ピアノの周辺―はじめてのレッスン31-40    

ピアノの周辺

【はじめてのレッスン】
31〜40回(00/01/31-00/04/17)

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1月31日--力のコントロール

レッスン31回目。指の練習は先週のつづき、左手の和音と右手の黒鍵の3連 符。黒鍵の指は滑らなくなったけど、どうもせっかちな性格が災いしている。3 連符の前二つを速く打鍵する癖がある。これは、練習曲のタランテラの出だし のところでも注意されている。今のうちに直すようにしないと。しかし左手の和 音(二分音符)を弾いたら、すぐ脱力、そしてまた打鍵、こうやって4オクターブ 上り下りするけど、この打鍵、脱力、打鍵というのが、少し出来るようになった。 だってこれは、脱力できてると断然音色が違うから。

もう一つはペダルの練習 だったけど、暮れからペダルはずっとやっているから、いまのところは大丈夫。 ペダルは苦手、なんてことにはなりたくない。まぁ始めはどうしても足の動きに 気を取られて、手の方は操り人形のようにぎこちない動きにはなるけどね。練 習曲は、ブルグミュラー、25の練習曲の20番“タランテラ”。注意された点を楽 譜に記入していたら、あれも、これもいっぱい有って真っ黒になっちゃった。特 に21〜24、29〜32、53〜56小節の部分。左右のスピードが極端にバラバラに なって、ここだけテンポも非常に遅くなる。左手がモタモタしているから。これは 左の指がまだよく動かないせいもあるけど、親指が強すぎることも原因だった。 5,3,1、5,3,1、5,2,1、・・・と弾くのだけど最後の親指でドスンと力が入 っていたから、左右でスピードが合わなくなっていた。この場合、小指に重心を 移して弾いてみると上手く練習できる。それぞれの指が本来持っている力を打 鍵する時に、どうやってコントロールしていくかがこれからの課題です。ただ漫 然と弾いていては駄目なんですね。頭を使いなさいってことかな。静かで、ゆっ くりとした曲もいいけど、こういう弾むような曲も練習していると、楽しくて嬉しい。


2月3日--チェシャネコの笑い

『不思議の国のアリス』に耳もとまで口がさけるほどにんまり笑っているチェシ ャネコ、というのが登場する。身体は消えていってもその笑い顔だけが残ると いう変なネコ。今音階練習を始めているけど、ハ長調では出来る指の動きが、 スタートの鍵盤が違って黒鍵が一つ二つ増えただけで、なんとも惨めなことに なっている。トボトボと鍵盤の上を10本の指が拗くれて、さ迷っている状態だ。 ため息をつきながら空をみるとこのチェシャネコがにッと笑っている気がする。 変な時に変なものを読んじゃったな。強烈な印象で、イメージが勝手に膨らん でしまって、お出ましということになったのだ。音階が出来るようになるまでは, ため息なんかついている場合じゃないってことです。それにしても先は長い。 来週のレッスンは、香港に行くためお休みです。


2月12日--香港スケッチ

たとえば野球中継をテレビで見ていると、アナウンサーは絶叫するし応援団は 賑やかだし騒々しいなと感じるけど、実際に球場に行って観戦すると試合は淡 淡と進められていて、現場の静けさというものがある。香港の町も、そういった 印象が強い。確かに人、人、人それも様々な国籍の人でいっぱいなのだけど。 博物館に行ってみたら、たまたまヨハン・シュトラウス展を開催していた。自筆 の楽譜、演奏会のポスター、被っていた帽子、楽団の出納帳などまで展示され ていて面白かった。

レコードショップはHMVに行ってみた。うーん、規模が大き い。売り場面積も広いけど、営業時間も長い(9時−23時45分)。グールドのC Dも、たくさん揃っている。グールドの指揮による、《ワーグナーのジークフリート 牧歌》、トロント交響楽団(亡くなる年の7月に録音)があったので買ってみた。 静けさの中に深く吸い込まれてしまうような演奏です。ピアノ専門店を覗いてみ ると、売り場の奥の方に細かく仕切られて教室があった。アップライトを置いて 先生に生徒それだけの空間。ああ何処も同じですね。楽譜売り場はほんの少 しだけ、子供向けのピアノのお稽古用といったものが多い。店頭には目を見張 るサイケデリックなグランドピアノが展示してあった。やはり土地柄なのかな。 楽譜の専門店などもあるのだろうけど、よくは分からない。こんなふうに歩いて いたら3,4日なんて瞬く間におしまい。


