「ニールアンドジャックアンドミー」
僕は車輪 廻る車輪
1952年製ステューベーカークーペ
僕は車輪 廻る車輪 慌ただしく廻る車輪
1952年産まれのスターライトクーペ
・・・路上・・地下街の人々
コディの幻想・・・パリでの悟り・・・
もったいぶったこの街の妙なスパゲッティ・・・
ここは見たことのある絵葉書
黒い服のくしゃくしゃ頭のガキどもが過ぎ行く
その両手一杯にはサイン入りのナプキン
僕らは荷台の林檎とサンドイッチを掻っ込んで
ロビーに突入する 急いであせって急いで止まるロビーライフ
いびつなキーのために急いでは止まり
そのキーで新品の石鹸と封筒へと至る・・・
真新しいブルーのベッドの上 ホテルルームでホームシック
そして自宅へとかつてない長電話
不眠 不眠 不眠 不眠 いらつくんじゃない
時間潰しのビデオマシン 街の光景
説明不能 午前4時にセーヌに一人
午前4時にセーヌで一人
ニールにジャックに僕 不在の恋人達 不在の恋人達
ニールとジャックと僕 不在の恋人達 不在の恋人達To Top
「ハートビ−ト(君の鼓動)」
君の鼓動と一つになる感じ
間近に 自分のものみたいに
その感じがほしい
君の鼓動と一つになる感じ
間近に すべて僕のものみたいに
その感じが必要なんだ
僕の手が梳く君の髪
君の髪を梳く手の感じ
その感じを忘れはしない
二人で刻んだリズム
リズムが一つになる感じ
その感じを忘れはしない
いつの日かまた君のそばに立って
そして 君の鼓動を僕は間近に
ほんとの間近に感じたい
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「サートリインタンジール(タンジールの悟り)」
「ウェイティングマン(待ちつかれた男)」
僕は帰る 帰っていく
君もわかるよね
帰途につく僕の顔に浮かぶ笑み
待ちくたびれた男の笑顔さ
もうすぐ もうすぐ もうすぐで家だ
すぐにもその肩を抱いて泣きたい
君の肩越しに流す熱い涙
待ちつかれた男の涙さ
1234 123・・・
iいつも指折り待っている
待って待ちつづけているんだ
友が言ってくれるのを待っているんだ
ハロー、ウェイティングマン
あせるな あせるな あせるな
待てばいいんだ いらつくことはないと
だから僕は待つ 僕は待つ 僕は待つ
やっと帰る 顔に浮かぶ笑み
家に戻り すぐにも君の肩に泣きつく
待ちつかれた男の涙さ
常に待ち侘びていたんだ
友が言ってくれる
ハローあせるな 待てばいいんだと
そして僕は待った
そして戻る わが家に ついにここわが家へ・・・
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「ニューロティカ(神経症の世界)」
グッドモーニング 今午前3時だ
でかい罵声に溢れるこの街
ここに犇めくのはパーキングをぶち壊すゴミ喰い野郎共
広場に面した窓に見えるのはピッチリした肌にすり減ったヒールのチータ
夜通し食い続けるカバ 通りを突っ切るインパラ小僧の黒い群
モンッアをかき分けていくキンキラキンの手長猿
かと思えばまばゆい髪飾りをした日本猿だ
じっくり見ろよ シュモクザメがマンドリルと手をつないでいるなんてのは
この世のどこでもお目にかかれない光景さ
悪臭に騒音 そうとも そうとも
吠え猿のガンガン響く演目も
ちっとは歌っぽい熱帯の鳥の声と混ぜればまだマシだけど
気短なタクシーのわめき声 年寄りトキのしゃがれ声 義眼のフエダイの新聞売りの声
こんなもん無くても結構だし 警戒すべきは
毒まみれの流行語の哄笑 世間のおちこぼれのフルーツ蝙蝠 紫の女王魚
雑誌売場と話し込むへらず口は誰だ
絶対奴はおいしい話を聞いているんだ
ネオンの熱病をくぐり抜け
ニューロチカへようこそ
群がる一団に誓わされ
醜悪な地区で冷や汗
俺は移ろう光景の中をさまよい歩く
俺には鰭がない
翼も毒針も鉤爪もなけりゃ保護色もない
もう吐き出す言葉もない
ほら あの角に居るのは象魚じゃないか
見ろよ キツネザルだ 山椒魚だ ヌールベンジャーだ
カブトサイだ キヌザルだ アマガエルだ
小石トカゲだ
イモリ ガンギエイ ムクドリ サンガゼル ヘラサギ 小判鮫
奴らはそこら中に犇めいて
全く生きたレヴューだ でたらめな取り合わせの獣のパーツだ
いまや夜毎の乱痴気騒ぎ ここニューロチカにて
ソー ロング
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「トゥーハンズ(両手)」
二人は触れあっている
互いに触れあっている
二人は感じている
互いに押したり動いたり
愛し合い 愛し合い
合わせた両の手のように
私は壁の絵に描かれた顔
ポーズをとって身震いをして
そしてベッドの足元の方から見つめる
そして時々思う 全てが感じられと
風が吹いている
私の髪は二人の方へと靡いている
風が髪を靡かせている
絵の中には窓は無い
開いた窓は無い 開いた窓はない 開いた・・・
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「ザハウラー(叫び)」
ここには世俗の欲望まみれの天使が居る
試練の中に留められ
ねじれた煙草を手に
裏まった小路の物陰に隠れて
通りすがる声に挑み掛かる
うす暗くあやしげな
ここには怒りの叫びがある
ここには溜まり場の聖なる顔がある
地下鉄の饐えた臭いのなか
頭はとうに狂い
誇大妄想でまるで知的に祈ってみせる
一心不乱に集中する
長細いマッチに
炎の叫びを燃やそうとして
違う 違う 俺は違う
燃えろ 俺は燃えたくないが・・・
「レクレイエム(鎮魂歌)」
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