日本の戦歴 南方進攻作戦
著者:森山康平。学研M文庫。
91年刊行、01年文庫化。
南方とは、いわゆる東南アジアのことである。
先の大戦当時は、まだその地域をひとくくりにする「東南アジア」という呼称がなかった。
それは、フィリピンがアメリカに、ベトナム・カンボジア・ラオスがフランスに、
インドネシアがオランダに、マレーシア・シンガポール・ビルマが
イギリスにそれぞれ支配されていたからである。
これら欧米諸国の植民地は、地域的には接しながら、互いにほとんど交流がなかった。
それぞれの宗主国とのみ関係付けられていたのだから。
全体として地域を表現する必要がなかったわけであり、
日本としても漠然と「南方」としか呼びようがなかった、
ということなのだそうで、本書はそのすべての地域に兵を進めて
攻略し、占領した南方作戦の全容について書かれたものです。
時系列、ではなく、地域別に分類されて、ほとんどの作戦を網羅しておりますが、
どの地域でも日本軍の強さ、進撃の速さにはあらためて驚かされるものがあります。
ほとんどにおいて兵力、装備ともに劣悪な条件であったのに。
というか、当時の英軍、蘭軍が弱すぎただけのような気もしますが(^_^;。
一方で日本軍の作戦の滅茶苦茶ぶりにも呆れさせられるものがありまして、
これはどうも対中戦争の影響だそうで。
つまり対中戦では、どの戦場でも中国軍の十に対して、日本軍の一で十分に
対抗できたことから、その経験に基づいて兵力を考えていたらしい(汗)。
兵力が少ないからし仕方なく、というのならまだわかるけれど、
本気だったら、ハッキリ言って馬鹿ですね(苦笑)。
まったく、陸式の考えることは(--)。
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