| 京の一日バスまかせツアー |
![]() ツアー終点 御香宮にて |
日頃は自転車通勤の私ですが、京都の交通手段といえばやっぱり「市バス」でしょう。
いくら赤字経営であろうと京都の人々にとってはあって当たり前の存在であり、
お年寄りに至っては嫁の名前は忘れても「何番のバスはどこへ行く」という市バスの系統だけは忘れないというくらいで、
弘法さんへも天神さんへも100m先の病院へ行くのにも市バスに乗らないわけにはいかないのです。
そんなわけで、今回はこの市バスの魅力をご紹介すべく、「京の1日バスまかせツアー(仮称)」に参加してきました。
必要なものは市バス専用1日乗車券(以下「1日乗車券」)と多少の土地感。
土地感が全くないという方は「なるべく不親切な地図」をご用意下さい。
さて、京都の市バスには1日乗車券というものがあり、これは京都駅などのバスターミナルはもちろん、
バス停付近で緑色の「市バス回数券」などの看板が出ているお店で500円で購入できます。
1回の乗車につき運賃は220円なので3回乗れば元はとれるというわけです。
但し、均一運賃の範囲内なので、鞍馬とか大原とかあんまり遠いところへは行けません。
それでも北は上賀茂神社、南は城南宮、西は松尾橋(松尾大社の手前)、
東は神宮道(平安神宮の手前)まで網羅しているので、たいていの観光名所へは220円で行けることになります。
初めにこのツアーのルールを説明しておくと、
@最初に目に入ったバス停からバスに乗ること
A最初に来たバスに乗ること
この2つは絶対に守らなければなりません。
そしてこの際「時間のムダ」という感覚は忘れることも必要です。
あとはレベルに合わせてルールを増やせば増やすほど、ツアーは楽しくなること間違いナシです。
◆ ◆ ◆ 思い立ったらツアー開始 ◆ ◆ ◆
さて、今回のスタート地点は「銀閣寺道」。
私は何ヶ月ぶりかで泣く子も黙る「銀閣寺 ますたに」へラーメンを食べに行き、
大満足でお店を出た昼下がりのその時、ツアーは突然始まったのです。
手の中にある1日乗車券をふと見ると、そこには楕円形の「(運賃)均一区間」が示されていました。
その瞬間、今回の目的地は均一区間の東南の限界である「御香宮(ごこうのみや/ごこうぐう)」に決まりました。
御香宮は伏見桃山城の近くにあって、京都名水百選に選ばれている「御香水」が湧き出ている所です。
ここへは学生時代に行ったことがあったので場所は大体わかっていましたが、
普通は電車で行くところなのでバスで行ったことはありませんでした。
目的地が不意に決るとツアーの始まりです。
以下に今回のコースを記していきましょう。
<17系統>
「とにかく南へ」そう思って一番最初に目に入ったバス停「銀閣寺道」でバスを待つと、
間もなくやってきたのが17系統。行き先は「錦林(きんりん)車庫」で、入庫するバスでした。
2つほどバス停を通過したところで下車。
<5系統>
下車するとすぐにやってきたので乗り込んだところ、運良く「京都駅行き」。
御香宮へ行くには京都駅で乗り換えて南へ行けばいいと思っていたので渡りに船とはこのことでした。
ところが同行者が三条京阪からも南行きのバスが出ていると言い出し、三条京阪で下車。
<11系統>
やってきたのは11系統。結局三条京阪からは京都駅より南行きのバスは出ておらず、やってきたこのバスは「嵐山行き」。
一気に目的地が遠ざかったように思えました。
西大路から南行きのバスが出ていることを期待して「西大路四条」で下車。
<3系統>
ちょっとズルして1番最初に目に入ったと思われるバス停でバスを待つ。
やってきたのは「北白川仕伏町行き」のバス。町名は知りませんが、明らかに銀閣寺方面。
思いっきり今来た道を戻り、今度こそ京都駅行きを願って「四条烏丸」で下車。
<快速101系統>
運良く京都駅までノンストップの快速がやってきました。
かわいらしいイラストの描かれたバスで、乗り口も低めになっており、なかなか快適な乗り心地でした。
あっという間に京都駅着。
<81系統>
ここからが本番。京都駅にはバス停がありすぎて、最初に目に入ったバス停は「おりば」だったため、
やむを得ず意図的に81系統が出ているバス停に移動。行き先は「横大路車庫」。
京都駅より南へ向かうバスに乗るのは初体験のため、本当にどこへ行くのか見当もつかないまま、
とりあえず聞いたことのある「竹田出橋」で下車。思った通り近鉄・地下鉄「竹田駅」の近所でした。
近くにバス停も見当たらないため、竹田駅まで徒歩。
<南8系統>
こんな名前の系統があることも知りませんでした。
行き先は「横大路車庫」。しかも1時間に1・2本、時間帯によってはゼロも有り得るスリル満点の系統です。
20分ほど待って乗車。これまた聞き覚えのある「西大手筋」で下車。
ここは伏見桃山の商店街の外れで、御香宮まで徒歩10分。
幸か不幸か土地感があるため徒歩でゴールに達しました。
<81系統>
帰りは手っ取り早く電車に乗って帰ろうかとも思いましたが、
せっかくここまでやったのだからとやっぱりバスで帰ることにしました。
「御香宮前」から乗車しようと試みるも、本数ゼロの時間帯だったため、
日が暮れてきたこともあり再び徒歩で「西大手筋」へ戻ってしばらく待つ。行き先は「京都駅」。
こうして午後1時すぎに出発したこのツアーは、午後6時に京都駅に辿り着き、無事終了と相成りました。
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、錦林車庫前から5系統に乗って、
そのままおとなしく終点「京都駅」まで降りずにいれば、
もっともっと早く目的地に辿り着いたことは言うまでもありません。
しかし終わって気付けば、家→スタート地点/京都駅→家のバスを合わせて10回乗車したことになり、
しめて¥2200。ということは、¥1700円得したことになりとっても幸せな気分になりました。
そう、このツアーは無理矢理この「得した気分」を味わうのが最終目的だったのです。
でも今どき500円でこれだけ楽しめることってそんなにないと思いませんか?
今度は目的地を決めず、「時間内でどこまで行けるか」ツアーを組んでみたいと思います。
そのときはまたご報告しますね。