日本史の反逆者 私説・本能寺の変

著者:井沢元彦。角川文庫。

98年刊行の「織田信長伝−覇望の日本編」を01年改題・文庫化。
これはいわゆるIF戦記物で題名から想像できるとおりの内容でした。 この著者は日本史は素人と言いながら、過去の慣例にとらわれない 独自の歴史観を持っており、新しい解釈や新説を読ましてくれるので結構好きなんです。 で、本能寺についても興味深い仮説を持っていて、これについての書き物を 過去に何度か出しているんで、正直言ってなんで今さらこんなものを、と思う作品です。
でもまあ、テンポの良い読みやすい文章で、内容も信長ファンには満足できるものでしょう。 光秀の母衣衆の注進で難を逃れた信長の巻き返し、快進撃が実に楽しい。 まずは光秀を返り討ちにして、その後、毛利氏、島津氏、長宗我部氏、北条氏らを 次々と降していくくだりはフィクションとわかっていても気持ちがよいです(^^)。
ところでこういうIF戦記物を読むたびに考えさせられること。 もし、家康じゃなくて豊臣家が勝っていたら、どういう世の中になっていたのだろうか。 それよりも、もしこの本のように信長が死ななかったら、 果たして日本はどうなっていたのだろうか。 歴史に「もし」はないというけれど、ちょっと想像してみたい気がする。

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