著者:ジャック・ヒギンズ。訳:黒原敏行。ハヤカワ文庫。作品一覧へ原題:「EYE OF THE STORM」(92)、97年訳出
本作はショーン・ディロンがファーガスンに取り込まれる前の、現役テロリストだった時代を描いた、 言ってみればシリーズ第一作目にあたるわけだが、 ちょっと意外だったのは、このころのディロンって、敵はもちろんのこと味方でさえ 躊躇うことなく簡単に殺してしまうんだね。 「大統領…」の後に読んだだけにイメージがちと変わってしまったよ。
それはおいといて、本書にもファーガスン准将とリーアム・デヴリンが登場しますが、 まだ当時はディロンの敵方として対峙するのが面白いね。 というよりこの場合、ディロンのほうがまだ敵側にいたという表現が適切なんだろうが。 ファーガスン陣営の登場人物の一人の台詞で、 「ほんとうは、本などに意味はないんだ。人間というやつは、頭ではわかっていても、 それとはちがったふうに行動するからな」というのがあるんだが、実に感銘を受けた。 これは私も相当の皮肉屋だ、というより単なるひねくれ者かも(笑)。