以久遠氏の Beauty,Business & Favorites 巻頭 VOL. 38 / 2002.01.15号 【毎月15日更新 since 1998.12.15】 2002 明けましておめでとうございます

「運」を統計学的に解析すると、「偶然」が起こるごく当たり前の確率に落ち着くらしい。一万分の一の確率とは一万回のうちに必ず一回起こるという意味で、初っ端の第一回目に偶然が起こるかも知れないし、一万回目に起こるかも知れないということである。ということは、運とは即ち偶然ということになる。
そして、極めて偶然に起こった事柄が幸運であるか不運であるかは、その時の自分が置かれている状況によって変わる。有利であれば「幸運」と思うし、不利であれば「不運」と考えるということに過ぎない。「運が良い」と考えることも、あるいは「運が悪い」と考えることも、要はその人の考え方次第なのである。世の中には、「星の巡り合わせが悪い」とか「ついていない」と言って我が身とこの世を儚(はかな)み悩んでいる人もいるが、決して儚み悩むようなことではない。
従って、「人事を尽くして天命を待つ」のならまだ分かるが、「運を天に任せる」などというようなことはもっての外である。「偶然に自分の将来を任せる」ことになり、我が身とこの世を儚(はかな)むことの愚かさが分かろうというものである。何も努力しないで「棚からぼた餅」だけを期待するのは虫が良すぎるのである。
このような人は、自力で解決したり自力で道を切り拓こうとしない他力本願的な性格がなせる「甘え」の精神構造の持ち主と言わざるを得ない。物事を「運」や「不運」で片付けようとはしない人は、何事に対しても前向きで挑戦的な発想をし行動を取る。たとえ、物事が上手く行かなくても、自らの努力と精進が不足していることを改めて自覚する。
世間でよく言われる「運を引き寄せる力」とは偶然の確率を高める努力である。即ち、努力しない人の成功の確率は偶然の確率と同じであることを知らねばならない。従って、世の中には運の悪い人などいないのである。
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