以久遠氏 Beauty,Business & Favorites       ビジネス談義     VOL-05 / 1999.2.15号

結果責任遂行責任  

 ビジネスは、先ず行動ありきである。どんなに素晴らしい発想をしても、どんなに優れた企画であっても、行動が伴わなければ結果は存在しない。自分が行動するか、他人に行動させるかはともかく、結果を出さないことにはビジネスとして何の意味をもなさない。行動を伴わないビジネスというのはあり得ないのである。そして、行動すれば、必ず結果と責任がつきまとう。これが即ち、結果責任であり遂行責任というものである。これがビジネスである。

 部門を預かる管理者の責任と、部門の目標達成のために第一線で行動する部下の責任とは、各々の役回りが違うように、当然その責任の質が異なる。管理者には、目標達成という結果責任が課せられる。即ち、目標を達成するために、戦略や戦術を考え様々な施策を講じることが当然の義務であり、当然の責任として要求される。

 もし、達成や遂行のために必要なものが不足しているのなら、自らの責任で購入すればよい。費用が嵩むのであれば、予算をとればよい。勿論、人財を要求しても構わない。これらは目的を完遂するために必要なツールなのであるから、これらを準備することは遂行責任ということになる。このように、管理者には、目標を達成しなければならないという遂行責任と、成し得た結果についての結果責任が義務づけられるのである。

 一般的には、この二つを総称して管理責任と言う。細かく言えば、目標を達成するために個々の商談の過程を管理する責任が遂行責任であり、目標達成責任が結果責任ということになる。一般社員は、たとえ目標が達成できなくても遂行過程の努力が評価されるが、管理者には成果だけが問われる。甘えは勿論のこと、如何なる言い訳も許されない。管理者には、このように厳しい責任が課せられているのである。従って、もしも目標が高過ぎるのであれば、目標を設定する時点で明確に意思表示をして置かなければならない。

 部下にも、管理者と同様、ノルマや目標という形で結果責任が負わされるが、管理者に要求されるものと同じではない。というのは、管理者の命令下で行動することが義務付けられている部下に、管理者と同じ結果責任を要求するのは合理的でないからである。例えば、部下の能力を超えたノルマを課しても、無理なものは無理なのであって、部下にどの程度のノルマを課すかということは、当然、管理者のマネージメントの範疇(はんちゅう)に含まれる。それは部下に無理な目標を課すのは目標の与えた方に過ちがあるからである。

 そのかわり、部下には目標を完遂する過程において、どのような行動をとるかという行動義務、あるいは行動責務が要求されることになる。即ち、これが目標達成のために要求される部下の遂行責任ということになり、遂行方法は部下の自発的行動に委ねられる。これが出来ない部下は単なる「指示待ち」サラリーマンということになり、ビジネスマンとしては失格である。


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