タイフーン謀反海域

著者:マーク・ジョセフ。 訳:田村義進。文春文庫。

その名の通りソ連のタイフーン級原潜が主役に書かれている小説。 ご存知の方も多いと思うが、タイフーン級は弾道ミサイル搭載の戦略原潜で、 世界最大級の潜水艦である。
この本が書かれたのはソ連邦解体の少し前、 連邦という最後の砦にしがみつく保守派と、 民主化と民族の再生をめざす改革派が、 軍事衝突を含む死闘を各地で繰り広げていた最中だそうだ。 冷戦の終焉と国内財政の悪化によって、みずからの権限と利益の縮小を 余儀なくされていた軍部が、連邦の解体とペレストロイカの 行きすぎに危機感を募らせ、乾坤一擲の大ばくちを打ったとしても 不思議ではない、そんな状況を背景としているわけですね。

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