わってから、今度は駅へ戻るその同じ道を上の空の状態で通るとは 思ってもいませんでした。というのも毎週の課題が一挙に2倍、時には3倍に。1週間に一つの変奏を見ていては 間に合わないということなのです。ピアノに触っていることは、楽しくて嬉しいことなのですが、うーん、私は 倒れてしまうかも。

3.21.2008...【予定変更】

32の変奏曲ハ短調のこと。最初にこの曲のことを聞いたときには、まだまだ私には 力が及ばないと、まぁ無理でしょうね、などとしぶしぶだったのに、いざ練習が始まると面白い ものだと興味がどんどん湧いてきました。ただ短期間にできる内容ではなく、相当な覚悟が必要とも 感じていたのです。覚悟と言っても深刻なものではなく、弾けなくてもへこたれないとか、不必要に 落ち込まないとかそんなレベルですけど。しかしどう頑張っても今年の発表会には間に合わないということで、 この先の予定が変更になりました。 気持の上だけはすでにエンジンがかかってしまっていた私は、練習の時間を確保するた めに生活から見直そうとか、ま、できる限りのことをしていこうとか考え始めていました。 どうしても無理なら今年の発表会はパスしたらいいのだしとか。しかし練習できる時間も限りが ありますし、身体もくたびれます。夢にまで楽譜がでてきた辺りで、"待った"がかかったのでした。 しかし、このエネルギーをどうしようと呆ける暇もなく、発表会のための曲の練習に入っています。今年は ピアノソナタの27番の第一楽章です。並行して32の変奏曲も練習していくことになりました。こちらは、 将来の発表会用ということで。一週間に2つも3つも変奏を見ていかなくていいのですから、 心も身体も楽にはなったのですが、ソナタの練習が始まって、結局、密度の濃さは変わりません。 でも、たぶん、もうパニックになることもありません。やっぱりピアノの練習ができるのは、 私には仕合わせで嬉しいからです。練習の時間をつくるために、ここのページは隔週ぐらいにしようかと 思っています。あまり面白くもない内容ですが、よろしかったらまたお立ち寄りください。

4.18.2008...【和音で感じる】

昨夜来の嵐のような雨も午後には小降りになって、レッスンから戻ってくると、近頃、近辺を よく飛び交うようになった燕の姿も、また窓越しに見えました。燕が飛ぶ様は、軽やかでリズミカル ですね。ハトやカラスとは大違い。羽をばたばたさせるわけではなく、小さな身体全体で、 空気の層を切るように飛ぶのがおもしろく、見ていると飽きません。桜の花も散って、木々の 新芽が美しい季節になりました。

ピアノの練習は、相変わらずで遅遅として進みません。それでも前へ前へ、ほんの少しずつですけど。 27番のピアノ・ソナタ第1楽章は、譜読みがようやく半分くらいまで進んで、もう少しで再現部に 入ります。今日は、音の流れをつかむのに、和音を鳴らしてみることをしました。それぞれの和音の 響きから、緊張感や安定感や先へ広がっていくような雰囲気を感じ取ります。曲の土台を見ていくような 、どんな構成になっているのか、ゆっくり感じ取っていきます。32の変奏曲でも、曲がどういうふうに 進行していくのか、和音の動きからみることをレッスンで教わったりしています。曲になっているわけ ではないけれど、ボーン、ボーンと和音の響きを聴いているのは、楽しくて面白くてドキドキします。 慌ててただただ弾くことばかりを考えなくてもいいのですね。ちょっと硬直化していたかも。まぁ、 いろいろな角度から。

4.25.2008...【3対2】

新聞では、毎日毎日暗い出来事が報道されていて、またかと感じることも多いけれど 社会面の記事を読んでいてびっくりしてしまった。80歳の老婆(と記事では書いている、 生きていれば、いずれ私だって老婆となる。)が亡くなった状態で、毛布にくるまれてゴミ 収集所に置かれていたのだそうだ。その事実もすごいけれど、この記事は、一番下の片隅に 小さく載っていて、その扱いに驚いてしまう。読みすごしてしまいそうな場所だから。 来る日も来る日も殺伐としたニュースばかり目につくけれど、世の中どうなっていくのだろう。

