プラトーン

著者:デイル・A・ダイ。訳:井上一夫。二見文庫。

原題「PLATOON」(86)、87年訳出。
オリバー・ストーン監督の同名映画のシナリオをもとに、 映画の製作顧問だった元海兵隊大佐である著者が小説に したもの。
映画は昔に観て割と気に入ったような記憶があります。 チャーリー・シーンが主人公の新兵役の、 米越戦争をあつかったものです。 軍からは反戦映画と勘違いされて協力してもらえなかった、 という割に、見応えのある映像、 こういうところはさすがアメリカというところか。
(多分、浦安に住んでた頃のレンタルビデオでしょう。 テレビで放映したときの録画もあったので今観直してみたら、 観たはずのシーンがぜんぜん出てこない。 おそらくブツブツにカットされているのでしょう)
シナリオをもとに、という言葉のとおり、 映画のストーリーそのままの内容ですが、 さすがに小説というのは映像では伝えきれない描写が 可能なので、もともと深い内容がさらに深みを増して いるようです。例えば (ひょっとしてオリジナル版にはあった台詞かもしれませんが)、 とあるシーン、父親が死亡したために一時帰国したことのある兵士が、 そこで感じた事を他の兵士と語り合うところ。
「そしたら、しゃばでは誰もが銭を稼ぐことしか考えてねえじゃねえか。 みんながそれに夢中だ。・・・・・・ 奴らは戦争なんてどこの世界にあるのかも知らない。 戦争なんてものがあることすら知らないんだからな。・・・・・・」
「・・・・・・民間人の生活なんて、みんなでたらめのたわごとだ。 みんなロボットだよ。くだらねえテレビを見て、 くだらねえ車を乗りまわして・・・・・・ しかもいざとなれば、奴らは誰も死のうとしねえ。 それがどうしたっていうんだ。 民間人はしたいことをやりつづけ、 政治家は嘘をつきつづける。 どれもどうってことねえや。・・・・・・」
考えさせられる台詞です。 もちろんこれは当時のアメリカをさした内容ですが、 今の日本に当て嵌めてみてもそのまま通用しそうな・・・。

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