2月14日--大事な休符

レッスン32回目。指の練習は、ドレミ、ファミレを右手は123,132左手は132, 123と弾く。手首をまわすときれいに弾けると教本には書いてあるけど頭が固 いもので、まわすって何、なんてまず考えてしまう。やってみると左右に揺らす 程度で十分音は出るのだけどね。そんなことより、ここでは指先で弾きましょう、 指先がべちゃっとしていると、澄んだ音が出ませんということだった。右手の指 はまだましなのだけど、左手の指先、特に人差し指に肉がついていなくて爪の 音がカチカチしてしまうことが気になって、つい指の腹を使うようになってしまう。 でも深爪すると結構痛いんですね、これが。この頃は、この指の爪だけはヤス リで擦ったりしてるんですけど。爪の音は無いに越した事はないけど、有っても それほど気にしなくていいらしい。

練習曲の“タランテラ”は、まだまだ音楽にな らない。指も動くようになってきたし、リズムにも乗れるようになってはきたけど、 ダーッと突っ走ってバタンと倒れるような弾き方で、聴いていると非常に疲れる らしい。そりゃそうです。当の本人も弾き終えるとガックリするのですから。とい うのも、休符の存在を意識することなく練習してしまったのが原因。音符を弾く ことだけに夢中になっていたから。楽譜をよく見ると、イヤだ、いっぱいあるじゃ ないですか。全く間抜けもいいとこです。落ち着いて練習しなくちゃ、しかしこれ は性格改造が先かもしれない。次回は、この曲の続きと21番の“天使の合唱”


2月21日--北風が身にしみる

レッスン33回目。なんでだ。毎日毎日、時には家事はサボっても(アルバイトは 休んでいませんよ)ピアノの練習は、何よりも優先してやっているのに進歩どこ ろか後退している。“タランテラ”、練習を始めたころの方が上手くいっていた。 先週も、この曲を弾いているのが楽しくて 「ああ、快感!」なんて言っていたの に、今日になって突然、指が合わなくなってしまったのだ。左右が勝手な動きを してしまう。 教室に行く前も、あと5分あと5分と粘りに粘って練習してみたけど、 結果は惨めなものだった。ある程度のスピードで弾くことに慣れてしまったから、 「ゆっくりやってみましょう」 と言われても、ただもう滅茶苦茶の上塗り。どうした らいいんだろう。 ガックリだ。仕方ない、もう一度振り出しに戻ってやり直しです ね。もう一週間時間をもらったから、今度は仕上げになるようにもっていきたい。 やっぱり練習が足りないのだろうか。

打鍵の練習は、ト長調の音階練習。最後 の和音の部分は、 弾いたら少し指を立てて押え込むようにするらしい。これは やってみると音がはっきり違っているから面白い。例えばシレソ。すこし言い方 が極端だとは思うけど、指が鍵盤にぶら下がった状態での音と、その指を起こ してみた状態、つまり指先を立てて (手首は指の第二関節と同じ位の高さ) 押 え込んだ状態での音は明らかに違う。 まさしく音が立ち上がってくる感じ。これ こそが底まで押すってことだったのかな。この頃は音も大きくなってきて少し安 心していたけど、 こうして一つ一つゆっくり音を出していくと、やっぱり指はきち んと押え込んでいなかったのかもしれない。それにしても、 今日の帰り道は気 がつくと下ばかり見て歩いていた。それに風が冷たかった。でも、 もう、真っ暗 じゃないものね。少しずつだけど日が長くなっている。元気を出そう。


2月28日--速く弾くのは・・・

レッスン34回目。さてさて問題の“タランテラ”、家で練習している時は、次第に リズムにも乗り、スピードも一層速くなって、それなりに弾けるようになってきた、 と自己満足していた。けれども、教室で 「ゆっくり弾いてみましょう」 と言われる と、だいぶ ましになったとは言うものの、やはり 左右の指が噛み合っていない ところが露見してしまう。そう、バレちゃうのだ。たぶん 速く 弾いてしまうことで、 自分の耳を誤魔化していたみたい。それを先生が見逃すはずがない。今日は、 集中的に左手のソシ♭ミ、ソシ♭ミ、ラレファ、ラレファ、ラミソ、ラミソ、レファラ レ の部分の指の動かし方を練習した。この場合 小指を軸にするけど、まず小 指の腹を、鍵盤の上で捏ねるようにしてみる。回転の方向は時計回り(右手は 逆) 。この円運動 (こんな言葉あったかしら?) の流れの中で小指を軸にして 次々と打鍵していく(親指の力は抜いて)。肩がとても上下してしまったり、肘が 波打つように 大きく動いてしまうけど、そんな動きは不必要なものだ。しかし慣 れない動きなのだから、まずは 身体で覚えるしかない。そのうち 出来てくれば 無駄な動きも なくなってくる筈(一体いつのことかな)。

来週、もう一回聴いてもらうことにした。先週は、音を上げそうに なったけど、なんの、これしき。まだま だです。とにかく、ここでちゃんと出来るようになりたい。それに比べると “天使 の合唱”は弾きやすい。こちらは 如何に盛り上げていくかが課題。 「小指や薬 指はどうやったら強くなりますか?」 師曰く 「練習の積み重ねです。」 やっぱり。


3月6日--この気持ち、なに?