さて、レッスン。32の変奏曲は、1曲がたったの8小節なのに、それぞれに完結していて、 またそれぞれに全く指使いの練習のようなところがある。手を替え品を替えて。9番目の曲で 早々に私はつまずいてしまった。1小節に16分音符が右手では18個、左手では同じく16分音符が 12個。4分の3拍子だから、1拍では6対4、(この6は3連符が2つ)右手で3つ弾いて、 左では2つ弾く。この形が7小節まで続きます。簡単そうなのですが、これがなかなかできずに 一つの音がやけに伸びたり、あまりにスピードを落として練習したときは、自然と眠くなったりも して、ついには、この練習を止めたくもなりました。必ずできるようになるからという、先生の 言葉を信じて、メトロノームを使って拍の頭を合わせるようにして、音を注意深く聴くようにしていたら 次第に感覚もつかめて、スピードもついてきました。ここまでくるのにひと月もかかっています。 今日やっと先生の前でも弾けるようになって、バンザイなのです。何それというような、 たわいないことですが、実際嬉しくて。これでゆっくり眠れます(ちょっとオーバーですけどね)。

5.16.2008...【ネットで楽典】

先週と今週、2週続けてレッスンはお休みしています(先生のご都合により)。めったに ない連続の休みなので、この3週間でソナタを少しは弾けるように頑張ろうと思ったのは 始めのうちだけで、どんどん本来の練習からは遠ざかり、家にある簡単そうな楽譜をだして は、なんと片手だけで弾いて喜んだりしています。これだから、私の場合、ひとりでは 進歩もありません。でも、目を吊り上げて、できないできないと練習するのも考えものです。 時には、脱線したっていいですよね。脱線ついでにインターネットでも音楽関連のサイトを あちこち覗いたりしてみました。中でも面白いと感じたのは、洗足学園のオンラインスクール です。楽譜を読んでいるときに、分からない記号や、意味の分からない言葉にぶつかったりしたら、 とりあえずポケット音楽辞典にあたりますが、基礎的な事柄については、知っていればいいと 思うものの、いざ楽典の本を読み始めても、なかなか読み進むことができず、途中で放り出して しまいます。ここは、項目も、またその設問も多く自動採点もできるので、一つずつクリアして いくのが楽しんでできます。聴音もあって、私には難しいですが、こういう練習はなかなか できないので今後も利用してみるつもりです。

洗足オンラインスクール

中国の巨大地震の前には、ミャンマーでサイクロンの被害がありましたね。新潟の地震の時も、 大きな台風の3日後に発生しています。台風と地震、何か関係があるのでしょうか?それにしても 痛ましい。

5.30.2008...【テレビの講座】

先週からレッスン再開。緩んだ気持ちも自然と引き締まります。と言っても計画通りに 練習できたためしがなく、1週間で進歩なんかある筈ないと、間際で開き直るのもいつも のことですが。ソナタは、一応最後までひと通り譜読みが終わり、曲の全体の感じが少しずつ 見えてきました。曲の出だしのフレーズがフォルテで、すぐ次にピアノのフレーズがきます。 何か対話をしているような雰囲気で始まりますが、全体をとおして見ると、人と人の対話と いうよりは、自然というか、素朴なものと人との関係みたいなものを、ぼやっと感じて しまいます。しかし、まだ何か所も滑らかに弾けないところばかりで、しばらくは個々の 練習を詰めていかなければなりません。でも少し先が見えてきてホッとしているところです。

