事実の読み方
著者:柳田邦男。新潮文庫。
84年刊行、87年文庫化。
通念や先入観による判断の誤りは、日常生活のみならず報道や政治・外交などの
場でも起こりうる。情報が溢れる現代において、いかにデータを読み解くか、
について考察したエッセイ集。
何せもう古い本なので(古本屋で買ったので(^^;)、
エッセイで触れられているテーマは昭和五十年代後半頃の古い話ばかりだが、
本質的なことは現在でも十分に通用します。
経済摩擦についての報道の一面性と事実との関係を皮切りに、
IBM産業スパイ事件、コンピュータ犯罪、ホテル・ニュージャパン火災、
日航機事故を巡る報道の混乱などを例にして、
政治や戦争、犯罪・事故についてテレビや新聞が報道する内容を通して、
事実というものをどう読み取るか、逆に言えば、
テレビや新聞の流す情報がどれほどいい加減なものか、ということを
再認識させてくれます。
報道陣の誤解と偏見によって、ことの本質を離れて一人歩きをしてしまった事故・事件は
最近でも珍しくないばかりか、むしろ多くなっているような気がする。
テレビや新聞が声を大にしているときこそ、それは本当にそうなのか、
それでいいのか、自分なりに振り返ってみることが必要なのかもしれない。
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