ミリタリー・イラストレイテッドQ F−4ファントム物語

ワールドフォトプレス編。光文社文庫。

86年刊行
初飛行以来28年(刊行当時で)が経っても、多くの空軍で第一線部隊にあるという 傑作戦闘機ファントムの設計や量産の過程を大量の写真とともに紹介した本。 なかでも偵察型の「RF−4」やSAMキラーの「F−4Gワイルド・ウィーゼル」、 赤い無人標的機「QF−4B」にまつわる開発話などは非常に興味深いものがある。
刊行から19年経った現在(2005年)、米軍からはその姿を消したものの、 日本を含む数多くの国で未だに第一線にあり続けていることは驚きであるが、 ステルス性さえ問題視しなければ、アビオニクスの改良で戦闘力を補えてしまうのが 現代の航空機の特徴でもあり、 一方その開発メーカーであるマグドネル・ダグラス社は 97年にボーイング社に吸収されてしまっているのはなんとも皮肉な話だろう。 面白いのはマグドネル社が自社戦闘機に化け物≠フ名を与え続けていたことで、 初代「ファントム」(幽霊)、「バンシー」(女の姿をしたアイルランドの幽霊)、 「ゴブリン」(小鬼)、「ブードゥー」、「ディーモン」(悪魔)などがそれだが、 パイロットたちからは気味悪がられなかったのだろうか(笑)。

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