著者:井沢元彦。講談社文庫。作品一覧へ
89年刊行、92年文庫化
単なる現代の殺人事件の謎をとく探偵ものミステリー小説だけれども、 中尊寺金色堂と藤原氏のミイラの謎とか、義経北行説を絡めていてそれはそれでなかなか面白い。 カトリックとプロテスタントの話とか、仏の世界のランク付けの話など、 薀蓄の幅が広くて読み応えがある。裏を返せばそれだけ量が多いのだが(文庫で450頁超)、 根幹の殺人事件のトリックは実は大したことない(^_^;。 タイトルに使われているほど義経の扱いは大きくなく、どちらかというと奥州藤原氏と 建造物の謎解きに頁の多くが割かれている。 これは評価の分かれるところだろうが、ミステリーファン、歴史ファンのどちらにとっても 不満の残る中途半端な作品なのかもしれない。