偽りの報酬

著者:フセイン・スマイダ+キャロル・ジェローム。 訳:落合信彦。扶桑社。

本書を一言で表現するのには、 恐怖に支配される国、イラクの暴露本というのが早いだろうか。 イラク社会の体制派の軸であるバース党幹部の息子である著者による、 サダム・フセインとその体制の非人間性に対する告発と反抗の記録。 北朝鮮ほどではないものの、十分過ぎるほど馬鹿げた体制は 知れば知るほど信じられなくなってくる。 現代において一個人に所有された国家ほど 悲劇的、かつ喜劇的な存在はないのではなかろうか。 このような国に生まれなくてよかったと思うと同時に、 日本は、日本人はこのままでよいのだろうか、と 情けなく思う複雑な心境になる。
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