著者:水野泰治。成美堂出版。作品一覧へ
??年刊行、97年文庫化。
今さら徳川慶喜なんぞを読んで、あらためて思うことは 晩年の将軍家ってほんとに無能で傀儡が多いな、と。 足利将軍家も十三代義輝はまだいいとしても、 十四代義栄、十五代義昭なんてただの飾りものだったし、 徳川将軍家の場合も十三代家定、十四代家茂あたりは 将軍としての威厳のかけらも見られない。
その点、慶喜は能力はあったようだけど、 もともと水戸家の人間だったのを一橋家の家督を 継がせて無理矢理引っ張ってきたようなもんで、 血筋とか考えたらほとんど反則すれすれだと思う(それを言うなら吉宗が先例か)。 そのためか(水戸ぎらいのため、という話もあるが) 江戸城中は旗本から大奥の女中たち皆から 毛嫌いされていたようで、「豚肉が好きな一橋卿」を 縮めてブタイチ卿などと呼ばれていたというのは果たして本当の話なのか?
それとこの人の評判がいまひとつ悪いのは 官軍に攻められて大阪城から自分だけ逃げた話が あるからなんだろうな。