昨晩、いつか見ようと思っていた録画番組を整理していたときに、その合間にテレビの チャンネルを回していたら、偶然、放送大学で音楽理論の基礎講座をやっていました。「西洋の 対位法」というタイトルでしたが、バッハの楽譜やモーツァルトの楽譜を使い、音楽を 流しての講義でした。思わず引き込まれて見ていたら、最後のほうでバッハのゴルトベルク 変奏曲の第30変奏について、やはり楽譜を使い、よく分かるように色分けして説明が ありました。この曲では、2つの民謡が同時に演奏されるクォドリベトという、 ちょっと変わった対位法が使われているそうです。この第30変奏は、私はとても好きなので このことを知って、へー、そうなんだ、とちょっと嬉しくなりました。その民謡のタイトルも 一つは、「君と別れていく久し」といい、もう一つは、「キャベツと蕪に追い出されて」という なんだかへんてこりんなものです。キャベツ・・・のほうは、親方の家で、毎日キャベツと蕪を 食べさせられたから逃げ出したというような話。放送は、木曜日夜8時45分から9時半まで。 来週も見てみようと思っています。

6.6.2008...【朝の目覚めのよかったこと】

5月31日、小曽根真さんのコンサートに行ってきました。一部はソロで、二部はゲストに オルケスタ・デ・ラ・ルスのピアニストだった塩谷哲さんを迎えてデュオで。ジャズの曲 以外にも、ソロでは、ショパンのワルツを、デュオでは、モーツァルトの2台のピアノの ためのソナタが演奏されました。場所は千葉の市川文化会館大ホール、ここはかなり広い ところです。小曽根さんは、2階の客席に向かって、音が届いていますか?と聞いたりして いました。曲の合間には、ちょっとしたおしゃべりもあって、リラックスして音楽を楽しむ ことができました。塩谷さんがソロで演奏しているときには、小曽根さんは空いている客席 に座って、お客さんと一緒に聴いていました。最初、子供のころピアノの練習は嫌いだった そうです。この時は、親から言われてとのことだったようですが。でもオスカー・ピーターソンの演奏 を間近に聴いてから、ピアノを弾きたいという気持ちになったのだそうです。その決定打と なった曲も演奏されました。曲名は聞き洩らしましたが、素敵な曲でした。身体じゅうが 歌っていると感じます。うっとりとしてしまうピアノの音、本当にすごい。同じ時間を楽しく 共有しましょうと、小曽根さんは言っていましたけれど、心からピアノを楽しんで、音楽の 持つ心地よさを存分に伝えてくれました。その日は雨降りで、気温も低かったのですが、 なんと温かい気持ちになったことか。ものすごく満足したみたいで、翌日の朝の目覚めは、 いつになくすっきりしたものでした。音楽は素敵なもの、そして必要なものですね。

6.20.2008...【生まれたての音楽】

曲を弾くって、難しい、難しいの連発ですが、練習していると知らず知らずのうちに、 その曲からエネルギーをもらっているように感じます。ベートーヴェンのソナタも、 私にはやっぱり難しいなと思いながらも、自分のなかで、何かが反応しているような 感じです。指が動かないにもかかわらず、個々の旋律に、ああ、なんてきれいなんだ ろうとか、うーん、ここは少し苦しいねとか。でも、やっぱり肯定的に考えたいとか、 部分部分でさまざまな感情が湧いてきます。それらを素直に音で表す ことができたらどんなにいいだろうかと思います。これは夢物語かも知れません。現実は厳しいし。 まだまだ付いていけないところが多くて練習を繰り返さなければなりません。頑張ったって、 結局出来ないかもしれないし、それでもエネルギーを感じながらの練習は、この上なく なんて楽しい作業だろうと感じます。本当に面白い。これで指が思うように動いて弾けるように なったら舞い上がるほど嬉しいにちがいない、まぁ、そんな日が来なくてもそれはそれで 仕方のないことですが。でも夢はあります。かなりいびつになったとしても、 生まれたての音楽のようなホヤホヤの温かさがだせたら・・・ ほぼ200年前の曲から、すごいエネルギーを感じています。