レッスン35回目。指の練習はトリルとスケール。まずは右手だけのトリル。指 定では1と2の指を使うのに、すっかり見落として平気で2と3の指でやってい た(ナンテコトダ)。つぎにスケール。1オクターブ離れたドを基点にして、左手 は下行、右手は上行(1オクターブ)次はレ、ミ・・・と1オクターブ分、スケール を繰り返す。これは片手ずつ 何回も練習してみた。左手は特に念入りに。片 手ずつの練習の方が確実、いきなり両手の練習は遠回り。時間の余裕が無 いときは尚更、地道にやるしかないのです。

そして 長いことかかった “タランテラ” 随分と、スローテンポになってしまったけど、とにかく弾けた。バンザー イ、ついにヤッタ!と言いたいところだけど、でも何か変。一応通過ということ にはなったけど、ちっとも 嬉しくないのだ。終わった後の 達成感もないし、解 放感もない。こんな気持ちになるのは、たぶん 間違うことを恐れて萎縮してし まったのが、原因のような 気もするけど、何だか よく気持ちの正体が掴めな い。今までで一番まともに弾けた筈なのに 実に下手だった。そんな気がする。 でも、教室では ここまで。なにか寂しいようなこの気持ち、忘れないでおこう。

さて次回は、“天使の合唱”のつづき。これは、もう少しふくらませるようにしな いと。そして22番 “バルカロール・舟歌” これ♭が4つもあります。ああ忙しい。


3月13日--モノクロからカラーに

レッスン36回目。打鍵の練習は、三和音の転回。2拍ずつ弾いていくけど、一 回一回きちんと力を抜いて次の音につなげていく。この脱力って本当に難しい けど、手首から先のことではなくて、結局肩の力を抜かないと駄目だということ に 最近 漸く気が付いた。以前は 力を抜くために力を入れていたものね。アレ レ、ちょっと変だけど本当にそんな感じだった。

さて、和音。ハノンの39番の音階の各調の最後には 和音の部分があるけど、この部分の練習は本当に楽し い。音の組み合わせって うまくできてるなーと感じる。音階練習 と言えば、始 めたばかりの頃は、こりゃ長い道のりだなんて少々恐れをなしたけど、戸惑っ た時期を過ぎると、ピアノの音に色がついたようで、俄然楽しくなってきた。31 番までは モノクロの世界に感じていた。音階だけは、一回目は16分音符で弾 いて、2回目はリズムを変えて弾いている。今では 音階練習の影響で、1番か らの練習も、指の練習というよりは、音の流れに 耳を澄ますように変わってき た。でも一週間に 一つの調しか進まないから時間はかかる。

練習曲の“天使の合唱”は今日でおしまい。先週は タランテラで、どうも気負ってしまったみた いだから、今回はとにかくリラックスして弾いてみた。でもこの曲 あんまりピン と来なかった。しかし色々な曲を次々と練習するのは面白いし何かしら新しい 発見がある。課題と言った方が正確だけど。“バルカロール”は 好みのタイプ。 ♭4つも怖くない。のんびりとゆらゆらした雰囲気が、だせるようになれるかな。


3月21日--ストリート・ミュージシャン

町で見かけるストリート・ミュージシャンは、その多くの人達が、ギターをかかえ 譜面台を前にして、正に今、練習中です、といった人が多い。中には地べたに 直に胡座をかいて結構不自然な姿で歌っている人もいる(あれじゃ、腰を冷や してしまうぞ、なんて老婆心をおこしてしまうけど)。 しかし、まさに練習中っていうのは、聞えてきてもあまり面白いとは思えないし、それに何故かみんなよく似 た節回しだ。

