五十年目の零戦

著者:鳴海章。中央公論社。

95年刊行。
昭和20年8月15日、玉音放送が流れ、日本は降伏する。 しかし各地の陸海軍の部隊には、徹底抗戦を主張するものもあり、 厚木の三〇二空もそんな部隊の一つであった。 そして孤立化していく状況のさなか再起を期して、 2機の零戦が十勝平野の片隅に空輸され温存された。
それが戦後50年目にして発見され、レストア―再生されていく、 という実際にあってもおかしくないような設定のもと、 この小説は書かれているわけですが、 そんな設定なんかどうでもよろしい(~_~;。 この本の面白いのはリストアの工程の一部始終が書かれていることで、 そのリアリティあふれる文章は、メカニック好きでなくとも 心躍らされることでしょう。
もうひとつ面白いのは登場人物たちでして、 人生に失敗した人が零戦の再生に取り組むうちに 自分の人生も再生させていくんですね。う〜ん、ドラマだ(^_^;。

作品一覧へ

著者一覧へ