安国寺恵瓊

著者:三宅孝太郎。PHP文庫。

97年文庫書き下ろし。
安国寺恵瓊というとあの 「信長の代、五年三年は持たるべく候(略) ・・・さ候てのち、高ころびにあをのけにころばれ候ずると見え申し候。 藤吉郎、さりとてはの者にて候」 と手紙で信長の失墜と秀吉の天下をいち早く予言したとして有名ですが、 これは後世によくありがちなこじつけの類のひとつだと思う。 ま、確かに僧侶にして大名になったというのは珍しいし、 積極的に西軍に関与したことから後世(徳川時代)において 不当に貶められた可能性は否定できないけれど、 著者が後書きでしているような、べた賞めするほどの人物とも思えない(~_~;。
ま、しかしなんだね、この人を中心に捉えて描かれた戦国時代のというのも、 これはこれで新鮮でなかなか面白かったですね。 だって大物小物どっちかと一般人に問うてみれば、おそらくほとんどが「それ誰?」 と答えそうな人物ですから(笑)、これはあるだけで貴重な小説だと思うわ。 特に関ヶ原における毛利両川の裏切り、特に吉川のそれの背景が まあよくも考えつくものだというか、なんというか(苦笑)。

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