石油争覇(オイル・ストーム)

著者:大石英司。全5巻。中央公論社。

01年1月〜02年1月刊行。
これもサイレント・コア・シリーズのいわゆるサイド・ストーリーに当たる作品。 時代設定は近未来の日本ですが、その日本は第二次オイル・ショックの真っ只中。 しかし、そんなに未来の話でもないような、、、そう、例えこれが来年のことを 想定して書いたと言われても少しも違和感無く受け入れられそうな内容・・・(-.-;。
話の大筋をバラしてしまうと、米国が陰謀で中国を唆し、 実質的に北朝鮮に戦争を仕掛けてしまう、というストーリー(~_~;。 ただこれを荒唐無稽と決め付けるかどうかは意見の分かれるところだろう(w。 あんまり細かい解説をすると、これから読もうという人に悪いのでやめときますが、 それぞれがそこそこに説得力があって割といいポイントをついていると私は思いましたよ。 というか最初のほうで発生する一見無関係としか思えない事件それぞれが伏線として意味を持ち、 最後に見事にきちんと繋がるところが凄いと思うわ。 それにほら、東洋のどこかの国だって半世紀ちょっと前には油不足が理由で、 勝てそうも無い戦争に踏み切った事例もあることだし(笑)。

中国軍と反乱軍を撃退した直後の北朝鮮の2人の将軍の会話がまた面白いので引用

A 「あと一歩だったのに、夢ってのは儚いもんだ」
B 「夢は夢だからすばらしいんだろう?民主化すればもっと豊かになる。 自由化すれば、飢えずに済む。そういう夢があるから人民は生きていける」
A 「そんなもんか?」
B 「そんなもんだろう。これがいざ民主化してみろ。 明日の給料、明日の借金返済、明日のローン返済と、首をくくりたくもなる。 考えても見ろ。ここは世界にない王道楽土だぞ。 何しろ借金やクビで自殺する奴はいないからな。 ただ飢えで死んでいくだけだ。幸せな人民だぜ」
A 「なるほど。そりゃ確かに、王道楽土だ」

・・・そ、そんなもんか?。・・・なんか違う気もするけど(~_~;。

以下、サブタイトルと刊行時期。

第1巻「南海のテロリスト」(01年1月)

第2巻「驟雨の奪還作戦」(01年3月)

第3巻「誤解の海峡」(01年7月)

第4巻「鴨緑江を越えて」(01年10月)

第5巻「明日昇る朝陽」(02年1月)

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