7.11.2008...【ピアニストの27番】

朝から晩まで用事があって、帰ってきたら疲れ果ててバタンQ。たったの2日間、そんな 過ごし方をしてみて、日頃、時にはほんのわずかでも、ピアノの練習の時間が持てることが 何と貴重で、恵まれていることかとあらためて思います。大切な時間を無駄にしないため にも、ちゃんと練習しなくてはいけないのですが、これはまたこれで、なかなか思い通り には進まず、練習方法が間違っているかななどと、直ぐに結果がでるものでもないと 分かっていながら、あれこれ迷ったりしています。

CDでこの27番を、いろいろな人の演奏で聴いています。ヴィルヘルム・ケンプ、 クラウディオ・アラウ、リヒテル、そしてソロモン。一人一人、ここまで違うかなーと 感じます。一番気に入っているのは、ソロモンという人の演奏です。すごく自然な演奏 です。グレン・グールドもこの曲のレコーディングを計画していたと、この間本で知って、 実現していたらどんなに良かったかと残念です。それにしても、この27番のソナタは 第2楽章が、とても素敵な曲です。できればこちらを練習してみたかったと思うほどです。

7.25.2008...【もう一つの楽器】

ピアノの練習をしていると、指が思うように動いてくれたらといつも思いますが、 この頃、指の動きといっても、ほんの指先だけのことではないことに、 気付き始めました。腕、肩、背中、上半身、下半身、いづれも指先につながって いて、柔らかく鍵盤を叩いたり、全体重をかけて重く弾いたり、深くゆっくりと した呼吸をすれば、音色も幅のあるものになるような 気がしますし、せかせかと肩で息をしていたり、胸にキュッと力が入っている と線の細い音色しかでないような気がします。ほぼ毎回と言っていいくらい、レッスン では、脱力、脱力と言われますが、これは、指が固いとかではなくて、身体のどこかに 余分な力が入っているのを取り除くようにということなのですね。こうなると、 椅子の座り方や、背筋の伸ばし方、呼吸の仕方など、とても気になるようになって きました。楽器は全身で弾くもの、ようやく身体も楽器と思うようになりました。

ベートーヴェンの32の変奏曲のほうは、弾いてみたらと勧めて下さった先生ご自身 (教わっている先生とは別の方)が、弾かれることになって、今は練習から解放され ました。ソナタ一つで、実際手一杯で、変奏曲のほうを練習するのが気が重かったり していました。私にはもともとそんな力量もないのですから。あたふたと練習して いたことは、それはそれで良い経験、重荷が取れてホッとしています。ホント 気が楽になるというのも大事です。

8.8.2008...【8月はベートーヴェン】

今月は、ベートーヴェンのソナタに限らずいろいろな曲を聴いてみようと思って います。まず、今週は、ピアノ協奏曲を聴いていました。第5番の「皇帝」が、 ベートーヴェン39歳のときの作品で、これ以降ピアノ協奏曲は作られていない そうですね。「皇帝」は、聴いていると、やっぱりすごいなーと感じますが、 ピアノ協奏曲の5曲組みのCDを1番から聴いていると、すごいことはすごいけど、 特別に好きにはなれないなと感じます。どちらかというと、今は3番や1番が 聴いていて気持ちが良いです。演奏は、ペーター・レーゼルとグールドで。 今、練習しているソナタは、ベートーヴェン44歳のときの作品です。華やかな 時を少し過ぎて、作品からは、威風堂々としたものは感じられなくて、思い煩うような 印象さえあります。だからかもしれませんが、なんとなく人間的で、味わいがあるなー なんて、だんだんにこのソナタ、好きになってきています。 それに、練習していると、ベートーヴェンの音の世界に惹きこまれるようで、 なんて言ったらいいのか、至福のときです(弾けないながらですけど)。 来週は、お盆でお休みです。休み明けには、少しは涼しくなっているでしょうか。

