信長燃ゆ
著者:安部龍太郎、上・下巻。新潮文庫。
01年に新潮社より刊行。04年文庫化。
天正九年明けから最期の時までのおよそ1年半を九百頁に表現しており、
近衛前久黒幕説は特に目新しいものでは無いけれど、昔懐かしい勧修寺家
(笑、わからない方は「天正十年夏ノ記」参照)が再びスポットを浴びてました。
それも晴豊でなくて晴子の方だから余計に驚きなのだが実にナイスな着想です(^o^)/。
歴史小説って、一見奇想天外なアイディアを誰よりも先に考え付けて、
そしてそれをいかにインパクトのある形で発表できるかで価値が大きく左右されると思う。
その両者の意味でこれはなかなか面白い作品でした。
どうでもいいけど、近衛前久がこれほど格好良く描かれてる歴史小説って私他に知りません(笑)。
作品中、信長の所業を足利義満のそれと比べる部分があったけれど、
それはやっぱり誰もが辿り着く問題だよね。
歴史の授業で金閣寺は教えても、どうしてこういう核心部分に触れようとしないのか疑問に思う。
それにしても「本能寺」、怨恨説やら野望説やら、光秀の単独犯行との考えはだんだんと
通用しなくなってきており、最近の論点は、じゃあ黒幕はいったい誰だったのか、というあたりだろうか。
足利義昭説、堺商人説、朝廷説などなど、どの説も一応はもっともらしい理由付けがされているけど、
実はどれも今一歩、ものによっては十歩ほど届かないものばかりなんだよね(苦笑)。
将来タイムマシンでも発明されて調査に行ってみたら、
真相は単なるノイローゼかなんかでの自殺だったりして(~o~;。
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