著者:大石英司。上・下巻。中央公論社。作品一覧へ
02年刊行。
ある日、合衆国に対して無差別テロが行われた・・・、 という設定で進められる近未来小説です。 そのテロの方法というのが細菌兵器でして、 時期が時期(SARSのことです。陰謀好きなオタクに言わせるとアレも細菌兵器なんだとか) だけに妙にリアルさを感じるんだが、こっちが勝手に今読んでいるだけ(笑)で、 この本が出たのは昨年ですから単なる偶然でしゅ(~_~;。
この作品には実は続きがありまして(03年5月現在、既に出てたりします(^o^;)、 言わば「合衆国」シリーズ第1弾ってところでしょうか。 さらにはサイレント・コアの面々も出てきますので、 そちらのサイド・ストーリーといった側面もあります。
米国には日頃から多少の鬱憤を感じていることを敢えて否定しない私ですが(~_~;、 ここまでボロボロになると気の毒に思わないでもないですな(^^;。
著者:大石英司。上・下巻。中央公論社。作品一覧へ
02年刊行。
「合衆国封鎖」の続編、「合衆国」シリーズ第2弾。 「封鎖」の次はとうとう「消滅」してしまいました。合衆国、憐れなり。 友人にタイトルだけ聞かせたら、 「なんと小気味いい響きだ」などと罰当たりなこと言っていたわ(笑)。 でも米国が今のまま世界中から嫌われ続けたら、 いずれこういう日が本当に来るかもしれない(~_~;。 だがそのとき日本はこの小説ほどに真剣に援助の手を差し伸べる意志を 持っているとは思えないし、かりに意志があったところでこの小説みたいに 見事にしてのけられるとも思わない。
ところで仮に日本が天然痘テロに狙われたとしたらやっぱり無政府状態には 陥ってしまうだろうけれど、米国みたいに銃が氾濫していないので 武装強盗団は出ないだろうし、軍が民兵と化して暴れまわることもないでしょう。 あるとしたらせいぜい外国人が徒党を組んで略奪を始めるくらいだろうか(~_~;。
著者:大石英司。上・下巻。中央公論社。作品一覧へ
03年刊行。
シリーズ第3弾は「分断」だけど、あれ確か前作品で「消滅」したはずでは(~_~;。
半年間で人口の3分の1を失ったアメリカは国内経済が破綻し、当然物流も崩壊した。 ウィルスがヨーロッパに上陸したせいで東部地域はヨーロッパからの補給が細っており、 西部地域では、補給量は十分だったが、民兵組織が跋扈しているため、 物資の荷揚げと移動がままならない。 大統領や高級官僚たちはとっくに家族を連れてカリブ海へ逃げ出し、 安全な空母や豪華客船の上から指揮をとるだけのワシントン政府のあまりの無策に、 西海岸諸州が大規模な民兵部隊を後ろ盾として 「西アメリカ同盟」を宣言するのにそんなに時間は掛からなかった・・・。
ということで「南北」でなくて「東西」に分かれるわけですが、 ああ、そうか「合衆国」は事実上「消滅」というか崩壊したけれど、 「アメリカ大陸」は健在であり、それが「分断」した、という解釈でいいんでしょうかね。 あと、兵器マニアには嬉しいことに、「ランカスター」と「モスキート」が登場します(謎)。
著者:大石英司。上・中・下巻。中央公論社。作品一覧へ
03年刊行。
シリーズ第4弾になりますが、ここまでボロボロにしといてはたして「再興」なんて出来るのだろうか?
西アメリカ同盟(WAA)の民兵部隊、通称「カリフォルニア軍団」(強そう(^_^;)の前進を 合衆国軍の僅かな生き残りを率いてコロラド・スプリングスで防ぐ「戦う国防長官」に萌えですが、 この同国人どうしの戦いの「正義」はどちらにあるんだろう(・_・?。 ホワイトハウス陣営ということではカリブ沖に逃げているとはいえ大統領も健在だし、 バラバラとはいえ国軍も残っており、さらには英国軍の増援部隊も加わっていて、一見こちらが正統のようだ。 一方のWAAは反政府側ということになるが、こちらのバックには自衛隊と膨大な補給物資がついており、 大衆からすると軍の維持ばかりに腐心して国民への補給を滞らせる政権などより、遥かにマシな存在でしょう。 片や、反乱軍を蹴散らす戦いであり、一方は一日も早くアメリカ市民を救うために無能な政府を倒す戦いである。 人を救うために人を殺すなんてなんだか矛盾した理屈だが、 これまでの歴史にだって「正しい戦争」なんてものは一度もありはしなかった・・・ま、それはおいて、タイトルで4つに分かれちゃいるけれど、結局これ全9巻の続き物として 読んだほうがよいでしょう、というか、途中から読んだのでは キャラクター同士のちょっとしたやりとりの面白みが半減するというか、 ほとんど意味が通じないと思う(-.-;。 さらにいうと、サイレント・コアものもある程度読んでないと同じことが言えます。 これって新規の読者にぜんぜん優しくないねぇ、 というか最初から自分のファンしか相手にしてないのかな(苦笑)。