常日頃から、なんといっても一度きりの人生なんだし、
殺人とか放火とかそういうこと以外は
やらないよりやった方がいいと思っています。私は。
そして(?)やらかしてしまいました。
なんとマンションの火災報知器を作動させてしまったのです。
夜11時頃、私はウエイトレスのバイトから帰ってきて無性におなかが空いていました。
お風呂入ったりいろいろしているうちに午前0時を過ぎたでしょうか。
その時もまだおなかが空いていました。そしてふと思いついたのです。
「そうだ!ゆで玉子食べよう!」
ゆで玉子なら簡単だし、夜中でも、それくらいなら食べてもいいだろうと思ったのでした。
普通はゆで玉子ができるまで沸騰してから約15分。
でも何もすることがない15分って意外と長いんです。
「本でも読もう。」わりと余裕でベッドに横になりました。
そしていつの間にか、深い眠りに落ちていました。
それからどれくらいたってからでしょうか。
目を開けると、目を開けたはずなのに辺りが白くてはっきりしないのです。
まるで霧のかかった山の中にでもいるみたいでした。
・・・・・・・・!!
突然我に却って慌てて台所を見に行くと、
お鍋の中で真っ黒になった玉子が煙を出しながら燃えていました。
とにかく火を止め、鍋に水を入れ、玉子を鍋から引き剥がしました。
換気扇は回っていましたが、とてもそんなものでは追いつきません。
この煙、なんとかしなければ!
あわてて玄関のドアを開けると、冬の風に乗って勢いよく、
おもしろいほど煙が逃げていきました。
ほっ、この調子ならすぐに全部出ていくだろう、と思った瞬間!!
どうやら大量の煙を感知したらしいのです。
恐る恐る時計を見ると、午前2時を過ぎていました。
ひょえー!やってしまった!
そしてのぞき穴からそっと外をうかがっていました。
心の中で、学校なんかじゃ非常ベルが鳴ったって、
どうせいたずらだろうって誰も驚きゃしないし、
このまま黙っていれば終わるかも・・・と無理矢理自分に言い聞かせていると、
まもなく、斜め向かいの同級生のKちゃんと、
その向かいのO君がパジャマ姿で出てきました。
「なになに?どうしたの?」という声が聞こえてきます。
そしてその時、まだまだ煙の充満している私の部屋からは、
ドアを閉めても余りある煙が漏れ出ていたらしく・・・。
Kちゃんがすぐにそれに気づいてこっちに駆け寄ってきました。
通路の蛍光灯の下、泣き出しそうな顔が見えました。
こんな時間にこのリアルな煙。なんでもないと思う方がおかしいのです。
「歩美ちゃんっ!だいじょうぶっ?!歩美ちゃんっ!」
「ごめーん、料理してたらお鍋焦がしちゃって・・・」
・・・こんな時間に料理って、アンタもうちょっとマシないいわけはないものか・・・。
でもパニック状態のKちゃんに事実を説明している場合ではなさそうでした。
私の顔を確認すると、「よかったあ、よかったあ・・・」と
何度も言って帰っていきました。ほんとにごめんなさい、でした。
そのまま外で話していたKちゃんとO君によって事情が説明され、
ときおり救いの笑い声(←私にとって)が聞こえる中、
当事者の私はそのまま部屋でじっとしていたのでした。
あー、学生マンションでよかった。コワイ人いなくてよかった・・・。
正直な感想でした。
まだまだ部屋に残っている大量の煙をなんとかしなければ、ということで
今度はドアと逆の窓を開けてみました。
すると、またまたおもしろいほどに煙が出ていきました。
同じようなその光景に、一瞬、また鳴ったらどうしよう!と思ったのですが、
大事無く、しばらく開けておいても大丈夫だったので、
寒い中、そのまま煙臭さが抜ける明け方まで開けっ放しにしていて、
結局それから眠れませんでした。
皆さんも、夜中のゆで玉子には気をつけましょう。
火災発生?!
何事も経験が大切。
◆ ◆ ◆ ◆
あれは大学2年の冬でした。
◆ ◆ ◆ ◆
硫黄のような臭いで目が覚めたのは、
ジリリリリリリリリリリリリリリリリ・・・・・・・・
通路の非常ベルが恐ろしいほどけたたましく鳴り響きました。
◆ ◆ ◆ ◆
咄嗟にドアを閉め、部屋の電気を消して身を潜める私。
ドンドンドンドン!!
しかたない・・・。私は覚悟を決めて、ゆっくりとドアを開けました。
案の定、Kちゃんはそれどころではなかったらしく
◆ ◆ ◆ ◆
そのあと、上の階の人たちも下りてきて「なんだ、なんだ」ってことになったけど、
その頃には非常ベルも鳴り終わり、また静かな夜に戻っていたのですが、
教訓:初めから窓を開けよう。
ってそういう問題じゃないけど、それにしても焼けこげたのがお鍋だけでよかったです。