著者:安部譲二。講談社文庫。作品一覧へ
92年刊行、95年文庫化
この小説はもちろんフィクションだけれど、 「八坂丸遭難事件」は第一次世界大戦中に実際に起こったことらしい。 日本郵船の貨客船「八坂丸」はマルセイユからアレキサンドリアへの航海の途中、 当時は敵国であった独逸Uボートに雷撃され、地中海に沈めらてしまうが、 船長山脇武夫以下百六十二人の乗組員と百二十名の乗客の全員が救助されることで、 日本の船乗りと日本船の優秀さを世界に広めるきっかけとなったのだそうだ。 小説の安っぽいドラマ的な創作部分についてはハッキリ言ってどうでもよろしいが(~_~;、 船の構造や乗組員の職種、当時の日本人の世界観、またはその逆、 といった時代考証を考えるには価値のある作品だと思う(それって小説で読む意味あるんか(^_^;)。