著者:原勝洋。文春文庫。作品一覧へ
96年から99年にかけて「歴史群像」の太平洋戦史シリーズとして 掲載されたものを主に収録して00年文庫本刊行。
日米双方の調査の集大成により、これまで知られていなかった秘話が今ここに明らかにされる。 というだけあって、調査資料の積み重ねをそのまま転記されたような書き物なので はっきりいってとっても読みにくかった(-.-;。 けど、とっても有用な情報もたくさんたくさんあったよ。 トータルで評価するとプラスな本です。間違いない(笑)。
以下、タイトル一覧それは砲艦ディアナ号にはじまった―――「大和」型戦艦建造への道程
A−140F5は大和の設計符号であるが、これは日本海軍で140番目に計画された戦艦である ことを意味している。 ちなみに扶桑がA−64、伊勢A−95、長門A−112、加賀はA−127だそうだ。 またF5は設計内容が変更されるたび新たにつけ替えられる呼び名だとか。 付け加えるとさらに設計に変更が加えられ最終的には「F6」案で建造されたそうだ。真珠湾、幻の一撃―――特殊潜航艇「甲標的」日本海軍は真珠湾攻撃に際して、先遣部隊として五隻の特殊潜航艇を出撃させた話は有名だが、 戦後は長らくアメリカ側に対してなんの損害も与えていない、と日米両国に信じられていた。 ところが93年の解析で一隻が戦艦列に対して魚雷を発射した可能性が示されたことで、 彼らは決して「無駄死」ではなかった、という説が浮上したらしい。史上初の空母対決・珊瑚海海戦と日米の戦訓―――空母「翔鶴」
これね、面白いことに日米双方とも「戦訓」としていろいろと反省点を残していた戦いだったんですね。 ま、史上初の航空母艦同士の対決だったのだからお互いに そういう齟齬があって当然のことなんだろうけど、あらためて聞かされると驚きますね。 悲しいのは、真珠湾の戦功に驕った日本軍はそれをまともに取り上げず、 逆の立場の米軍は「戦訓」を最大限に生かした結果が 「ミッドウェー」に繋がったのかもしれない、ということだ(-.-;。第八艦隊のツラギ海峡夜戦―――重巡洋艦「鳥海」
戦術的には圧倒的な勝ち戦だが、、、。ガ島輸送隊の勝利・ルンガ沖夜戦―――夕雲型・陽炎型・白露型駆逐艦
これも戦術的には圧倒的な勝ち戦だが、、、。「大鳳」の誕生とその最期―――空母「大鳳」
以下は全部負け戦なので記述略(笑)魔のパラワン沖・高雄型重巡戦隊の落日―――「高雄」型重巡不沈戦艦沈没の謎―――戦艦「武蔵」
栗田艦隊謎の反転を追う―――戦艦「大和」
長門、レイテ沖の奮戦―――戦艦「長門」
「信濃」の誕生とその最期―――空母「信濃」
「大和」特攻に殉じた「矢矧」絶望の対空戦―――軽巡洋艦「矢矧」
死闘二時間、大和爆沈す―――戦艦「大和」