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理性の元は、我慢   

 人間と動物の本質的違いは、人間には理性があり、動物には理性がないというところにある。理性の元は我慢である。理性は我慢から生まれると言っても過言でない。我慢は辛抱と読み替えてもよいが、我慢も辛抱も要は、何かに耐えることである。我慢には自制と忍耐があり、「する」ものでもあるし、「させられる」ものでもある。欲望を抑えることは自制であり、外的苦痛に耐えることは忍耐である。

 しかし、どちらも耐えるという点において違いはない。古来、馬が笑うことはよく知られているが、犬や猫などの他の動物も率直に喜怒哀楽の感情を表わす。高度に訓練された介護犬などの例外はあるが、犬、猫、動物に忍耐を強いると、毛を逆立て、目を吊り上げ、唸り声を上げて怒り出す。我慢を知らない動物には本能があるだけで理性はない。

 幼児(おさなご)も同じである。幼児は動物的喜怒哀楽の感情しかなく、我慢するということを知らない。しかし、知識を蓄え、耐えることを学ぶことによって、段々、考える能力が育成される。考える能力とともに思いやりや労わりの感情も育まれる。即ち、我慢することで理性が芽生え、我慢を蓄積するほどに理性が高まる。

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