基盤地図情報から道路縁、海岸線、軌道中心線、水涯線地図作成



T.序
  国土地理院の『基盤地図情報』データは、平地の道路ナビ用としては不適だ。致命的なのは@道路の種別/幅/名前情報がない、A一条河川が含まれていない、等である。

  しかし、山間部の「道路縁」情報は、登山道やアプローチ林道のナビゲーションに最適なので、私は『道路縁、水涯(、海岸線、軌道中心線)』地図を自作して山スキーや山登りで使っている。

  自作した地図は、MAP60CSxで使っているがVista、eTrex、Nuvi等のGARMIN GPSで使えるはずだ。

U.使用ツール
ツール(バージョン)
国土地理院の基盤地図情報ビューアー・コンバーター(FGDV) V1.10
GPSMapEdit フリー版 (1.0.56.2)
cGPSmapper.exe フリー版 (0098c)
sendmap20.exe フリーソフト (4.0)
@検証には、GARMIN Map60CSx(USA版)、OSはWindows2000、XP、Vistaを使用。
A上記必要ツール(ソフト)は、あらかじめインストールしておく。ここを参考に!
U.地図作成手順

  1. 国土地理院の「基盤地図情報ダウンロードサービス」ページを開く。ダウンロード・ファイル形式で、「JPGIS2.0形式」をクリックする。
  2. 「ダウンロード項目指定(JPGIS形式)」ページが開くので、希望の項目(私の場合下の4つ)にチェックする。
    項目選択
  3. 項目をチェックしたら、ページ上方にある「選択して次へ」ボタンをクリックする。


  4. ダウンロード・ファイル・リスト・ページ(下)が開くので、右端の「ダウンロード」ボタンをクリックして、自分のパソコンへ保存する。保存されたファイルは、表示が「選択済」へ変わる。左から2列目の「基盤地図情報種別」で下の2つ「メタデータ」と「ダウンロード項目指定リスト(任意)」は、ダウンロード不要。

  5. ビューアー・コンバーター(FGDV.exe)を起動する。次に、メニューの「ファイル(F)」から「開く」をクリックする。

  6. 「ファイルの種類(T)」を(*.zip)にして、保存したZIPファイルを表示させる。次に、下の絵のように全ファイルを選択して「開く(O)」ボタンをクリックする。するとデータの読み込みが始まる。

  7. データの読み込みが終了すると、下の絵のように地図が表示される。

  8. ここからシェイプ・ファイルへの変換作業になる。@メニューの「コンバート(C)」−「シェープファイルへ出力(S)」とクリックし、下の絵のような「シェープファイルデータへの変換」画面を出す。A変換する要素にチェックする。A出力先フォルダを指定する。B下の2つの項目「直角座標に・・・」と「(おおむね)現在表示・・・」は、チェックを外す。COKボタンを押す。

  9. 変換が完了するとメッセージが現れ、要素毎に次の4種類のファイルができているのが確認される。ちなみにWLは水涯線、RdEdgは道路縁(道路の形状、直線ではない)、RailCLは軌道中心(鉄道、ロープウェイ、スキー場のリフト等)、Cstlineは海岸線である。

  10. ここからは、GPSMapEditによるPFMファイル(*.mp)への変換作業になる。@GPSMapEditを起動する。A「File」-「Open」で「ファイルの種類」を「All Files(*.*)」にする。B最初の「*.shp」ファイルを1つ選択し、「開く(O)」ボタンをクリックする。

  11. @「Select type of objects」の「Type set」に「Garmin」を指定。A線種のコードは、RdEdg.shp(道路縁)なら「0X0006 Residential street」、WL.shpは「0X0018 Stream」、Cstline.shpは「0X0015 Shore line of water body」、RailCL.shpは「0X0014 Railroad」を割り当てている。これは私の場合で、各自好みで変更可能。



  12. 「Select source of labels」のチェックは無意味なので外す。



  13. 「Cordinate system」 に{Latitude/Longitude (deg)}、datumは「WGS84」を選択する。



  14. 「Select zoom level to import」 は、「Level0」しか選択肢が無いので、チェックして完了ボタンをクリックする。


  15. データが変換され道路縁(RdEdg)地図が表示されました。メニューの「File」-「Save Map As ... 」で「Polish format (*.mp, *.txt)」として保存する。デフォルトでは「RdEdg.mp」として保存されるはずです。


