
商品は、どうすれば売れるのか?商品は、何故売れるのか?何故、消費者は商品を買うのか?広告や宣伝で、商品は売れるのか?商品は営業マンが売るから売れるのか?
商品が素晴らしいからといって、必ずしも売れるとは限らない。商品が売れるということは、時代のニーズにマッチし、商品の良さが消費者に十分に認識され、価格が購買者の懐具合にマッチしている、という三つの条件を満足していることである。 如何に商品の品質や機能が優れていても、時代の要求にかけ離れていれば時期尚早で、売れないのである。また、顧客の購買力を超えた価格の商品も、顧客は物欲しげに指をくわえて見ているだけになる。
後進国のデパートで、日本製の家電品を眺めてばかりで、なかなか立ち去ろうとしない人たちの顔を思い浮かべて頂きたい。その素晴らしさは知っているが、購入するだけの収入がないのである。収入が増えれば必ず購入する人達で、潜在消費者であり、未成熟あるいは潜在マーケットということになる。
PRは、消費者の欲望を掘り起こして購買意欲を湧き出させろことで、潜在消費者を増大させ、潜在マーケットを顕在化させる機能を持っている。この、消費者への周知機能を担うのがPRである。効果的なPRとは、人の口から口へと自然と伝わって行く話題性が伴っていなければならない。 しかし、理屈では分かっていても、どうしてもPRや宣伝広報というのは結果が判然としないために、常に疑問符がつきまとう。
PRという面では、中小企業よりも資金力に優る大企業の方が一枚上である。販売戦略的にも、PR戦略的にも、大きな資金が投下できるという点で、大企業は絶対的に優位に立っているが、現在のようなメディア媒体の豊富な時代にあっては、工夫一つで効果的な広告宣伝が可能である。
例えば、インターネットなどの通信マスメディアを利用することで、印刷代も郵送料もかからない「通信」というカタログができる。これは驚くほどの低コストで短時間のうちに全世界に発信できる。マスメディア社会においては、通信宣伝、通信広報の仕方によって消費者に対し、かなり専門的な内容までを広報できる。これを利用しない手はないのである。
敢えて酷な言い方をすれば、これまで大企業は、一般消費者に「大企業の商品は間違いがない」という思想を巧妙に印象づけて来た。その結果、消費者は無条件に品質や機能も最高の商品と錯覚し、少々価格が高くても大企業の商品を選択した。勿論、大企業の商品が全てそうであると言っているのではない。価格がそこそこで、品質もサービスも一流の商品も当然ある。けれども、ただ大企業の商品というだけで、多くの消費者は、一流品だと思い込まされていたのである。
その理由は、消費者の購買行動を心理学的に、あるいは社会学的に分析してPRしている大企業の賢い広報戦略にあった。豊富な資金力と高等なマーケッティング技術を駆使して、売る体制というか、売れる仕組みと、消費者が買いやすい環境を作り上げて来たからである。 言い換えれば、消費者の無知の上に大企業という幻の信用を、実に巧妙に消費者の意識の中に潜在的に根づかせた面があると言えないこともない。しかし、インターネット社会となった現在においては、部品や材料の品質が均質化し、商品の品質に企業規模の大小は殆ど関係しなくなって来ている。
従って、知名度の低い中小企業のPR戦略は、消費者に出来るだけ詳しく商品の仕様や機能、或いは他社品との比較を知らしめるものでなくてはならない。消費者に商品の善し悪しの区別がつくくらいの知識を持たせるPRをしなければならない時代が到来しているのである。