義、我を美しく
著者:池宮彰一郎。新潮文庫。
97年刊行、00年文庫化
デビュー作『四十七人の刺客』を起点に、歴史、小説、映画、現代日本を縦横に
斬りまくったエッセイ集。
この人の日本語の遣いまわしにはある種の風格のようなものがあります。
小説を読んでいるときは文体にそれほど意識を置いてなかったが、
こういうエッセイを通じて目にするとそういうものを強烈に感じさせられる気がする。
これはもっと早く知りたかったね。
褒められるのは文体ばかりではなく、その内容も興味深いものがあり、
現代社会の病巣を皮肉った部分などは思わず拍手喝采させれます。以下、
「被害者の人権を侵害した犯罪者の人権は、当然制限されるべきである。
租税を納めず社会資本の恩恵に預る学生の選挙権は、これまた制限を受けてよい。
学童・生徒の権利もまた同じである。教育を受ける身に、
教師や保護者と同等の権利を認めるのは、悪平等の最たるものである。
とか、
・・・それは、国家・国民経済の貧富ではない。精神の頽廃である。
わが国は経済の発展を欲望する余り、精神の高邁を一擲して省みなかった。
今にみる政治の貧困、腐敗、堕落、官僚の無恥、無能、経済界の拝金と無責任、
教育の因循、姑息。治安を委ねる警察までが背任行為を重ね、指弾を受ける。
官民を挙げての醜態はとどまるところを知らない。・・・
これなんか、痛快なり(^o^)/。
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