∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 以久遠氏 の Beauty,Business & Favorites   巻頭   <115>VOL. '0807/ 2008.07.01 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ ユダヤの戒め    

 政治家というのは喋るのが仕事である、とでも思っているのだろうか?最近の橋下知事や伊吹幹事長を見ていると、相手の言葉に耳を貸さず立て板に水を流すように自論を絶叫する姿ばかりが浅ましく映る。その点、同じ政治家でも福田総理の些かドモリ気味の訥弁振りはユニークである。何を言っているのか、自分に言い聞かせようとしているのか、国民に説明しようとしているのか、よく分からない。理屈も屁理屈もゴッチャ混ぜに喋りまくる饒舌な前者二人はユダヤ人的で、「沈黙は金」的寡黙の福田氏は日本人的と言ってもよい。

 政治家として要求される最も重要な資質は人としての信頼性であるが、最近は往々にして喋りの巧い人気取りの上手な候補者が政治家に選ばれることが多い。嘆かわしいことである。信頼性の次に最も要求される資質は演説の巧さではなく、実現力である。実現力の無い政治家は議員たる資格は無い、と言っても過言でないが、その実現のために必要とされるのが説得力・説明力である。従って、饒舌さは、無論、無いよりあった方が良いに決まっているが、残念ながら神は、三人には一方の能力しか与えなかったようである。

 饒舌な人にはユダヤの格言がピッタリ来る。概してユダヤ人は饒舌であり質問好きらしく、ユダヤの格言には警句が多いらしい。前にも紹介した「トケイヤーのユダヤ格言集(ラビ・M・トケイヤー編著・三笠書房刊)」の「ユダヤの戒め 口説の禍」という項目は、「人間は口によって滅びることはあるが、耳によって滅びた者はいない」という言葉から始まっている。最近の政治家に心して貰いたい言葉である。ユダヤ人というのはユーモアも好きらしく、格言にはブラックユーモア風のものも多いが、生きる上での含蓄多い金言が紹介されている。政治家諸先生方には是非一読を薦めたい本である。

 「賢い言葉は賢い行ないに負ける」
 「鳥を籠から逃がしても、また捕らえることが出来るが、口から逃げた言葉を捕らえることは出来ない」
 「口よりも耳を高い地位につけよ」
 「人間は、喋ることは生まれて直ぐ覚えるが、黙ることはなかなか覚えられない」
 「嘘を口にしてはならない。しかし、真実の中にも口にしてはならないものがある」
 「沈黙は賢者を更に賢くする。それ故、愚か者にとって沈黙はどれだけ大切なものか計り知れない」
 「賢人は自分の目で見たことを人に話し、愚か者は自分の耳で聞いたことを話す」
 「性質の悪い舌は、性質の悪い手よりも悪い」
 「例えばという言葉を聞いたら、それはにならないと思った方が良い」
 「一つの嘘は嘘であり、二つの嘘も嘘であるが、三つの嘘は政治である」
 「雄弁な沈黙」
 「成功の半分は忍耐だ(あとの半分は好奇心である)
 「既に良い指導者がいたら、指導者になろうと思ってはならない。しかし、良い指導者がいないのなら、自信のある者は指導者になる
   ように努めるべきである」
 「世界に誤った生き方をしている三通りの人間がいる。直ぐに腹を立てる人間、簡単に人を許す人間、余りにも頑固な人間」
 「もし事態が良くならなかったら待て。もっと悪くなる筈だ」
 「人は転ぶと、先ず石の所為にする。石が無ければ、坂の所為にする。そして、坂が無ければ、履いている靴の所為にする。
   人はなかなか自分の所為にはしない」
 「神は先ず人の心を見て、それから頭脳を見る」
 「愚か者を馬鹿にしてはならない。愚か者がいるから貴方は賢くなるのだ」
 「お金で全てのものが買えるが、一つだけ買えないものがある。それは常識である」
 「人間は在る物を粗末にし、無い物を欲しがる」
 「人を嫌うということは痒(かゆ)いところを掻くようなものである。掻けば掻くほどもっと痒くなるように、嫌いな人のことを考えれば
   もっと嫌いになる」
 「虫は果物が腐ってからでなければ中に入らない」
 「何も打つ手が無いとき、一つだけ打つ手がある。それは勇気を持つことである」
 「明日のことを心配し過ぎてはならない。今日、これから起こることでさえ分からないのだから」
 「良い礼儀作法とは、他人の悪い礼儀作法を許すことである」
 「初めて会う人に敬意を払いなさい。しかし、同じだけ疑いなさい」
 「幸運を願っても良い。しかし、幸運に頼ってはならない。幸運には協力しなければならない」
 「ワインを飲んでいる時間を無駄な時間だと考えるな。その間、貴方の心は休養しているのだから」
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