GEN 「源氏物語」秘録

著者:井沢元彦。角川文庫。

95年刊行、98年文庫化。
実は私は『源氏物語』を読んだことなど一度も無い (別にわざわざ自慢することでもないか(^^;)し、 『源氏物語』多作者論というのが本当に存在するのか どうかも知らないが、これはなかなか傑作だでした。
舞台は大戦勃発前の日本、十七帖からなる『原・源氏物語』と思われるものの 概略を書き移したものが主人公の手に入る。 そして送り主の正体はなんと奈良県吉野郡に南朝の、つまり 後醍醐天皇の末裔と思しき人物だった。 「天皇になろうとした将軍」足利義満公は実は光源氏に倣った、 とか、トンデモな話ばかりだけれど、 それはそれで繋がりがあるように思えるから大したものだ。 たとえウソでもいかにも本当にあったかのように思わせるのが 小説家の腕の見せ所だとすれば、これは見事というほかない。 最後の、とうとう米国の手に渡ってしまった 正統王朝の証・三種の神器の後始末がこれまた

作品一覧へ

著者一覧へ