しかし この間の4人組みは ちょっと違っていた。サックスにベース にドラムにキーボード。夜の 9 時45分頃、いつもの様に JRの構内を通り抜け、 乗り換えのために私鉄の駅に向かっていたら、リズミカル なドラムの音が耳に 入ってきた。ジャズの演奏だった。何の曲かは 分からなかったけど、思わず立 ち止まって聞き惚れてしまった。軽快なリズムが疲れた心身を解きほぐしてくれ る。何より 4人の演奏者が音楽を楽しんでいた。この人達の演奏は、去年の夏 にも一度だけ同じ場所で聞いている。しかし、それっきり。ストリート・ミュージシ ャンというと、この人達のことを 思い出していたのだけど、半年振りにまた聞け た訳。キーボードの人は 指の先だけでる手袋をはめていた(そう、まだ夜は冷 える)。また 聞けるといいのだけど。そしたら 春の宵も素敵なものになる。しか し音楽って演奏者が本当に楽しんでないと駄目なんですね。私もこの点を見習 わなくちゃ。

楽しむといえば、今、面白いCDを聞いています。この間までシンセ サイザーの音って聞かず嫌いだったのですが これは意外に楽しいものですね。 いろいろな音が面白くて 時々笑ってしまいます。〈スイッチト・オン・バッハ2000〉 92年の発売(U.S.A),ウェンディ・カーロス(以前はウォルター・カーロス)の作品。


3月28日--目的意識

レッスン37回目。今週は変則で、曜日がずれてレッスンもいつもとは違う部屋 で受けた。ピアノ もいつものとは違うので、随分異なった音色に感じた。タッチ は少し重く感じたけど 澄んでいてきれいな音色だった。こうも異なると、いろい ろなピアノを弾いてみたいな。さて、指の練習は1オクターブ離れた音をスタッ カートで弾く練習。左右とも 1と 5 の指しか使わない。鍵盤の中央のドを左の 親指、ミを右の親指で 同時に打鍵して、つぎに 1オクターブ離れたドとミを5の 指(小指)で打鍵する。左右に開いたり閉じたりする動き。途中 シとファが入っ てくるけど動きは同じ。ひらひらと軽く動かすらしいのだけど、私の場合 「手首 がそんなに緊張していてよく出来ますねー」なんて妙なところで感心されてしま った。でも、先生が弾かれるお手本を見ていて、左右の手が やっぱり それぞ れに回っていて (左手は時計回り、右手はその逆) なるほどなー、なんて感じ 入ってしまった。例え小さな練習であっても、ちゃんと 目的意識を持たなくちゃ、 何のために、何を練習しているのか分からなくなってしまう。

練習曲の“バルカ ロール”は、装飾音で注意を受けた。隣り合った音での 装飾音は 大丈夫なの だけど 1 オクターブ離れると、やたらと重くなってしまうのだ。あとはフレーズと フレーズの間は、鍵盤から指をしっかり離すように、そうしないと句読点のない だらだらしたものに なってしまいます、ということだった。このことは、以前にも 注意されている。しっかりしなきゃ、情けないぞ。けれども、この曲は指使いを 覚えてしまえば、練習しやすかったし楽しかった。楽譜から離れてメロディーを 歌えたような気がする。次回は18番の“気がかり”。主張のある魅力的なもの。


4月3日--楽しいマジック

レッスン38回目。指の練習は、旋律をはっきりと弾く練習。伴奏部分は極めて 柔らかく、静かに静かに弾く。手を左右交差させたり、ペダルもつくので、音符 の並びは単純に見えても、結構これは大変だ。譜面から音の強弱などを読み とっていくのがまだまだ慣れていない。ひとつひとつ手解きを受けて、はじめて ああ、そうかなんて納得するのだ。でも、指の練習は好きだ。その時々の先生 の注意点を思い出しながら、繰り返し練習していくと、次第に身体で覚えていく ことができる気がする。

練習曲の“気がかり”は、持っているCDでは “不安”と いう題だ。その胸騒ぎがするような、落ち着かない雰囲気が少しでも出せれば いいのだけど、その点が難しかった。ゆっくり弾いていることもあって、ちっとも 不安な感じがしないらしい。本人の胸の内は、それはもう 不安だらけなのです けど。全体の曲のイメージを掴んで、如何に表現していくか。ともすると最初か ら最後までたらたらと弾き通し、結果、平板なものが出来上がってしまう。緊張 感をどうやって作るか、また緊張の後の一瞬の間、この間合いというのが、や っぱり難しい。しかし、楽譜から音を拾って曲にしていくこの過程は、本当に難 しいけれど つくづく面白いなと思う。読み取る力は 無いに等しいのに。だから かな、楽譜ってマジックみたいだ。

難易度別の初級・第一課程にバッハのピア ノ小品集というのがあって、その最後に六つの小さなプレリュードがある。もち ろんまだ弾けないけど、グレン・グールドのピアノを聴きながら楽譜を追ってい たら、なんだか胸が熱くなってしまった。なんという魔術師。いつか弾ける日が 来るのだろうか。さて次回は16番の “ちょっとした悲しみ”、あらら、これはCD の方では “あまいなげき” となっている。理解に苦しみますね。さてその心は。


4月10日--楽譜の読み方?

