完全加筆版 宣戦布告
編者:麻生幾。上・下巻。講談社文庫。
98年刊行、01年大幅加筆文庫化
この小説は当初「映画化は不可能」と言われていたが2001年に映画化されている。
ただし、小説の映画化のご多分にもれず評判はあまりよくなかったらしい。
で、肝心の小説についてだが、(当時)いかにもありそうな設定とリアルな描写が絶妙である。
であるがゆえに、日本の危機管理の欠落ぶりが見事に描かれすぎていて、
石原慎太郎じゃないけれど(彼は映画に対して怒ったそうだが)、
読み進むにつれて怒りが湧き起こってくる作品(笑)。
でも、これが現実なんだろうな・・・。
他国の、それも仮想敵国の軍隊が領土内に侵入してきても、
相手から攻撃されて損害が発生した場合にのみ、
しかも防衛庁長官の許可を仰いでからしか攻撃してはいけないなんて、
現在の自衛隊が他国に見劣りしないどころか遥かに優れた装備を持っていても
肝心の法律が出来損ないのままでは、国家として最低限の自衛行為すら儘ならない。
日本は警察ですら他国のそれに比べて手枷足枷が多いと思うが、
自衛隊を警察の延長くらいにしか位置付けていない現在の考え方では、
本当の危機に直面したときに必ず破綻してしまうでしょうね。
本国会でもテロ特措法の延長など、国外で戦う法律の整備をいくらしても、
いつまでたっても国内で戦えるルールが整わないでは本末転倒ではないだろうか(-o-)y=~~~。
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