雷撃深度一九・五
著者:池上司。文春文庫。
96年刊行、01年文庫化。
米重巡インディアナポリスが原爆輸送任務完了直後に
日本の潜水艦(伊58潜)に沈められるという史実をもとに、
米軍内部の不協和音などいかにもありそうな色づけ
(著者の言うところの「推測と虚構」)をした戦争サスペンス小説。
ストーリー展開はどこか『眼下の敵』を髣髴させるような運びで、
読み物としては上出来の部類に入れてよいでしょう。
ただ、結果が判っている話だから、いくらなんでもちょっと引っ張りすぎかな、
という印象は否めない。
まあ大人なんだからその辺は小説だからと割り切って読むべきなんだが(^_^;。
ここで気になるのは、インディアナポリスが第三の原爆を積んでいたという部分。
もちろんこれは物語を盛り上げるための脚色であり史実にはそんな話はないんだが、
そういえば子供の頃(当然、この小説が書かれるずっと昔)に読んだ戦争関係の本でも
「インディアナポリス=第三の原爆」説を目にした記憶が微かにあるんだよな〜。
昔に一時期そういう説が流れたことがあったとか・・・?
あと「第四艦隊事件」は絡ませる必要はあったのだろうか?私は無いと思う。
「内容の半分は歴史的事実」という謳い文句に拘りすぎて、
ちょっと無理をしちゃったんだろうな。
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