8.22.2008...【エネルギーの源は?】

家に有るベートーヴェンのCDを、棚から拾い出してみると、本屋さんでちょっと 沢山の本を買った時に入れてくれる紙袋に溢れるくらいになりました。変奏曲や バガテルのCDが多めに偏っていますが、交響曲も弦楽器の曲も少しはあります。 今回は小さな作品から大曲まで片っ端から聴いてみるつもりですが、みんなちゃんと 聴きたいので、何かをしながらはやめて、一応集中して聴くことにしています。 それなりに時間がかかりますが、期限があるわけではないので、一日に小さな曲一曲でも ゆっくり聴けばいいのです。

モーツァルトやバッハですと、聴いたことがない曲でも、あっ、これはモーツァルト の曲かもとか、たぶんバッハの曲とか、その独特な雰囲気がなんとなく伝わってくる気がしますが、その点 ベートーヴェンはよく分からないというのが正直なところです。小さな作品などは、 一瞬、モーツァルトの曲みたいにも聞こえるし、へー、これもベートーヴェンの曲なんだと 驚いたりしています(もちろん、私が知らないだけかもしれませんが)。 いつも聴くのは、好きな曲だけというふうに片寄ってしまいがちですが、そういう 聴き方も好きで、実際何回聴いたって飽きない曲ってありますものね。でも一人の作曲家のいろんな 作品を聴いてみるのも、面白くて楽しいことですね。 それにしてもですね、 じっくり聴いてみると、ベートーヴェンという人は、何というエネルギーの持ち主なのでしょうか。 ほんのちょっと聴いているだけなのに、すでに圧倒されています。華麗で、壮大で、そして時にはお茶目、 とも感じます。本屋さんの紙袋が空になるころには、たぶん発表会です。急に涼しくなって、 暑くて練習できませんとも言えなくなりました。

9.5.2008...【たっぷり休符】

首相辞任の文字が新聞のトップに大きく載っていましたが、去年のことで 慣れてしまったのか、そんな記事は、社会面の下のほうの扱いでいいんじゃない のなんて思ってしまいました。その後の総裁選のニュースなどは、あほらしいと いう感想しか持てません。でも悲しいですね。国民に見合った政府しかできない と聞きますが、それにしてもひどい。せめて総選挙をするべきですよね。

さて、レッスンです。このごろ休符で注意をよく受けます。休符を数えるようにと。 そう言われて、私は馬鹿ですから、全部でいくつあるなんてやっています。 見えない音なんて難しいです。でも、休符をすっ飛ばして、間なしで弾くと、 結構いつも急いでいる感じで疲れます。休符も音符のうち、当たり前のことですが 言い聞かせないとダメなのです。楽譜って、よーく見ないといけないし、書いて いないことも読み取らなくてはならないみたいですし、本当に難しいです。

9.19.2008...【不機嫌バージョン】

今週は集中して、グールドのベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集を聴いていました。 聴くのをためらってしまったのが、第23番の「熱情」です。CDを買った時に聴いて以来、 もう、何年も聴いていませんでした。不快感があって、好きになれなかったからです。 でも今回は、持っているCDは一通り聴くという決まりにしたので、恐る恐る聴いて みました。聴いてみた感想は、何をそんなに怒っているの?と言いますか、なんで そこまでズタズタに壊すような演奏をするの?というものです。他のソナタは、特に 初期、中期のソナタの演奏は、それは素敵です。躍動感も力強さも優しさもあって、 すぐ間近で弾いているようなピアノの音色に惹きこまれます。7番のソナタの第2楽章などは、 胸がじーんとして、目頭が熱くなったりしました。「熱情」の演奏を聴いていて、 これは、グールドの不機嫌バージョンかなと思います。不機嫌な演奏を 本人が結構面白がっているとも感じます。でもねー、グールドさん、違うバージョンで 聴いてみたかったなと思います。ホントにね。

