長宗我部元親 信長・秀吉に挑んだ南海の雄

著者:荒川法勝。PHP文庫。

95年出版の書下ろし作品。
長宗我部といえば四国を統一した武将、というイメージがあるが、 それはこの元親一代で成し遂げた事業であった。 時の覇王、信長に逆らってまで強行し、 そして本能寺という僥倖に助けられて遂に成った四国統一だったが、 その覇権をまんまと受け継いだ秀吉には逆らえず、 結果的にはその領地を土佐一国に減じられてしまうけれど。
その後秀吉の命で島津征伐に参加するも、ここで嫡男信親を討死させてしまう。 そして関ヶ原直前に元親は病没するも、四男ながら信親没後跡目を 継いだ盛親が関ヶ原に参陣している。 さらに後には大阪の陣にも参加するなど、 一度臣従した以上徹底して親豊臣を貫いていることは、 逆に子飼いでありながら徳川の威勢に勝てずに豊家を捨てた 連中どもに比べてよほどに評価できよう。
それはともかく作品に関して、 元親という人はとても温和に描かれている。 実際、幼少の頃はあまりにおとなしいので 家臣連中から「姫若子」などと呼ばれていたらしい。

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