世界戦史 歴史を動かした7つの戦い

著者:有坂純。学研M文庫。

雑誌「歴史群像」の記事を加筆修正して文庫化。00年刊行。
歴史に名高い7つの戦いをとりあげて、 その戦術、戦略を分析している。 その7つとは、
マケドニアはアレクサンドロス大王の「カイロネイアの戦い」
同じくアレクサンドロスのペルシア軍との「イッソスの会戦」
カルタゴはハンニバルの「カンナエ殲滅戦」
ローマはカエサルの「アレシアの戦い」
漢は衛青と霍去病の「匈奴遠征記」
蜀は劉備の「漢中争奪戦」
元はフビライ・ハンの「襄樊包囲戦」
のことで、これらについてそれぞれ簡単な歴史、人物背景を説明した後、 その戦いの戦術について細かな考察をしてくれている。 歴史というもの、あまりに全体の流れをとらえようと大きく観過ぎると、 細かい部分が見えなくなるせいで興味を惹かなくなり、 結果がかえってよくわからなくなるのはありがちなこと。 どこから上をあいまいに、どこから下を掘り下げて観察するかの バランスが微妙なところで、その判断は非常に難しい。 この本のように、ある一つの戦いを中心にとりあげて、 それに関してのみの背景を説明してもらうと、 前後関係がとてもわかりやすくてよろしいし、 かつ戦争の一番肝心な部分のエッセンスも残っていて、 これは実によい、面白いやり方だと思われます。

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