さて、巷のレッスン。少し曲全体のスピードアップをしないと 間延びしていて、自分にしか分からない音楽です。えーと、ちょっと正直ではありませんでした。 自分でも何を弾いているのか分かっていなくて、とりあえず鍵盤を叩いて音をつなげて おこうというのがほんとのところです。左手の弱さがネックです。 左手の指はバネが効かなくて、尚且つ弾かなくちゃと、りきむものですから、 すぐに強張って、音はぐちゃぐちゃです。"左手をもっと歌って"というのが、このところの課題です。 一通りの練習を終えても、左手だけ、気分としては居残り練習です。 ゆっくりとハノンの1番とその変奏を弾いたりしています。あんまり練習すると肩凝っちゃい ますし、練習しなきゃ弾けるようにならないし・・・不明瞭バージョンなんてイヤですし。

10.3.2008...【生演奏の迫力】

楽しみにしていたペーター・レーゼルの演奏を続けて3回聴いてきました。 ベートーヴェンのピアノ・ソナタの全曲演奏が今年から4年連続で始まりました。 その第一回と第二回。曲目は第一回が第20番ト長調作品49-2、これはソナチネ アルバム1に入っていて、私も練習したことのある曲です(これが20番だったのですね)。 レーゼルによれば、これは一番簡単なソナタなのだそうです。そして第17番ニ短調作品31-2<テンペスト> 、それに一番長くて巨大なソナタ、第29番変ロ長調作品106<ハンマークラビィーア>。 第二回の曲目は、第9番ホ長調作品14-1、第30番ホ長調作品109、第6番ヘ長調作品10-2、 第23番ヘ短調作品57<熱情>でした。もう一つの演奏会は、室内オーケストラの 演奏(紀尾井シンフォニエッタ東京)で、ピアノ協奏曲第5番変ホ長調作品73<皇帝>、 この時は、シベリウスのトゥオネラの白鳥とモーツァルトの交響曲第40番ト短調KV550の 演奏もありました。

どの演奏も、すごい迫力で、聴いている最中、時には訳もなく泣きたく なりましたし、終わった後は、ボーっとしてしまうこともありました。振り返れば、音楽を 聴いていたのは、一瞬のことのようです。でも、何かに確実に触れた、そんな気がします。 何かっていうのを上手く表現することができません。あれは、ベートーヴェンの魂かもしれませんし、 レーゼルの魂かもしれません。こんなに集中した演奏会は、いままで経験がありません。

10.24.2008...【私の弾き方で】

あと10日で発表会です。ちゃんと弾けないところを克服するべく、時間があると ピアノに張り付いているのですが、さきに身体のほうがバテています。でも、 疲れたなんて言っている場合ではないのです。いつももそれなりに練習をしてい るはずなのですが、やっぱり目前にならないと駄目ですね。全体を通して弾いてみて 、あれー、こんな筈ではなかったと分かった時点から、慌てふためいています。

でも、現実として今持っている力でしか弾けないわけです。ここで、少しはましに 弾いてみたいと思うのは、無い物ねだりなのですから、 丁寧に丁寧に、細心の注意をもって臨むしか方法はありません。この曲、私が 弾くとなんだか、ずいぶんのんびりした曲になってしまうのですが、スピードアップをすれば 途中で転んでしまいますし・・・。と、あれこれを、先生に訴えていたら、「あなたのベートーヴェン でいいのよ」と言われました。ああ、それもそうだなーと納得です。CDでピアニストの 演奏を聴いて、少しは真似したいと思っても、それは土台無理というものですよね。 スピードがでませーんという、こんな頓珍漢な生徒もいるので、ピアノの先生は、 ほんと、大変ですね。さて、元気を出してもう少し練習します。

最近聴いたCDで楽しかったのは、ブレンデルの演奏で初期の変奏曲集、それにグールド演奏の 交響曲「運命」と「田園」のリストによるピアノ版。ここでのグールドは、乗り乗りの雰囲気です。