レッスン39回目。指の練習は左右とも2と4の指で、それぞれミとソをおさえて 1、3、5の指で、レ ファ♯ ラ ファ♯をレガートで弾く。この時、無理に指先で、 鍵盤を押え込もうとせずに、腕を少し左右に振ることにより、指先にかかる重 心を移動させて打鍵する。この打鍵は 手首を柔らかくさせるのが狙いだから、 手首が固まってしまう様ではいけない。

練習曲の “ちょっとした悲しみ”は、終 わり方が難しかった。13小節目からぐっと盛り上がり、15、16小節で すぐに あっさりと終わってしまうから。気を抜くと、曖昧で 尻切れとんぼみたいなもの になってしまう。盛り上げる個所は、高くて長い音にアクセントをつけて しっか りと充分に弾く、のだそうだ。実際こうやって弾くとぐっと音が立ち上がってくる。 今日でこの曲はおしまい。

最近、まずいなと感じていることがある。それは 曲 のテンポに 一貫性がないところ。音楽的な効果から スピードをあげたり緩や かにしているのではなくて、弾きながら、ああ、速くなっちゃった と思えば急に スピードダウンして、無意味な調節をしてしまうのだ。練習する時には、しっか りと拍を数えて きちっとリズムを取っていかないと。こんなことが癖になったら 後々厄介なことになる。今 練習しているブルグミュラーの25の練習曲につい ては、今年 1月にカワイ出版社から『トレーニング・オブ・アナリーゼ』 という本 が出版されている。アナリーゼは楽曲分析という意味なのだそうだけど、今まま で、ほぼ漠然と楽譜を見ていたので、こういう見方をすることがとても面白い。 教室では 時間も限られているので、まずこういう分析はしないし、口頭で説明 されるのは、もうちょっと違う角度のことのような気がする。でもそれは楽譜に 対する私の理解度を、先生が考慮されてのことだとは思うけど。何しろ呆れる くらい分かっちゃいないのだから。しかし この本では、例えば曲の中での和音 の働きを十分意識して、曲全体の構造を把握していく といったことなどが詳し く書かれている。実際に、ピアノで音を出しながら読んでいくと、難しいなと感じ るけれど、とにかく面白くて 説得力がある。不思議な世界の入り口に立ってい る感じだ。

さてそろそろ発表会の曲を決めなければならない。弾きたい曲に取 り組むのが一番なんて言われているのだけど、去年ほど無邪気じゃないのだ。


4月17日--スタッカート

レッスン40回目。今日は、手首と指先によるスタッカートの練習。拍子は 4分 の4。4分音符の3連符で ドドド、レレレ・・・指使いは321、321・・・。打鍵す る時 指先は鍵盤の向こう側へ はじくようにする。予め手前から 123の順序 で鍵盤の上に 指を並べておくと打鍵 しやすい。これが、手首からのスタッカ ート。次に16分音符で ドドドド、レレレレ・・・・、指は4321。この時は 指先は 手前にはじく。あまり 肘を張ってしまうと、指先は素早く 動いてくれない。こち らが 指先でのスタッカート。ひとくちにスタッカートっていっても、いろいろな打 鍵方法があるものですね。

今日の残りの時間は、発表会のための 曲選びを する。発表会 というと、去年の事(上がってしまって 大失敗)を思い出して 今 一つ 気が乗らないな、なんてついこの間まで 思っていたのだけど、先週はい そいそと楽譜探しに出かけたりしている。これは一体何だろう、やはり嫌い嫌 いも何々の内なんだろうか。でも、発表会って、その当日は、それほどのもの でもないし、どうでもいいもの とまでは言いませんが。練習過程が たまらなく 面白いものだと、去年の経験からそんな風に感じている。去年は鍵盤が波打 って見えたり、ムカムカ 吐き気まで催しながら 練習を繰り返したっけ。それで も、こんなに楽しいものはない、と心底感じたものです。今年も、それなりの練 習をしなくては、弾けそうにないけど。選んだのはエリック・サティのジュ・トゥ・ ヴー(おまえが欲しい)。この際、曲名は気にしないことにしよう。なんだかね。