クーデター
著者:A・M・グレース。
訳者:石田善彦。新潮文庫。
本書は、国務省所属のキャリア外交官ウィリアム・フェザーストーンを主人公とする
連作シリーズの第二作にあたる、・・・そうです。
(訳者あとがきを見るまで、私はてっきりクーデターの計画・実行者である
ゲレロ中佐が主人公だと、ずっと思って読んでました(笑)。)
さらに、あとがきの言葉を借りると、
南米の小国ボリビアを舞台として、この地域固有の政治的現象となっている
軍事クーデターの実体を、この国から送りだされる麻薬渦に悩まされるアメリカの
外交官の立場の視点をとおして刻明に描きだしたミリタリー・フィクションの力作、
ということです。
一般の日本人には、中南米の政治および社会状況の実体はイメージに乏しいだろう、
ということで、訳者がボリビアについて確認した事実がとても参考になると思ったので
一部を書き出しますと、
・日本の約3倍の国土に761万人の人間が暮らしており、人種構成は、
先住民族55%、混血32%、白人(主にスペイン系)13%とされている。
・1825年の独立から20世紀後半まで、16以上の政府が生まれ、未遂を含めて
200以上のクーデターが起きている。
・また、豊富な資源を持ちながら、多数の貧困な先住民をかかえた、貧しい発展途上国だが、
コロンビアについで世界第2位の精製コカイン産出国である。
ということなどでした。
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