11.7.2008...【夢の跡】

発表会の前のあの緊張って、何なのでしょう。ここまで来たら、練習しているつもり で弾けばいいのだからと、落ち着いて落ち着いてと何度自分に言い聞かせたことか。 それでも、一瞬、音を見失い少しだけ見たことも聴いたこともない世界を彷徨ってから、 いつもの見慣れた(聴き慣れた)風景に戻って、曲を弾き終えました。今までで一番難しく 感じた曲です。でも練習で得たものも一番沢山あったかもしれません。指の動かし方とか、 身体の使い方、それとエネルギーを感じて、自分の中からも引き出してみようとすることなど。 足りないところで今後の課題は、持続する集中力です。それに曲の中に、もっともっと入って いかなければとも感じます。今年の発表会は、若い人が増えました。とくに男性。フルタイム どころか、ほとんど仕事に時間が取られ教室のレッスンだけが練習時間という条件の方も いました。途切れ途切れのピアノの音に、胸が熱くなりました(もちろんじーんとする 演奏だったのです)。

新しいレッスンは、気分を変えてモーツァルトの幼い時の作品を練習していきます。

72.ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第27番、第1楽章 作品90 <7分25秒>

11.14.2008...【これからの計画】

8月から3ヶ月間、ベートーヴェンの曲をじっくりと聴いてみるということを やってみましたが、"聴く"ということも結構時間がかかるもので、結局 、聴こうとおもって取り出したCDの三分の二ほどしか聴いていません。交響曲、 ピアノ協奏曲、ピアノ・ソナタ、バガテル、変奏曲、ヴァイオリン・ソナタ、弦楽 四重奏曲、トリオの曲を少し、何を聴いても、すごいなーと音楽に惹き込まれたので すが、中でも10月の最後に初めて聴いた、「ディアベリのワルツの主題による33の 変奏曲」は、すごいものでした。もう、何と言ったらいいのでしょうか。晩年の作品 だそうですが、様々な音が鳴り響いています。"前衛"という言葉も頭に浮かびました。 もう、ぶっ飛んでしまいました。(他に云い様がないのと思いますが、この表現しか でてきません。)ベートーヴェンは、本当にすごい人だったのだなと、 改めて感じたりしたものです。

さて、今後の計画ですが、大人の場合、自由です。やりたいことをやっていいのです。 私は、この一年は、モーツァルトの曲を知りたいと考えています。(一年では短か すぎるのですが、再来年は、ショパンとシューマンの生誕200年祭だそうで、教室 でも、それに取り組む予定なのです。)はじめの半年は、小品を練習してみたいのです。 モーツァルトは、1764年(8〜9歳頃)にロンドンに1年ほど滞在したそうですが、その 時に作曲されたもので、『ロンドンの音楽帳』というのがあります。それを少しずつ 練習して、先生にみてもらうことにしました。

後の半年は、また発表会のための練習になります。何年か前に、自分で選曲して、大変な 思いをした経験から、私の場合、発表会の曲は、先生にお任せです。とにかく、モーツァルトの 曲を今度は一年かけて、沢山聴いていくつもりです。

11.28.2008...【小さな宝石箱のよう】

ロンドンの音楽帳の楽譜を眺めていると、一つ一つの曲がずいぶんと違っている ように感じます。全部で43曲、伝記によるとモーツァルトは、およそひと月半でこれらを 書き上げているのだそうです。未完のものもいくつかありますが、これで遊ぶとして、 私などは、ひと月に2曲をするとして、一年で24曲、ああ、二年近くかかります。 途中で大きな曲の練習をしていたら、実際にはもっと時間がかかるでしょう。でも、 宝石箱を開けて、うっとりするように練習できればいいな〜なんて思っています。 録音してみたのは、一番初めの曲です。いろいろな工夫がしてあって、うわーとか、 キャーとか言いながら練習しました。指が滑ったりしたところもあるのですが、せっかくですから 残すことにしました。下手でもいいのですよ。なーんて開き直りたくはないの ですが、次から次と進んでいくもので。本当は、やっぱり上手に弾けるようになりたいのですけど。

