覇者の決まる日
著者:南原幹雄、新潮文庫。
昭和63年、神人物往来社より刊行、平成3年に文庫化。
時は戦国、関ヶ原直前の緊迫を舞台に、
特命を受けた徳川の隠密たちと
徳川の覇権に賭けた国友鉄砲鍛冶たちの物語。
モチーフは「大筒」、またの名を「国崩し」ともいう。
当時の「鉄砲」は、例えば三匁半玉、六匁玉と記されているように、
大体12gとか22gくらいの鉄球を打ち出すものが主流であったようだ。
そんなときに、一貫目玉(約3.75キロ、およそ8ポンド、
軽めのボーリングのボールくらいの重さ)
の大砲が登場すれば、確かに戦場は大混乱になりそうですね。
著者の言葉を借りた「あとがき」の言葉をさらに借りますけど(そのまま、笑)、
「たとえ時代考証が正確で、史料がしっかりしていて作品に品格が
あっても、そのために作者の想像力がさまたげられ、奔放さの
失われたものであれば、現代のエンターテインメントとしては失格であろう」
その言や良しであるが、逆に言うと、
エンターテインメントとしてしっかりていれば、時代考証が
いいかげんでもいいのかいな?
いいんだろうな、きっと。この作品を読んでみると。
作品一覧へ
著者一覧へ