たった一人の特殊部隊
著者:木村譲二。光文社文庫。
文庫書下ろし、87年の作品。シリーズ第1作にあたります。
雰囲気としては大石氏の作品と似ており、
自衛官でありながら、イレギュラーズ(不正規な任務を請け負う部隊)、
というか人物を扱った物語。
もっとも、今の自衛隊を見る限り、正規な任務を請け負う部隊が
小説のネタになるはずもないよってに、
小説になるからには背景が似てしまうのも当然と言えようかな。
今回の話はソ連の国家的な陰謀に対する日米の反応を扱っております
(というか、国家レベル、機関レベル、色々と取混ぜて話を面白くしているが)。
今の日本の現実では有り得ない、だけでなく将来も絶対に無いだろう、
だからこそ面白いと思えてしまう悲しさかな。
果していいことなのか悪いことなのか・・・(99.1.21)。
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消えた観光団 南海の特殊部隊
著者:木村譲二。光文社文庫。
特殊部隊シリーズ第2段。昭和62年の作品。
一人だったSOS(特殊任務班)も8人に増員され、
それだけに効果も期待されるのだが、
能力を重視して集めたメンバーは一癖も二癖もある連中ばかり。
はたして大丈夫か、というところへ、
フィリピン・ツアーの日本人観光客が誘拐される、
という展開のストーリー。十分に楽しめる作品である。
「五十一番目の州」の頃から思っていたのだが、
この著者の特徴としてひとつ挙げたいのは、
割とグルメなのではないか、ということ。
というのは登場人物の嗜むタバコとかカクテルとか、料理なんかの
描写が、そのものをよく知らないと出来ないようなものが多いからである。
特にマティーニの描写にこだわってみせるあたり、
かなりの飲み手とみたが(99.1.24)。
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北海の特殊部隊
著者:木村譲二。光文社文庫。
特殊部隊シリーズ第3段。昭和63年の作品。
今回のテーマは北方領土問題。
スペツナズ(ソ連の特殊部隊)浸透に気付いた公安調査官が
拉致されたことから話が始まり、
ゴルバトフ書記長(笑わせるネーミングだわ)の非公式訪日と
絡み合って、複雑なストーリーを展開させていくわけだが、
北方領土におけるソ連軍の配置とか、
北海道における日本人の生活手段への影響など細かく
触れており、なかなか楽しませてくれる。
「レポ船」なんて存在、ちょっとびっくりですね。
ちょっと話の進み方が調子良過ぎる気がしないでもないが、
そこは小説ってことで、ま、良しとするか(99.1.27)。
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謀略海峡の特殊部隊
著者:木村譲二。光文社文庫。
特殊部隊シリーズ第4段。昭和63年の作品。
今回のテーマは南北朝鮮対立とソウルオリンピック。
韓国の国家的威信を失墜させる謀略”テロのオリンピック”計画が
ひょんなことから発覚するところから物語が始まる。
北朝鮮支援をうたっているものの、なんのことはない便乗テロであるが、
成功せずとも計画の存在が広まるだけでも効果があるから始末が悪い。
一方阻止する側も国際的、自衛隊の特殊任務班は当然として
(これがいなければ小説にならない(^^;)、
韓国陸軍保安司令部、西独のGSG9、フランス陸軍のCECが
合同で対策にあたるというスケール。
話の運びがいささか都合よすぎるのだが、
まあ娯楽としてはむしろその方が自然だし、
楽しみながら勉強できる本と考えれば良いのでは。
しかし著者の博識なことにはいつもながら驚かされる(99.1.30)。
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二人だけの特殊部隊
著者:木村譲二。光文社文庫。
特殊部隊シリーズ第5段。89年(平成元年)の作品。
今回のテーマは生物化学兵器とマインド・コントロール。
事の発端は軍産複合体トップたちによる大統領暗殺の謀議、
それが様々な過程を経て何故か例のメンバーたちに漏れて、
また偶然、日本国首相の訪米と国連総会への出席が予定されていたことにより、
例によって国際的な展開へと繋がっていく。
今回活躍する日本勢は二人(コジャック刑事は別として)、
中佐どのと少尉さん、ということで今回の題名になったのであろう。
そのかわり、舞台の中心はずっと米国、それだけに著者の知識と経験が
重きを成しており、違和感を感じさせないストーリーは流石と言うものか(99.2.1)。