本屋さんで目指す本が置いてなくて、仕方なく雑誌コーナーを何気なく見ていたら、 ある雑誌に目が留まりました。『dankaiパンチ』(飛鳥新社)という雑誌の12月号。初めて見る 雑誌ですが、モーツァルト特集号で付録にCDが付いていました。収録されている 曲は、弦楽四重奏曲第4番の第2楽章、ヴァイオリン・ソナタホ短調の第2楽章、 クラリネット協奏曲イ長調第2楽章など12曲、70分のCDです。雑誌が980円で すので、ついつい買ってしまいました。よくあるサンプルCDと違って、これはこれで 楽しめます。でも聴いていると、ちょっと寂しくなってしまいますけど。

73.モーツァルト、ロンドンの音楽帳よりK.15a <1分42秒>

12.12.2008...【ピアノ・ソナタ15番】

ピアノ・ソナタ15番K.545 この曲は、ソナチネにも入っているので、簡単そうですけど、 やっぱり難しそう。第1楽章などは、一頁目はまだいいけれど、2頁に入ると挫折する生徒 が多いのだそうです。今日、先生がおっしゃっていました。第2楽章も、とてもきれいな 曲ですが、これも先生泣かせの曲みたいです。どうしても単調になりがちらしいのです。 そうであっても、一度は弾いてみたいのです。今年は冬休みが長いので、その間に練習してみようかな。 リヒテルのCDで聴いてみました。素晴らしいですね。一つ一つの音がなんてきれいなのでしょう。 うっとりしてしまいます。肩のこりも頭のこりもほぐれます。

レッスンでは、ロンドンの音楽帳の続きを見てもらっています。時々、天才坊ちゃんには 付き合えないよーという気持にもなったりしますが、スケッチといった趣のあるこの楽譜帳は、 本当に面白いです。それにしても、ああかな、こうかなと楽譜から音にしてみると、随分と 色彩に富んでいます。カラフルだなーなんて感じます。今日録音してみたのは、とても 短い曲です。もうちょっと優しい感じで弾けるようになりたいものです。

74.モーツァルト、ロンドンの音楽帳よりK.15e <47秒>

12.26.2008...【交響曲38番、プラハ】

今年最後のレッスンは、先週で終了。今回の年末年始の休みは、ほぼひと月となるので、 うんと沢山練習しようと意気込んでみたものの、やっぱり年の暮れは、片づけることが いっぱいでピアノの練習はついつい後回しの状態です。もったいない・・・。この12月で ピアノが家に来てから、まる10年。ピアノが来た日のこと、やっぱり忘れられないもの ですね。ピアノに触ったこともなかったのに、勢いってすごいものです。それからしばらく の間、年毎に、友人に、「ピアノ、面白い?」とよく聞かれたものです。その度に、 「うん、1年目だから面白い」「だって2年目だから面白い」同じく3年目だからと答えて いたものです。7年目辺りで、「まだ、やっているの?」という人が居ましたっけ。今は、 聞く人も居ませんが、もし聞かれたら、同じように、「10年目だから面白い!」と 答えます。何にも弾けなかったのですから、少しは楽譜を見て弾けるようにも なりましたし、やっぱり嬉しいです。それに、10年の間に、音楽が生活の中に有ると いう状態になったこと、それが一番の喜びです。

このところ聴いていたのは、モーツァルトの交響曲、第25番ト短調K183と第38番ニ長調 K504(プラハ)です。第25番は、映画の「アマデウス」の印象がとても強いです(冒頭のところ)。 またこの曲は、2年ほど前に、先生と連弾をしています。練習中に何度も、「重い、重い」と 注意されたことを思い出します。とても好きな曲ですが、今回は、38番のプラハが素敵だなと 感じました。ちょっと重々しい雰囲気で始まりますが、とても明るい色彩感のある曲と 感じます。なんとなくこれから希望がありそうな、そんな感じがしました。今年も残り 少なくなりました。お立ち寄りくださって、ありがとうございました。来る年が、少しでも良い 年になりますように。