  16. 上記作業を残りのWL.shp、Cstline.shp、RailCL.shpについて繰り返します。全ファイルの変換が終わると、@RdEdg.mp、ARailCL.mp、BWL.mp、CCstline.mpの4つのPFMファイル(*.mp)ができます。
  17. これら4つのPFMを合成します。 @GPSMapEditを立ち上げます。Aメニューの「File」-「Open」でどれか1つPFMファイルを開く。Bメニューの「File」-「Add」で残り3つを選択し同時に開く。そうすると、合成された地図が表示されます。

  18. 合成地図の「Map Proparties(マップ・プロパティー)」を設定します。

    「Header」タブの「ID」は、他の地図と重複しない8桁の半角数字とする。重複すると片方の地図が表示されません。「Name」はGPSに表示されるので識別できる名前(英数字)にする。「Code page」は英語版GPS用なら「0 (7-bit ASCII)」、日本語版なら「932・・・Shift-JIS」。「Coding schema」は英語版GPS用なら「American (7-bit)」か「European {single-byte}」。日本語版なら「Far East {Multi-byte}」。


    「Levels」タブの設定は、既定(デフォルト)のままにしておく。このデータなら、変えても無意味だから・・・。ここが「基盤地図情報」の最低なところです。



    「cGPSMapper」タブ: 「TRE size」の意味を良く理解していないが、マニュアルにしたがって「1000」以上にする。大きくするとGPSで表示が遅くなると説明がある。「RGN limit」はマニュアルに従い「1024」とする。「TRE margin」も意味がわかっていないが、デフォルト(既定)のまま「0.000」とする。「Map is transparent(透過の意味)」は、複数地図を多層(マルチ・レイヤー)表示させて使うので基本的に「Y-Transparent map without ・・・」にする。他は下の絵に従う。


    他のタブのプロパティは、既定(デフォルト)のままとする。

  19. メニューの「File」-「Save map as」で任意の名前をつけてPFMファイル(*.mp)として保存する。


  20. GPSMapEditメニューの「File」「Export」「Garmin IMG/cgpsmapper.exe」でGPS地図(*.img)へ変換する。「cgpsmapper.exe」へのパスを指定することを忘れないこと。「Run」ボタンをクリックすると変換作業が始まる。この作業はファイルサイズが大きくなるほど「べき乗」的に時間がかかるので忍耐とPCの性能が試される。ファイルが小さいとあっという間に終わるんですが、大きくなるとどんどん処理時間が長くなります。




    「*.img is ready to use.」とメッセージが流れたら変換完了です。

  21. 出来たGPS地図(*.img)を「sendmap20」でGarmin GPSへアップロードする。(注意:@SDカードに登録済みのマップは消去されるので、必要なマップは一緒に再アップロードする。ASDカード無しGPSの場合、登録済みベースマップが消えてしまうので要注意!!)

  22. GPSの「Map Set Up」メニューで全ての地図が正常にアップロードされていることを確認する。実際に地図を表示させて確認することも必要である。緯度経度情報で位置を特定するのは大変なので、事前にカシミール3Dからウエイポイントをアップロードしておくと、検証作業が効率的に行える。
  結果: GPSの「表示詳細」設定は、 「最詳細(Most)」 ← 私の設定はこれ
GPS画面表示

描画ズームレベル

30 km

800 m

200 m


   
   
 

【後記】
  やってみればすぐわかることだが、「基盤地図情報」データで作った地図は、平地の道路ナビには不向きだ。

  わかりやすく言うと、高速も一級国道も県道も住宅街の道も林道も区別がないため、ズームレベルに応じて間引いたり詳細を表示したりができないのだ。ズームアウトした時は、高速と一級国道だけ表示し、ズームインすると詳細道路を順次表示するようにしないと、小さいGPSの画面が道路で埋め尽くされてわずらわしいのである。所詮、この基盤地図情報は別の目的に作られた電子地図のようだ。

  河川も二条河川しかなく一条河川は無い。一条河川がないと山の沢がわかりがたいので困る。よく行く山は、自分で書き足している。二条河川は、川の縁(へり)を示す線で表現されているのでGPSで表示させると縁だけ水色で、川の中は陸と同じ色というへんてこな地図となる。海も同様、青い海岸線があるだけで青い海が無い。修正したいが放置している。この辺がこの作り方の限界なのだ。

  しかし、上記のような欠点があるにしても、林道や山中の「道路縁」情報は山スキーや山登りに大変重宝している。

【免責事項】
  この記事は個人的な備忘録です。筆者はこれ(VBAモジュール)を使用して生じたいかなる不具合、損害に対して暗黙の保証も含め、いかなる保証も行ないません。







【変更歴】
作成: 09年07月01日

  

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