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熱帯油田の特殊部隊
著者:木村譲二。光文社文庫。
特殊部隊シリーズ第6段。89年(平成元年)の作品。
今回のテーマはベトナムである。
とは言っても、米越戦争時代のそれではなく、その後の越南です。
背景としては米越戦争末期まで遡るけど。
74年に米系メジャーがカムラン湾沖に有望な海底油田を発見、
戦況の悪化に伴い、油田を核爆雷で封鎖した、という。
ソ連軍が本国の経済的な事情により事実上撤退するのを契機に、
ベトナムは日米協力のもと、油田開発を図るが、
内部の反対勢力とソ連特殊部隊による妨害の動きが持ち上がった。
大規模な戦争を引き起こしかねない状況で、
戦争勃発を未然に防ぐことができるか。
ということで例によって特殊任務班に出番がまわってきます。
しかし読者を楽しませるためでしょうが、
メンバーの使用する武器に毎回違ったものが準備されるのは、
現実では有り得ない、というか望ましくないでしょうね。
特に任務の性質上、現地で武器のメンテナンスが求められる特殊部隊では、
全員が武器の細部まで精通している必要があるのでしょうから(99.2.2)。
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ハイテク戦争の特殊部隊
著者:木村譲二。光文社文庫。
90年文庫書き下ろし作品。
シリーズ7作目。タイトルが仰々しい割には肩透かしな内容だったような気がする(苦笑)。
なんとなくSFチックな場面を想像しがちだけど、
その実はCOCOM(対共産圏輸出統制委員会)がモチーフで、
「ハイテク」関連技術の産業スパイ騒動に、
自衛隊の特殊部隊の一人の弟がたまたま巻き込まれて、、、
という筋書きだったのでした、まったく紛らわしいタイトルだ(笑)。
まあ、そういう点はおいとくとして、
内容はシンガポールを舞台にしたアクションもので、
ストーリー自体はテンポよく進み、とても読みやすい作品です。
今回は海外がメインだったのであんまし日本の特殊部隊らしさが
出てこなかった(もともとそんなものは有りはしないが)のが残念ですが・・・。(03.9.11)。
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麻薬カルテル対特殊部隊
著者:木村譲二。光文社文庫。
著者は軍事アナリスト。その彼の代表作の一つである「特殊部隊シリーズ」の一冊です。
この手の本につきものの
「この作品はフィクションであり、現実の国家、組織とは一切関係ありません」
というお決まりの文句をそのまま受け入れるのは困難なほどの、
現実的な背景や設定である。
その文句を唯一受け入れられるとしたら、
軍事問題に理解を示し、決断力のある某国の首相の存在だったりして(笑)。
本書は中南米の国家ぐるみの麻薬汚染状況と、
米国の麻薬問題に対する取り組み方を切実に描いています。
日本も実際問題として、早急にこの小説のように何か対策を打たないと、
そのうち手後れになるのではないか。
いや、もともと戦後、奇跡的に成功したモラルに訴えかける啓蒙活動で
どうにかこれまで麻薬汚染が拡大せずにすんでいたが、
最近の若年層の麻薬に対する警戒感の無さを観ていると
手後れになりつつあるのでは・・・(99.1.19)。
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暗殺者を撃て!特殊部隊
著者:木村譲二。光文社文庫。
91年文庫書き下ろし作品。
シリーズ9作目。今回は簡単に言ってしまうと、
ソ連の大統領の来日中に暗殺が企てられている、という情報を
(まことに都合よく(^^;)つかんだ主人公たち日本の特殊部隊が
無事ゴルバトフ(笑)大統領を守り切るというお話だが、
そこへ辿りつくまでに、ソビエト連邦の大改革、東欧社会主義体制の崩壊、
そして中等湾岸危機を背景にうまいことちりばめて
情報分析のキー・ポイントがどこにあるかを教えてくれている、、、
らしいです(解説者によると(^^;)。
兵器関係としてはコンバット・タロンが登場する
(といっても輸送機がわりだが)ほかは、
地上で爆破されるだけのミグ23とやっぱりやられ役のハインド、
ほとんど名前だけの登場がアパッチとブラックホーク程度。
まあ、特殊部隊ものだからしゃあねえか(-o-)y=~~~(04.3.25)。
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